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危険な二人③

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 茶髪にメガネをかけている青年ナタル・イーブラーは、魔女の情報を集めた魔女辞典を作るという夢を持っている。
 魔女の情報を得るために、空気を読まずに確実に邪魔する。しかも魔女狩りについていこうとする。
 頑固拒否。面倒くさいので、ジャンヌはナタルからすたすたと歩いていた。町の外になっても追いかけてくる。
「ジャンヌさん。これから魔女狩りですか」とナタルが呑気に訊く。
「違うから」
「どんな魔女ですか」
「知らない」
「この先で爆発が起きていますが、魔女ですかね」
「ちょっと何気に誘導してない!」
 その時だった。
 ドン!ぶつかった音がした。振り向けば、薄く青い壁があった。
「イタタタ」
ナタルはこの壁に当たったようだ。
境界線が見えない。かなり広範囲に広がっているようだ。
「何これ?」
 白い炎に当てても壁は破かない。魔術のものではない。『光』が訊かないということは。
「え?今。浄化できなかったですよね!どういうことでしょうか!」
 ナタルは目を輝かせる。
 魔術以外で人間ができるわけがない。コルンしか考えられない。言ったらまた面倒くさくなる。とりあえず、ナタルから逃げる。
「あ!ジャンヌさん!」


 アキセは木の根元に落ちていた。
 くそ。コルンめ。
 一人捕まえるのに広範囲に結界を張るとは。転送しても逃げられない。
コルンがいるから発明品は使いづらい。と言って魔術で勝てる気がしない。絶対に魔術対策はしてある。あとは、結界の境界線まで行って穴を空くか、コルンを倒すしかない。
「見つけた!」
 見上げた途端に、コルン、ペルチェ、クマのぬいぐるみたちが一斉に攻撃する。


 ジャンヌは高い木から眺めていた。
 とりあえず状況確認のために高い木に登ってみれば、面白いことになっていた。
 森の一部が火事になっている。巨大な鎧からコルンの声がする。あの派手な爆発といい、クマのぬいぐるみがあちこちにいる。コルンの声からアキセと叫んでいる。
 つまりコルンがいる。それにペルチェにアキセも。どうやらアキセを追いまわしている。
 面白そうだから、ここで大人しくみるか。と思った矢先に何かが飛んできた。
 それは、ウェズボートに乗ったアキセでしかも目が合った。その時、アキセは砲弾にぶつかり、そのまま奥へと飛んでいった。
――やばい、アキセに見つかった。
 巻き込まれる。早く逃げようと木に降りた瞬間に、肩を掴まれる。
「こんなところで偶然」
 振り向けば、ボロボロになったアキセがとてつもない笑顔を見せる。
 う、わあああああああああああああああああああああああああああああああと心の中で叫ぶ。

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