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入れ替わっちゃった③
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目を覚ました(ジャンヌの体にいる)アニエスは、紅孩児に担いでいた。
「しまった。転送する道具パクればよかった」
紅孩児の背後には、ゴクウが(アニエスの体にいる)ジャンヌを担いで走っている。動きがないところを見ると気絶しているようだ。
「コウガイジ!どこまで運ぶんだ?」
「家に帰ってセックスしまくってやる」
その一言で一気に目を覚ました。
「いや!離してください!」
紅孩児の背中をボコボコと叩く。
アニエスはハーブ弓がなければ、人間と変わらない力。攻撃に入ったとはいえない。
「あ!起きた」
紅孩児が気付く。
「離してください!離してください!」
力がなければ、暴れるしかない。手足を上げながら必死に抵抗する。
「こら!暴れるな!」
その時だった。
「離せ!」
ジャンヌも起きたようで、ゴクウの腹に握った両手を叩きつける。ゴクウはその衝撃で後ろに倒れる。
ジャンヌは、ゴクウを足場にして跳び、紅孩児の背中に直接蹴りを与える。骨が折れるような音を立てながら、紅孩児と一緒に倒れることに。
「イタイです」
――入れ替わって不調になっているのに、なぜあそこまで元気なのでしょうか
倒れたアニエスにジャンヌが引っ張り上げる。
「来なさい!」
ジャンヌに引っ張られながら紅孩児とゴクウから離れるが、後ろから炎が迫ってくる。炎はジャンヌとアニエスを飛び越え、目の前に着地し、壁のように広がる。
逃げ道を塞がれた。
背後から赤い槍を持った紅孩児が瞬時に距離を縮まれる。
赤い槍でアニエスを払い、地面に倒れる。紅孩児はジャンヌの首を掴み、押し倒す。
「このアマ!」
紅孩児がドスの入った声で睨みつける。
「痛めつけないと懲りないようだな」
紅孩児がジャンヌを殴ろうとした時に紅孩児の顔に蹴りが入る。
それは飛び蹴りしたアキセ・リーガンだった。
紅孩児はジャンヌから離れても、体勢を立て直す。
「汚い足を向けるんじゃねえぞ!半分人間風情が!」
紅孩児が一番に怒鳴る。
「いっつもいっつも邪魔しやがって!」
紅孩児は赤い槍を構える。
急に鈴の音と共に風が吹き、紅孩児に包む。
その鈴の音で反応した。まさか。
その時、紅孩児に包まれた風の中に小さな光が見えた。その光は、風に運ばれ、アキセの手に渡る。
「よくも俺から指輪を奪いやがって」とアキセは指に指輪をはめ、「この低能魔族(アビス)が!」と手に召喚した銃を撃つ。
紅孩児は赤い槍を回して弾き返す。
「指輪を取り戻しても!」
紅孩児が言いかけたところで、ウィムが紅孩児の頭から踏みつける。
「はい。助けたと」とウィムはやり切ったように笑顔で言う。
「しまった。転送する道具パクればよかった」
紅孩児の背後には、ゴクウが(アニエスの体にいる)ジャンヌを担いで走っている。動きがないところを見ると気絶しているようだ。
「コウガイジ!どこまで運ぶんだ?」
「家に帰ってセックスしまくってやる」
その一言で一気に目を覚ました。
「いや!離してください!」
紅孩児の背中をボコボコと叩く。
アニエスはハーブ弓がなければ、人間と変わらない力。攻撃に入ったとはいえない。
「あ!起きた」
紅孩児が気付く。
「離してください!離してください!」
力がなければ、暴れるしかない。手足を上げながら必死に抵抗する。
「こら!暴れるな!」
その時だった。
「離せ!」
ジャンヌも起きたようで、ゴクウの腹に握った両手を叩きつける。ゴクウはその衝撃で後ろに倒れる。
ジャンヌは、ゴクウを足場にして跳び、紅孩児の背中に直接蹴りを与える。骨が折れるような音を立てながら、紅孩児と一緒に倒れることに。
「イタイです」
――入れ替わって不調になっているのに、なぜあそこまで元気なのでしょうか
倒れたアニエスにジャンヌが引っ張り上げる。
「来なさい!」
ジャンヌに引っ張られながら紅孩児とゴクウから離れるが、後ろから炎が迫ってくる。炎はジャンヌとアニエスを飛び越え、目の前に着地し、壁のように広がる。
逃げ道を塞がれた。
背後から赤い槍を持った紅孩児が瞬時に距離を縮まれる。
赤い槍でアニエスを払い、地面に倒れる。紅孩児はジャンヌの首を掴み、押し倒す。
「このアマ!」
紅孩児がドスの入った声で睨みつける。
「痛めつけないと懲りないようだな」
紅孩児がジャンヌを殴ろうとした時に紅孩児の顔に蹴りが入る。
それは飛び蹴りしたアキセ・リーガンだった。
紅孩児はジャンヌから離れても、体勢を立て直す。
「汚い足を向けるんじゃねえぞ!半分人間風情が!」
紅孩児が一番に怒鳴る。
「いっつもいっつも邪魔しやがって!」
紅孩児は赤い槍を構える。
急に鈴の音と共に風が吹き、紅孩児に包む。
その鈴の音で反応した。まさか。
その時、紅孩児に包まれた風の中に小さな光が見えた。その光は、風に運ばれ、アキセの手に渡る。
「よくも俺から指輪を奪いやがって」とアキセは指に指輪をはめ、「この低能魔族(アビス)が!」と手に召喚した銃を撃つ。
紅孩児は赤い槍を回して弾き返す。
「指輪を取り戻しても!」
紅孩児が言いかけたところで、ウィムが紅孩児の頭から踏みつける。
「はい。助けたと」とウィムはやり切ったように笑顔で言う。
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