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屍花の魔女⑤
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「あんた・・・」
バーニラに誘拐されたアキセが目の前にいた。逃げ出したんだろう。
「協力するから助けて」とアキセが情けない声を上げる。
「だったら、さっさと魔女の本体を探せ」とドスの入った声で返す。
「あ~あれ。ニセモノか。分かったから、あれを何とかしてくれる」
アキセが後ろに指を指す。
それは先ほど見たツルを絡めた人と違い、体にツルを絡め、白い花を咲き、腐ったような男の死体が迫ってくる。
「厄介なものを連れてこないでよ」
「ちゃんとやりますから」
アキセが情けない声を上げる。
「ち」
悪態をつくジャンヌは、ロザリオに白い炎を纏い、大きく払う。死体は白い炎に包まれていく。
「見つけたぞ」
アキセは、召喚した指飾りで陣を添えていた。魔術で探したようだ。
「こっち!」
アキセの後を走る。村を抜ければ、森に囲まれた湖に着いた。
湖は黒く濁り、氾濫していた。村を浸水していたのは、この湖からだったようだ。しかも鼻につく。湿ったような生臭かった。
「ここなの・・・」
思わず立ちすくむ。
「正確にはこの湖の底」
「湖の底・・・」
――しまった!ヒュパティアに押し付けるタイミング間違えた
心の中で小さく嘆く。
「水苦手だもんな。だから俺に頼ってくれてるんだよな。そうだよ。もっと頼ってくれてもいいんだぞ」
アキセが調子づく。
絶対に湖に入りたくない。湖に入らずに行くには。
「この湖広げられる」
「出来なくはないが・・・」
背後から音がした。
振り向けば、体中に白い花を咲いた腐った男の死体が迫ってくる。
「まだあんなに」
ジャンヌは呆れるように言う。
ロザリオを構えようとした時だった。
今度は湖からガイコツが現れた。
「もう次から次へと!」
ロザリオを振い、ガイコツの一体は砕けるも、また湖からガイコツがいくつも飛び出す。
ガイコツに腕を掴まれ、次々にガイコツに埋もれ、湖に引きずられる。
ジャンヌがガイコツに湖の底へ引きずられた。
ジャンヌは水が苦手。『光』がより消耗する。魔女を退治にできなくなる。
「たく!」
魔術ではジャンヌの『光』で不発に終わる。聖女でも効くコルンの発明品しかない。
コルンの発明品『水切り杖』。人と同じ大きさのある杖。杖を海や湖などの底に刺せば、杖を中心に水を切るという。
『水切り杖』で湖を広げるしかない。
指輪から召喚しようとしたが。
「見~つけた」
耳元で囁いた色気のある声。振り向けば、背後から魔女が現れた。
「行こう♡」
顔を赤らめる魔女に抱かれ、湖の中へと引き込まれる。
バーニラに誘拐されたアキセが目の前にいた。逃げ出したんだろう。
「協力するから助けて」とアキセが情けない声を上げる。
「だったら、さっさと魔女の本体を探せ」とドスの入った声で返す。
「あ~あれ。ニセモノか。分かったから、あれを何とかしてくれる」
アキセが後ろに指を指す。
それは先ほど見たツルを絡めた人と違い、体にツルを絡め、白い花を咲き、腐ったような男の死体が迫ってくる。
「厄介なものを連れてこないでよ」
「ちゃんとやりますから」
アキセが情けない声を上げる。
「ち」
悪態をつくジャンヌは、ロザリオに白い炎を纏い、大きく払う。死体は白い炎に包まれていく。
「見つけたぞ」
アキセは、召喚した指飾りで陣を添えていた。魔術で探したようだ。
「こっち!」
アキセの後を走る。村を抜ければ、森に囲まれた湖に着いた。
湖は黒く濁り、氾濫していた。村を浸水していたのは、この湖からだったようだ。しかも鼻につく。湿ったような生臭かった。
「ここなの・・・」
思わず立ちすくむ。
「正確にはこの湖の底」
「湖の底・・・」
――しまった!ヒュパティアに押し付けるタイミング間違えた
心の中で小さく嘆く。
「水苦手だもんな。だから俺に頼ってくれてるんだよな。そうだよ。もっと頼ってくれてもいいんだぞ」
アキセが調子づく。
絶対に湖に入りたくない。湖に入らずに行くには。
「この湖広げられる」
「出来なくはないが・・・」
背後から音がした。
振り向けば、体中に白い花を咲いた腐った男の死体が迫ってくる。
「まだあんなに」
ジャンヌは呆れるように言う。
ロザリオを構えようとした時だった。
今度は湖からガイコツが現れた。
「もう次から次へと!」
ロザリオを振い、ガイコツの一体は砕けるも、また湖からガイコツがいくつも飛び出す。
ガイコツに腕を掴まれ、次々にガイコツに埋もれ、湖に引きずられる。
ジャンヌがガイコツに湖の底へ引きずられた。
ジャンヌは水が苦手。『光』がより消耗する。魔女を退治にできなくなる。
「たく!」
魔術ではジャンヌの『光』で不発に終わる。聖女でも効くコルンの発明品しかない。
コルンの発明品『水切り杖』。人と同じ大きさのある杖。杖を海や湖などの底に刺せば、杖を中心に水を切るという。
『水切り杖』で湖を広げるしかない。
指輪から召喚しようとしたが。
「見~つけた」
耳元で囁いた色気のある声。振り向けば、背後から魔女が現れた。
「行こう♡」
顔を赤らめる魔女に抱かれ、湖の中へと引き込まれる。
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