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聖女に憧れる少女②
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サーラは辺りを見てばかりだった。
「何、気にしているのかな~」
「いいえ。なんでもありません・・・」
サーラが視線をそらしている。
確実に何かを隠している。この街で。
おそらくサーラの馴染みのある街なのは確かだ。といってもこの街は、王都への通り道にもなっている。もしかしたら、出身が王都の方かもしれない。
ここはじっくり探すしかない。仕事に支障が出ないために。
「このところ休んでいないから、しばらく休もうかな~」
サーラにわざと聞こえるように言う。
「しばらくと言いますとどのくらいですか。明日には出ます?」
やっぱり怪しい。
「しばらくって言葉の意味分かってる」
「そうですね。明日ではないですね・・・」
サーラがとても嫌がっている。長居はしたくないご様子。
「もう夜だし。宿を探しましょう」
「そうだな。部屋は二つで俺とジャンヌが一緒ということで」とアキセが横から入る。
「部屋は一つ」と返す。
絶対に阻止。確実に夜這いするつもりだ。
「んだよ。こいつに教えるのか。3Pでもいいぞ」
パシっとアキセの顔を叩く。
「3P?」
「いいの。聖女とは関係ないから」
教えたくない。
「師匠。そんなに嫌ならなんでわざわざ一部屋にするんですか?」
サーラが訊く。
「師匠じゃない。こいつはね。一緒にいたくないけど、目を離すと何をしてかくか分からない不幸を呼ぶ男なの」
親指を立て、アキセを指す。
「つまり、この男が現れたら、もう何か企んでいるの。目を離すわけにはいかないの」
「いつもじゃないだろ。素直にいいなよ。アキセ君と離れたくないって」
耳障りだったのでアキセの顔を掴む。
「イタタタイタイ」
蔑む目で見つめる。
「師匠・・・」
さすがにサーラも引いている。
ダメだ。もうこいつと一緒にいたくない。視界に入るだけでも虫唾が走る。
その時丁度いい店があった。
「ちょっと待っててね」
サーラに言い、顔を掴んだアキセを引きずる。店の扉を開け、アキセを投げる。
「イってーな!」
アキセが怒鳴った途端に首を筋肉質な腕で挟む。
それは美人とは呼べない筋肉質の女だった。
「え?」
アキセは青ざめる。
「あら、いい男♡」
女は、アキセを気にいったようだ。
「朝までよろしく~」
ジャンヌは静かに閉める。
そうここは、筋肉女専門のキャバクラだったので、朝までアキセを預けることにした。
アキセの悲鳴がこんなに気持ちいいことはない。
「そんなに嫌なことされたんですか?」
「朝までかかるわよ」
「遠慮します・・・」
宿を見つけ、サーラと部屋で寝静まった頃だった。
物音がする。
もうアキセが逃げ出してきたのか。やり返すために夜這いといったところか。
音が近づいてきたところで。
「いい加減にしろ!」
布団から起き上がり、殴りかかる。
当たった。
「あれ?」
アキセかと思ったが、違った。
ただ全体に黒い服を着て、顔も見えていない。体型からして人のようだ。
その時。
「ジャンヌ!おまえな!」と窓から顔にキス跡と服がボロついたアキセが入ってきた。
あのキャバクラから逃げたのか。
アキセは黒服を見る。
「誰?そいつ?」
アキセも知らないようだ。
「なんだ?あんたが仕掛けたんじゃないのか」
「俺は堂々と夜を狙う」
「あ“あ”!」
その時、急に煙が発生する
「何よ。これ」
煙でむせて、咳き込む。
「たく」
その時、急に風が吹き、煙が晴れた。
アキセの手元に記号が浮いていた。指飾りで魔術を使ったようだ。
煙が晴れれば、気絶した黒服が消えていた。
黒服が煙幕をまいただろうか。
そういえば、こんなに騒いでいるのにサーラは起きてこない。どれだけマイペースのかと思えば、ベッドの上で寝ていたはずのサーラの姿がない。
「何、気にしているのかな~」
「いいえ。なんでもありません・・・」
サーラが視線をそらしている。
確実に何かを隠している。この街で。
おそらくサーラの馴染みのある街なのは確かだ。といってもこの街は、王都への通り道にもなっている。もしかしたら、出身が王都の方かもしれない。
ここはじっくり探すしかない。仕事に支障が出ないために。
「このところ休んでいないから、しばらく休もうかな~」
サーラにわざと聞こえるように言う。
「しばらくと言いますとどのくらいですか。明日には出ます?」
やっぱり怪しい。
「しばらくって言葉の意味分かってる」
「そうですね。明日ではないですね・・・」
サーラがとても嫌がっている。長居はしたくないご様子。
「もう夜だし。宿を探しましょう」
「そうだな。部屋は二つで俺とジャンヌが一緒ということで」とアキセが横から入る。
「部屋は一つ」と返す。
絶対に阻止。確実に夜這いするつもりだ。
「んだよ。こいつに教えるのか。3Pでもいいぞ」
パシっとアキセの顔を叩く。
「3P?」
「いいの。聖女とは関係ないから」
教えたくない。
「師匠。そんなに嫌ならなんでわざわざ一部屋にするんですか?」
サーラが訊く。
「師匠じゃない。こいつはね。一緒にいたくないけど、目を離すと何をしてかくか分からない不幸を呼ぶ男なの」
親指を立て、アキセを指す。
「つまり、この男が現れたら、もう何か企んでいるの。目を離すわけにはいかないの」
「いつもじゃないだろ。素直にいいなよ。アキセ君と離れたくないって」
耳障りだったのでアキセの顔を掴む。
「イタタタイタイ」
蔑む目で見つめる。
「師匠・・・」
さすがにサーラも引いている。
ダメだ。もうこいつと一緒にいたくない。視界に入るだけでも虫唾が走る。
その時丁度いい店があった。
「ちょっと待っててね」
サーラに言い、顔を掴んだアキセを引きずる。店の扉を開け、アキセを投げる。
「イってーな!」
アキセが怒鳴った途端に首を筋肉質な腕で挟む。
それは美人とは呼べない筋肉質の女だった。
「え?」
アキセは青ざめる。
「あら、いい男♡」
女は、アキセを気にいったようだ。
「朝までよろしく~」
ジャンヌは静かに閉める。
そうここは、筋肉女専門のキャバクラだったので、朝までアキセを預けることにした。
アキセの悲鳴がこんなに気持ちいいことはない。
「そんなに嫌なことされたんですか?」
「朝までかかるわよ」
「遠慮します・・・」
宿を見つけ、サーラと部屋で寝静まった頃だった。
物音がする。
もうアキセが逃げ出してきたのか。やり返すために夜這いといったところか。
音が近づいてきたところで。
「いい加減にしろ!」
布団から起き上がり、殴りかかる。
当たった。
「あれ?」
アキセかと思ったが、違った。
ただ全体に黒い服を着て、顔も見えていない。体型からして人のようだ。
その時。
「ジャンヌ!おまえな!」と窓から顔にキス跡と服がボロついたアキセが入ってきた。
あのキャバクラから逃げたのか。
アキセは黒服を見る。
「誰?そいつ?」
アキセも知らないようだ。
「なんだ?あんたが仕掛けたんじゃないのか」
「俺は堂々と夜を狙う」
「あ“あ”!」
その時、急に煙が発生する
「何よ。これ」
煙でむせて、咳き込む。
「たく」
その時、急に風が吹き、煙が晴れた。
アキセの手元に記号が浮いていた。指飾りで魔術を使ったようだ。
煙が晴れれば、気絶した黒服が消えていた。
黒服が煙幕をまいただろうか。
そういえば、こんなに騒いでいるのにサーラは起きてこない。どれだけマイペースのかと思えば、ベッドの上で寝ていたはずのサーラの姿がない。
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