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雷馬の魔女②
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ユニコーン兄弟の作戦は、アキセが聖女を引きづける間に町の中に走り、処女を一気に攫うという。その作戦だと。
「ちょっと待った!」
双子を引き留める。
「なんだ?」
「その間に逃げるつもりじゃあ・・・」
「「そんなことないって~」」
こいつらバカだろ。思惑が見え見えだぞ。
「じゃあ、よろしく」
ユニコーン兄弟は一角獣の姿になって村の方へ走っていく。
「よし、ジャンヌに言うか」
アキセはジャンヌの元へ行く。
ユニコーン兄弟の話の通り、村の手前にジャンヌが待ち構えている。
なぜか不機嫌そうだか、早速告げ口する。
「よう。ジャンヌ!」
ジャンヌはすぐに嫌な顔になった。
「何こんなところにいるのよ」
不機嫌に返される。
「偶然」
「あっそう。で、あんた知らない。この辺で訊く馬について」
やっぱり。
「それなら・・・」
「「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああ」」
言葉を遮られたのは、男の叫び声だった。
「あ?」
その方向には、ユニコーン兄弟が必死な顔で戻ってくる。その背後には黄色の刃が無数に迫ってくる。
「逃げろ!弟よ」
「兄貴!」
兄は勢いを止め、黒い弓を形成し、黒い矢を放つ。
黒い矢は無数に分裂し、黄色の刃に当てる。
刃が消えたと思えば、何かが跳んできた。それはユニコーン兄の顔に蹴りが入り、そのまま地面に顔がめり込む。
蹴りを入れたのは、見たことのある者だった。
「兄貴!」
走るユニコーン弟の弟は叫ぶ。
突如木が倒れ、弟の足に引っ掛け、思いっきり転んでいく。木が倒れたのは、あの聖女が黄色の刃を投げ、木を切ったからだった。
「逃げてどうするのかな。変質双子ども」
金髪。オレンジの目。騎士のような白と黄色を基調とした正装。腰に小さな半径の銀リングを二つつけている。男装の聖女のアガタだった。
――あの聖女はヤバい。逃げなくては。
こっそり逃げようとするが、腕をがっしり掴まれる。骨が折れそうなほど力強く。
「どこに行くのかな」
恐喝な笑顔を見せるジャンヌだった。
「ちょっと待った!」
双子を引き留める。
「なんだ?」
「その間に逃げるつもりじゃあ・・・」
「「そんなことないって~」」
こいつらバカだろ。思惑が見え見えだぞ。
「じゃあ、よろしく」
ユニコーン兄弟は一角獣の姿になって村の方へ走っていく。
「よし、ジャンヌに言うか」
アキセはジャンヌの元へ行く。
ユニコーン兄弟の話の通り、村の手前にジャンヌが待ち構えている。
なぜか不機嫌そうだか、早速告げ口する。
「よう。ジャンヌ!」
ジャンヌはすぐに嫌な顔になった。
「何こんなところにいるのよ」
不機嫌に返される。
「偶然」
「あっそう。で、あんた知らない。この辺で訊く馬について」
やっぱり。
「それなら・・・」
「「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああ」」
言葉を遮られたのは、男の叫び声だった。
「あ?」
その方向には、ユニコーン兄弟が必死な顔で戻ってくる。その背後には黄色の刃が無数に迫ってくる。
「逃げろ!弟よ」
「兄貴!」
兄は勢いを止め、黒い弓を形成し、黒い矢を放つ。
黒い矢は無数に分裂し、黄色の刃に当てる。
刃が消えたと思えば、何かが跳んできた。それはユニコーン兄の顔に蹴りが入り、そのまま地面に顔がめり込む。
蹴りを入れたのは、見たことのある者だった。
「兄貴!」
走るユニコーン弟の弟は叫ぶ。
突如木が倒れ、弟の足に引っ掛け、思いっきり転んでいく。木が倒れたのは、あの聖女が黄色の刃を投げ、木を切ったからだった。
「逃げてどうするのかな。変質双子ども」
金髪。オレンジの目。騎士のような白と黄色を基調とした正装。腰に小さな半径の銀リングを二つつけている。男装の聖女のアガタだった。
――あの聖女はヤバい。逃げなくては。
こっそり逃げようとするが、腕をがっしり掴まれる。骨が折れそうなほど力強く。
「どこに行くのかな」
恐喝な笑顔を見せるジャンヌだった。
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