単身赴任しているお父さんの家に押し掛けてみた!

小春かぜね

文字の大きさ
上 下
158 / 167
番外編

第79話 母さん達の状況…… その7

しおりを挟む
「宮子がお父さんと仲良く成ったのは良いけど、まだ問題は解決していないのだよね」

「それは……咲子の事でしょ。お母さん!」

 察しの良い宮子は、それだけの言葉で直ぐに気付いてくれる!

「そう。咲子の事!」
「お父さんを好いてくれるのは良いのだけど、少し異常だよね…」

 私はここで一度、日本酒を飲んで、おつまみのコロッケを食べる。
 その間に宮子が話す。

「異常とは言えば異常だけど……体の関係まで発展していなければ、余り厳しく言うのもね……」

(あれ…?)
(宮子らしくない発言だ!)

「じゃあ、宮子は、今の咲子とお父さんの関係を認める訳?」
「宮子もこの関係を良くは見ていないでしょ!」

 私が少し強く言うと、宮子は少し困った顔をしながら日本酒を飲む。
 そして、その後ため息をついた!

「まぁ……私と咲子は、実の娘では無いからね」
「それに私が、私と咲子の養子縁組を拒否した」
「あの時の私も、咲子があの人を其処まで意識する何て、夢にも思ってもいなかった…」

(宮子の言葉だと『今の状況を見守れ』と、捉えるべきなのか!?)
(私としても、咲子に厳しい言葉は言いたくは無い……)

「う~ん」
「宮子の考え方は、そう言う訳か…」

「……お母さん的には、咲子とあの人を離したいのでしょうが、あの2人、何だかんだで求めて居るのだよね!」

「やっぱり、宮子もそう思う!」

 私は『待ってました!』ばかりの口調で言う。

「思うも無いよ。お母さん!」
「咲子だけには、あの人凄く甘いもん。あの人がいても居なくても、咲子は思い通りの時間を過ごしたそうだし、色々と出掛けたのでしょ!」

「私には甘いと言うか、気遣った言葉が中心だけど、咲子の場合は本当に望み通りの事をさせている」
「その辺は少し腹が立ったけど、これを親子のスキンシップと思えば、納得する所も有る……」

「私が変な意地を張り続けた所為で、咲子も私の前では、あの人に甘えにくい所も有ったと思うから……」

(なんか……今晩の宮子は変だな?)
(今晩と言うより、お父さんを見直してからの宮子は、自然とお父さんに好かれようと無意識に行動している…)

(特に旅行後なんか、普通の親子関係までに発展した!)
(パソコンの事を聞いたり、今まで絶対にやらなかったお菓子を使ったゲームまでして、お父さんとの関係を急激に深めた)

「……お母さん的には、どうしたいの?」
「私に相談を持ちかける位だから、咲子がまた変な事を企んでいるのでしょ」

「うん。変な事は企んでいるね。あの子……」
「宮子がお風呂に入って居る間だけど、急にお父さん状況を聞いてきたからね!」

「咲子の目には、あの人がお父さんでは無い、お父さんが居るのか……」

 宮子は哲学的な事を言う!
 私はどう、返事をすれば良いの??
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

キャンプに行ったら異世界転移しましたが、最速で保護されました。

新条 カイ
恋愛
週末の休みを利用してキャンプ場に来た。一歩振り返ったら、周りの環境がガラッと変わって山の中に。車もキャンプ場の施設もないってなに!?クマ出現するし!?と、どうなることかと思いきや、最速でイケメンに保護されました、

悪役令嬢に転生したので、人生楽しみます。

下菊みこと
恋愛
病弱だった主人公が健康な悪役令嬢に転生したお話。 小説家になろう様でも投稿しています。

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

婚約者の様子がおかしいので尾行したら、隠し妻と子供がいました

Kouei
恋愛
婚約者の様子がおかしい… ご両親が事故で亡くなったばかりだと分かっているけれど…何かがおかしいわ。 忌明けを過ぎて…もう2か月近く会っていないし。 だから私は婚約者を尾行した。 するとそこで目にしたのは、婚約者そっくりの小さな男の子と美しい女性と一緒にいる彼の姿だった。 まさかっ 隠し妻と子供がいたなんて!!! ※誤字脱字報告ありがとうございます。 ※この作品は、他サイトにも投稿しています。

こわいかおの獣人騎士が、仕事大好きトリマーに秒で堕とされた結果

てへぺろ
恋愛
仕事大好きトリマーである黒木優子(クロキ)が召喚されたのは、毛並みの手入れが行き届いていない、犬系獣人たちの国だった。 とりあえず、護衛兼監視役として来たのは、ハスキー系獣人であるルーサー。不機嫌そうににらんでくるものの、ハスキー大好きなクロキにはそんなの関係なかった。 「とりあえずブラッシングさせてくれません?」 毎日、獣人たちのお手入れに精を出しては、ルーサーを(犬的に)愛でる日々。 そのうち、ルーサーはクロキを女性として意識するようになるものの、クロキは彼を犬としかみていなくて……。 ※獣人のケモ度が高い世界での恋愛話ですが、ケモナー向けではないです。ズーフィリア向けでもないです。

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。

海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。 ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。 「案外、本当に君以外いないかも」 「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」 「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」 そのドクターの甘さは手加減を知らない。 【登場人物】 末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。   恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる? 田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い? 【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】

転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~

恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん) は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。 しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!? (もしかして、私、転生してる!!?) そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!! そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?

処理中です...