157 / 167
番外編
第78話 母さん達の状況…… その6
しおりを挟む
宮子が日本酒を用意している中、私はおつまみの用意をする。
今晩、惣菜を多めに買ったのは、余った惣菜で宮子と飲みたかったからで有る。
残った惣菜の内、余り気味のコロッケ2個を冷蔵庫から取り出して、電子レンジで温める。
コロッケが温まったら、それをナイフで半分にカットして、銘々の小鉢に盛り付けて、ソースを持って、リビングのテーブルに向かう。
リビングのテーブルには、日本酒一升瓶とコップの用意が出来ていて、宮子はソファーに座って私を待っていた。
「お酒だけでは体に悪いから、コロッケだけどおつまみを用意したよ♪」
「一番、売れ行きの悪かったコロッケをおつまみか……」
宮子は不満げに言う。
宮子の事だから、体型を気にしているのでしょ!
まぁ、日本酒とコロッケ……体重が増えない訳は無いわね!!
「今晩は、コロッケの売れ行きが悪かったからね……」
私が宮子にそう言うと……
「カレーライスとコロッケでは、売れ行きも悪いよ…」
「炭水化物同士だし……」
「まぁ、まぁ!」
「お母さんが、コロッケカレー好きだから仕方無い!!」
コロッケと言っても、ミンチコロッケと野菜コロッケだから、体には良いよ。
「おつまみ無しで飲むのは、体に悪いから仕方無いか……」
口ではそう言う宮子だが、口元は笑っていた。
2個のコロッケを半分ずつにしたのだから、合わせれば1個で有る!
問題ない!!
「さぁ、まずは乾杯しましょう!」
私は日本酒の一升瓶を持って、宮子と私のコップに日本酒を注ぐ。
このコップ一杯の量は丁度、日本酒1合ぐらいに成る。
私は明日仕事が休みだし、宮子も午前中は予定が入っていない筈から、この時間に飲んでも影響は無いと思う。
銘柄は勿論、前の旦那さんが飲んでいた日本酒!
宮子は日本酒と言ったらこれしか飲まないしだろうし、これ以外の銘柄は、お父さんが日本酒を家では好んで飲まないから無い。
「さぁ、宮子。今日もお疲れ!」
「乾杯~~」
「……乾杯」
私はコップを持って、元気な声を出して言うが、宮子は控えめに言う。
コップの鳴らし合いはしない。私も宮子も軽く、日本酒に口を付ける……
「ふぅ~~」
「お父さんと居た時間は、あっという間に終わって仕舞ったね。宮子!」
「……それが、私を誘った理由か…!」
宮子はそう呟きながら、コロッケにソースを掛けている。
誘った意図に気付いたと、宮子は言いたいのだろうけど、これが本題では無い。
「お母さんは私があの人と、仲を深くした理由を聞きたいのでしょ?」
「お酒の席まで用意して、わざわざ聞くまでも無いのに……」
コロッケを箸で切りながら、宮子は言う。
「まぁ、それも有るけど……やっと家族が出来たと、お母さんは感じたよ♪」
「……家族ね!」
「あの人は悪い人では無いと改めて感じたけど……やっぱり、最初のお父さんの記憶が強いのだよね……」
宮子はそう言い終えた後、日本酒を飲む。
「宮子の気持ちも分かるわ!」
「本当は、私と宮子と咲子の3人で、暮らして行こうと考えた時期も有ったけど、父親を知らない咲子も可哀想かなと感じて……」
「う~む」
「何で……私(宮子)も、彼処まで意固地に成ったのかな?」
「感情と言えばそれまでだけど、少し意地を張る期間が長すぎたね……」
「時間は凄く掛かったけど、宮子とお父さんの関係が出来て良かったよ♪」
「ずっと仲良くだよ。これからも!!」
「……相変わらず、お母さんはあの人が好きなんだね」
「咲子もあの人を意識しているし、私はあの人の良さが良くは判らんよ……うん!」
そうは言って居る宮子だが……頬は少し赤くなっていた。
私の血が入っているから、少しは意識しているでしょ!!
さて、私の本題はこれからだ!!
今晩、惣菜を多めに買ったのは、余った惣菜で宮子と飲みたかったからで有る。
残った惣菜の内、余り気味のコロッケ2個を冷蔵庫から取り出して、電子レンジで温める。
コロッケが温まったら、それをナイフで半分にカットして、銘々の小鉢に盛り付けて、ソースを持って、リビングのテーブルに向かう。
リビングのテーブルには、日本酒一升瓶とコップの用意が出来ていて、宮子はソファーに座って私を待っていた。
「お酒だけでは体に悪いから、コロッケだけどおつまみを用意したよ♪」
「一番、売れ行きの悪かったコロッケをおつまみか……」
宮子は不満げに言う。
宮子の事だから、体型を気にしているのでしょ!
まぁ、日本酒とコロッケ……体重が増えない訳は無いわね!!
「今晩は、コロッケの売れ行きが悪かったからね……」
私が宮子にそう言うと……
「カレーライスとコロッケでは、売れ行きも悪いよ…」
「炭水化物同士だし……」
「まぁ、まぁ!」
「お母さんが、コロッケカレー好きだから仕方無い!!」
コロッケと言っても、ミンチコロッケと野菜コロッケだから、体には良いよ。
「おつまみ無しで飲むのは、体に悪いから仕方無いか……」
口ではそう言う宮子だが、口元は笑っていた。
2個のコロッケを半分ずつにしたのだから、合わせれば1個で有る!
問題ない!!
「さぁ、まずは乾杯しましょう!」
私は日本酒の一升瓶を持って、宮子と私のコップに日本酒を注ぐ。
このコップ一杯の量は丁度、日本酒1合ぐらいに成る。
私は明日仕事が休みだし、宮子も午前中は予定が入っていない筈から、この時間に飲んでも影響は無いと思う。
銘柄は勿論、前の旦那さんが飲んでいた日本酒!
宮子は日本酒と言ったらこれしか飲まないしだろうし、これ以外の銘柄は、お父さんが日本酒を家では好んで飲まないから無い。
「さぁ、宮子。今日もお疲れ!」
「乾杯~~」
「……乾杯」
私はコップを持って、元気な声を出して言うが、宮子は控えめに言う。
コップの鳴らし合いはしない。私も宮子も軽く、日本酒に口を付ける……
「ふぅ~~」
「お父さんと居た時間は、あっという間に終わって仕舞ったね。宮子!」
「……それが、私を誘った理由か…!」
宮子はそう呟きながら、コロッケにソースを掛けている。
誘った意図に気付いたと、宮子は言いたいのだろうけど、これが本題では無い。
「お母さんは私があの人と、仲を深くした理由を聞きたいのでしょ?」
「お酒の席まで用意して、わざわざ聞くまでも無いのに……」
コロッケを箸で切りながら、宮子は言う。
「まぁ、それも有るけど……やっと家族が出来たと、お母さんは感じたよ♪」
「……家族ね!」
「あの人は悪い人では無いと改めて感じたけど……やっぱり、最初のお父さんの記憶が強いのだよね……」
宮子はそう言い終えた後、日本酒を飲む。
「宮子の気持ちも分かるわ!」
「本当は、私と宮子と咲子の3人で、暮らして行こうと考えた時期も有ったけど、父親を知らない咲子も可哀想かなと感じて……」
「う~む」
「何で……私(宮子)も、彼処まで意固地に成ったのかな?」
「感情と言えばそれまでだけど、少し意地を張る期間が長すぎたね……」
「時間は凄く掛かったけど、宮子とお父さんの関係が出来て良かったよ♪」
「ずっと仲良くだよ。これからも!!」
「……相変わらず、お母さんはあの人が好きなんだね」
「咲子もあの人を意識しているし、私はあの人の良さが良くは判らんよ……うん!」
そうは言って居る宮子だが……頬は少し赤くなっていた。
私の血が入っているから、少しは意識しているでしょ!!
さて、私の本題はこれからだ!!
0
お気に入りに追加
27
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

キャンプに行ったら異世界転移しましたが、最速で保護されました。
新条 カイ
恋愛
週末の休みを利用してキャンプ場に来た。一歩振り返ったら、周りの環境がガラッと変わって山の中に。車もキャンプ場の施設もないってなに!?クマ出現するし!?と、どうなることかと思いきや、最速でイケメンに保護されました、

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
こわいかおの獣人騎士が、仕事大好きトリマーに秒で堕とされた結果
てへぺろ
恋愛
仕事大好きトリマーである黒木優子(クロキ)が召喚されたのは、毛並みの手入れが行き届いていない、犬系獣人たちの国だった。
とりあえず、護衛兼監視役として来たのは、ハスキー系獣人であるルーサー。不機嫌そうににらんでくるものの、ハスキー大好きなクロキにはそんなの関係なかった。
「とりあえずブラッシングさせてくれません?」
毎日、獣人たちのお手入れに精を出しては、ルーサーを(犬的に)愛でる日々。
そのうち、ルーサーはクロキを女性として意識するようになるものの、クロキは彼を犬としかみていなくて……。
※獣人のケモ度が高い世界での恋愛話ですが、ケモナー向けではないです。ズーフィリア向けでもないです。

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】

転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~
月
恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん)
は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。
しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!?
(もしかして、私、転生してる!!?)
そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!!
そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる