単身赴任しているお父さんの家に押し掛けてみた!

小春かぜね

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番外編

第75話 母さん達の状況…… その3

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 晩ご飯の後は、みんなで後片付けをして、リビングで団らんをしながらお風呂に入りに行く。
 行く順番は特に決まってないが、お母さんが一番風呂に行く事はまず無い。
 ……時間的にそろそろ、私はお風呂に行こうとすると、真央が待っていましたばかりに言う!

「咲子お姉ちゃん。一緒にお風呂入ろ!」

 真央は私と一緒に、お風呂に入りたい様だ。
 最近、本当に良く有る。

「真央も物好きだね……」

 私は少し、呆れながら言う。
 姉妹でお風呂に入るのは幼い同士では普通だろうが、真央はもう小学6年生だ!
 それに真央は本当の姉妹では無い。

(断ると駄々をこねるし……面倒くさいが一緒に入るか)

「じゃあ、行こうか……」

「珍しい! 咲子お姉ちゃんが1回で良いと言った!!」

 真央は少し、驚きながら言う。
 確かに何時も、2~3回位は駄々をこねさせるが、今夜はそんな気分では無かった。
 真央と一緒にお風呂に入る。
 普段からまとわり付いて、お風呂まで纏わり付く。義理の妹ながら不思議な妹だ!

 ……

 私と真央がお風呂から上がると、お母さんもお風呂に入りに行った。
 今、リビングに居るのは私と真央だけで有る。
 もう少しすると、お姉ちゃんがアルバイトから帰ってくる時間だが、お母さんがお風呂から出るまでの間は、真央と半分留守番の感じで有る。

 お風呂上がりに、私と真央は牛乳を飲みながら、リビングで寛いでいる。
 私はテレビを見ていて、真央はスマートフォンを触っている。

 最近の真央は暇さえ有れば、スマートフォンを触っている。
 一体……真央は、スマートフォンで何をしているのだろうか?
 私は良い機会だし、真央に聞いて見る事にした。

「最近の真央ってさ…、スマホばかり触っているけど、何をしているの?」
「音声が流れてないから、アプリゲームや動画サイトを見ている訳で無いでしょ?」

 私が真央に聞くと、真央はスマートフォンから顔を上げる。

「んっ……咲子お姉ちゃんは気に成るの?」
「私が、何をしているかが!!」

「……気に成るって言うか、怪しいサイトを開いて変なのを見たり、人を傷つける文章を投稿とか……まさかしていないよね……」

「私は、そんな事をしないよ! 咲子お姉ちゃん!!」
「クラブ活動のSNSグループを見たり、“青い鳥”を見ているの!」

「真央…。小学生なのに青い鳥をやっているんだ!」

 青い鳥……
 言うまでも無く、老舗大手SNSサイトで有る。
 今の学生達は青い鳥では無く、他のSNSサイトをメインで使っていて、若者向けと言うより、大人向けと言えば良いのだろうか…?

 けど……真央は、青い鳥でアカウントを作って、何を見ているのだろうか?
 他のSNSサイト同様、画像投稿も出来るが真央の場合、投稿する画像も殆ど無い癖に……

「真央が青い鳥なんかやっても、投稿するものが無いでしょ?」
「呟きだけでは、スルーされるばかりだし……」

「うん、無いよ!」
「アカウントは有るけど、ほぼ見る専だよ!」
「奈子ちゃんも青い鳥をやっているから、私もやっている!!」

「あぁ……奈子ちゃん絡みか!」

「私は奈子ちゃんのを見たり、他の人のネコ写真とか、お花の写真も見るの!!」

「猫と花の写真……。真央はほんとに小学生??」

「咲子お姉ちゃん!」
「そんな事言うけど、私達の知らないお花が、世の中たくさん有るんだよ!!」
「それに、みんな綺麗に撮るから、本物を見ている気分にも成るよ!!」

 真央は楽しそうに言う。
 ○○裏サイトとか、危ないSNSアプリをやっていなければ、私は良いと思った…。私はお母さんか!?

「真央に…、そんな趣味が有ったとは意外だわ!」

 私も花は嫌いでは無いが“桜”を除いて、花を見に公園には行かない。公園に行くのは運動をするためで有る。

「お姉ちゃんは、青い鳥やらないの?」

「私は花には興味は無いし、SNS自体も、連絡以外で使う気は無いからね」

「何か、咲子お姉ちゃん。おばさんみたい!!」
「あっ、でも、おばさんでも上手に青い鳥を使っているから、咲子お姉ちゃんは、おばあちゃんだね!!」

「!」

(このやろう~~……言わせておけば!!)

 真央に文句を言ってやろうと思ったタイミングで、お母さんがお風呂からリビングに戻ってきた!

「今晩は、やけに賑やかだね~~♪」

 私と真央の会話が聞こえていたのだろう。嬉しそうに言うお母さん。
 真央に文句を言うタイミングを逃してしまった!!
 この後はまた、3人での団らんの時に戻った……
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