単身赴任しているお父さんの家に押し掛けてみた!

小春かぜね

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番外編

第49話 長女が頼ってくる!? その3

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「説明書やメーカーサイトに行けば、仕様書にメモリRAMの規格が書いて有るから、それをメモして、後は通販で買った方が楽だから……」

「あぁ……成る程ね!」

 俺は宮子に、メモリ型番の調べ方と購入方法を教えている。
 これらのパーツ類は、規模の小さい家電量販店等では取り扱ってない所も多い。
 メモリだけを態々買いに都市部に行く位なら、通販サイトで買った方が便利で有る。
 時間も掛からないし、この国の宅配システムは素晴らしいから、配送事故も殆ど無い。

「メモリの規格は今、メーカーサイトで調べているけど、メモリは何処で買えば良いの?」
「やはり……密林で探せば良いの?」

 宮子がそう聞いてくる。

「……密林でも良いが、PCを売りにしているショップ通販の方が俺は良いと思う」
「秋葉原や大須、日本橋で系列店を構えている様な所だ。相性問題や、保証もしっかりしているし!」

 今でこそアニメや漫画、ホビーが主流に成ってしまったが、一昔前は電気製品全般が強かった……

 ここは以前、俺がSSDやメモリを買った店(通販ショップ)を宮子に教える。
 このショップは会員登録が必須で無いし、値段も実店舗と通販側でも同じだからで有る。

「ふ~ん」
「PCの専門店も有るんだ。聞いた事は有るけど、実際に使う事に成るとは……」

 宮子はメーカーサイトのWebページから、サイト内の型番検索をして、宮子が使っているノートPCに使われているメモリを調べている。
 宮子は……酒も大分飲んでいる筈なのに、大した者だ!

「ねぇ? これで良いの!!」

 宮子はそう言いながら、ノートPCの画面を俺に見せてくる。
 セロリンだから、そんな高性能のメモリでは無い筈だ。

「……うん! これで有ってるね!!」
「このメモリ規格の4GB、1枚を買えば十分だ!」

「じゃあ今度は、あなたの教えてくれた、PCショップの通販サイトへ…」

 宮子は今晩中に、メモリの注文をする様だ。
 宮子は自分のクレジットカードも持っているし、24時間何時でも買い物が出来るのが、ネットショッピングの良い所で有る。

「ちょっと……メモリ4GBでも、色々出て来たけど、どれを買えば良いの?」
「私には“ちんぷんかんぷん”だわ!」

「どれどれ……」

 よく考えれば、ノートPC向け4GBメモリでも、メモリの転送規格、ブランド品等が有る。安いメモリを買うと、相性問題で動作しない時も有る。

「ここは無難に、PCパーツを出しているメーカーにするか、大手半導体メーカーが販売しているのを買った方が良いよ」

「……同じ規格・容量なのに、どうして値段がこうも違うのよ!」

 宮子は少し怒りながら言う。俺に言われても……

「醤油や味噌と同じだよ!」
「材料や容量が同じでも、値段が全然違うだろ!!」

「それは……そうだけど。そんな例えで良い訳??」

「まぁ、実際はもっと複雑だろうけど、俺は業界人では無いから」

「通販でも返品は出来るけど、手続きが面倒くさいからな」
「俺はここのメーカーを推奨するよ!」

 俺は、有る製品を指で指し示す。
 このメーカー品は俺のノートPCにも使っているから、多分問題無いはずだ。(※)

「……じゃあ、これにするわ」

 宮子はそう言って、俺が推奨したメモリを買い物かごに入れて、手続きを済ませていく……。早ければ数日中には届くだろう。

(※)PCメモリRAMはデスクトップ向け、ノートPC等、様々な規格・種類・容量が存在します。
 知識が乏しい方や自信が無い方は、増設・換装等は絶対しないでください!
 最悪、PCを破損する恐れが有ります!!

「うん、うん!」
「宮子もお父さんを頼って、お父さんも宮子を手助けする。これが家族だね!!」

 母さんはテレビを見ながら、嬉しそうに言う。

「まぁ……今度PCを買い換える時は、あなたの意見を参考するわ!」

 宮子もそう言う。
 これで今まで、ろくに使えなかったのが、大分改善出来るはずだ。
 宮子に頼られて、咲子にも好かれて(好かれ過ぎだが…)、真央は……まぁ普通だろう。

 本当に明日、単身赴任先に戻るのが憂鬱に成って来るが、家族のためだ頑張ろう!
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