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番外編
第39話 午後の出来事…… その3
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リビングに戻った俺と咲子だが、咲子は自室には戻らずにリビングで、先ほど買って来た雑誌を読み始めた。ご丁寧に飲み物やお菓子も用意してから、雑誌を読んでいる。
母さんも、お菓子やジュース類は良く口にするので、常に何かしらの飲み物やお菓子が常備されている。
「そうだ!」
「母さんが、買い物に出掛けているのなら、母さんに単三電池を買ってきて貰うか!」
絶対に単三電池は必要な物だから、俺は母さんに電話をかけようとするが……
家の近くに車の音が近づいてくる…。一足遅かった!
母さんはガレージに車を止めて、エコバッグを持って家に入って来る。
「ただいま~~♪」
「お父さんも帰って来ていたんだ~~♪」
咲子と同じ様に笑顔で、母さんもリビングに入ってくる。
「お帰り、母さん!」
「お帰りなさい~~。お母さん!!」
母さんはそのままキッチンに向かって、冷蔵庫に食材をしまう。
食材をしまい終わると、リビングに戻ってくる。
「母さん!」
「単三電池の在庫が無かったよ!」
「単三電池…?」
「あぁ……この前、リモコンの電池交換した時に使っちゃた♪」
悪そびれなく言う母さん。
「うゆ?」
「でも、何で単三電池必要なの?」
「久しぶりにラジオを聞こうとしたけど、ラジオの中の電池が液漏れしていて使えなかった」
「あら、そうなの?」
「なら、宮子のアルバイト帰りに買ってきて貰おう♪」
母さんは宮子に頼む様だ…。スマートフォンを操作して連絡を取っている。
宮子はアルバイト中の筈だから、SNSで伝えるのだろう?
咲子はその会話に加わる事は無く、静かに雑誌を読んでいた。
「さて、宮子には連絡を入れたし、咲子もおやつを食べているから、私も何か食べようかな♪」
平日は母さんがおやつを用意するが、休日は個人個人でおやつを準備して食べると言う、良く分からないスタイルを我が家は導入している。
母さん曰わく『休みの日はみんな予定が有るでしょ♪』、『3時のおやつが出来る人と出来ない人も居るから、それぞれの都合を考えて食べる様にしたの♪』と言っていた。
宮子はもう“おやつ”を食べる年代では無いが、最近の真央も、3時頃には家にも居ない時が多いらしい。
特に今日の場合は、菜子ちゃんの家で“おやつ”を呼ばれている可能性が高い。
おやつを用意しても食べないなら、最初から個人個人で食べて貰った方が良いと母さんは考えた。
「咲子はスナック菓子を食べているから、私は何を食べようかな~~♪」
母さんはリビングの在る場所に置いて有る、大きな袋の中に入って居るお菓子類を“ごそごそ”探している。俺も気に成って、その袋を一度覗いた事が有るが、色々な袋菓子や箱菓子が入っていた。
一応、ルールが有って、ジャンボサイズの菓子類は1人で食べない。キャンディやチョコ菓子も、独り占めしない等のルールが有る。
最近のポテトチップス等のスナック菓子類は、食べきりサイズの商品を多く成って来たので、これらに関しては独り占めと言うかは、早い者勝ちたが基本は共有する。
母さんは食べたい菓子が決まったらしく、咲子が食べているスナック菓子の横で封を開ける。咲子のスナック菓子と共有するようだ。
咲子は何も言わずに母さんの菓子を食べるし、母さんも咲子の菓子を食べる。
“暗黙の了解”と言う奴だった……
……
雑誌を途中で読むのを止めた咲子は、テレビを付けて、始まりだした刑事ドラマを見始める。
再放送の刑事ドラマだが、俺の単身赴任先に遊びに来た時に見て、はまったらしい。
俺と母さんも同じ様に刑事ドラマを見る。
1時間物ドラマだが、あっという間に時は流れていく。
刑事ドラマを見終わった咲子はここで自室に戻り、母さんも雑用をするためにリビングから離れる。
俺は見ていた番組が面白く無さそうだったので、テレビを消してスマートフォンでWeb閲覧をしていると、真央が菜子ちゃんの家から帰って来た。リビングに顔だけを出す真央。
「ただいま~」
「お帰り、真央!」
真央は挨拶をするが、直ぐにリビングから出て行く。
何かやりたい事でも有るのだろうか?
真央は咲子程、俺には懐いては来ない。同じ母さんの娘でも全然違う。不思議な物だ?
……
時刻は夕方……
俺はリビングで、アプリゲームの将棋をしていると宮子が帰って来る。
アルバイトから帰って来た宮子はリビングに入ってきて、俺に何故か小袋を渡す。
「はい……」
「……?」
「いきなり、どうした!?」
「……あなたが、頼んだでしょ!!」
「だから、はい!!」
俺は宮子から小袋を受け取って、中身を確認すると…、単三電池のお得パック、1パックが入っていた!」
「電池ぐらい、自分で買いに行きなさいよ……」
「たくっ……人使いが荒い!!」
「あぁ……ありがとう。宮子!」
俺はお礼を言うが、宮子は愚痴を言って、そのまま自室に戻って行った。
(母さんったら、俺が宮子に頼んだ様に言ったのだな…!)
(母さんにとっては、俺と宮子の仲が深まるなら良いだろうと思っているけど、宮子にとっては“パシリ”にされたのと同じだからな…)
ラジオの動作確認もするために、宮子が買って来てくれた電池をラジオに入れて、電源を入れる。
携帯ラジオのスピーカーからは、コメンテーターが何かの解説をしている声が聞こえてきた。ラジオの方は壊れてなかった!
こうして、我が家での午後からの休暇は、大きな問題は起きずに流れて行った!?
母さんも、お菓子やジュース類は良く口にするので、常に何かしらの飲み物やお菓子が常備されている。
「そうだ!」
「母さんが、買い物に出掛けているのなら、母さんに単三電池を買ってきて貰うか!」
絶対に単三電池は必要な物だから、俺は母さんに電話をかけようとするが……
家の近くに車の音が近づいてくる…。一足遅かった!
母さんはガレージに車を止めて、エコバッグを持って家に入って来る。
「ただいま~~♪」
「お父さんも帰って来ていたんだ~~♪」
咲子と同じ様に笑顔で、母さんもリビングに入ってくる。
「お帰り、母さん!」
「お帰りなさい~~。お母さん!!」
母さんはそのままキッチンに向かって、冷蔵庫に食材をしまう。
食材をしまい終わると、リビングに戻ってくる。
「母さん!」
「単三電池の在庫が無かったよ!」
「単三電池…?」
「あぁ……この前、リモコンの電池交換した時に使っちゃた♪」
悪そびれなく言う母さん。
「うゆ?」
「でも、何で単三電池必要なの?」
「久しぶりにラジオを聞こうとしたけど、ラジオの中の電池が液漏れしていて使えなかった」
「あら、そうなの?」
「なら、宮子のアルバイト帰りに買ってきて貰おう♪」
母さんは宮子に頼む様だ…。スマートフォンを操作して連絡を取っている。
宮子はアルバイト中の筈だから、SNSで伝えるのだろう?
咲子はその会話に加わる事は無く、静かに雑誌を読んでいた。
「さて、宮子には連絡を入れたし、咲子もおやつを食べているから、私も何か食べようかな♪」
平日は母さんがおやつを用意するが、休日は個人個人でおやつを準備して食べると言う、良く分からないスタイルを我が家は導入している。
母さん曰わく『休みの日はみんな予定が有るでしょ♪』、『3時のおやつが出来る人と出来ない人も居るから、それぞれの都合を考えて食べる様にしたの♪』と言っていた。
宮子はもう“おやつ”を食べる年代では無いが、最近の真央も、3時頃には家にも居ない時が多いらしい。
特に今日の場合は、菜子ちゃんの家で“おやつ”を呼ばれている可能性が高い。
おやつを用意しても食べないなら、最初から個人個人で食べて貰った方が良いと母さんは考えた。
「咲子はスナック菓子を食べているから、私は何を食べようかな~~♪」
母さんはリビングの在る場所に置いて有る、大きな袋の中に入って居るお菓子類を“ごそごそ”探している。俺も気に成って、その袋を一度覗いた事が有るが、色々な袋菓子や箱菓子が入っていた。
一応、ルールが有って、ジャンボサイズの菓子類は1人で食べない。キャンディやチョコ菓子も、独り占めしない等のルールが有る。
最近のポテトチップス等のスナック菓子類は、食べきりサイズの商品を多く成って来たので、これらに関しては独り占めと言うかは、早い者勝ちたが基本は共有する。
母さんは食べたい菓子が決まったらしく、咲子が食べているスナック菓子の横で封を開ける。咲子のスナック菓子と共有するようだ。
咲子は何も言わずに母さんの菓子を食べるし、母さんも咲子の菓子を食べる。
“暗黙の了解”と言う奴だった……
……
雑誌を途中で読むのを止めた咲子は、テレビを付けて、始まりだした刑事ドラマを見始める。
再放送の刑事ドラマだが、俺の単身赴任先に遊びに来た時に見て、はまったらしい。
俺と母さんも同じ様に刑事ドラマを見る。
1時間物ドラマだが、あっという間に時は流れていく。
刑事ドラマを見終わった咲子はここで自室に戻り、母さんも雑用をするためにリビングから離れる。
俺は見ていた番組が面白く無さそうだったので、テレビを消してスマートフォンでWeb閲覧をしていると、真央が菜子ちゃんの家から帰って来た。リビングに顔だけを出す真央。
「ただいま~」
「お帰り、真央!」
真央は挨拶をするが、直ぐにリビングから出て行く。
何かやりたい事でも有るのだろうか?
真央は咲子程、俺には懐いては来ない。同じ母さんの娘でも全然違う。不思議な物だ?
……
時刻は夕方……
俺はリビングで、アプリゲームの将棋をしていると宮子が帰って来る。
アルバイトから帰って来た宮子はリビングに入ってきて、俺に何故か小袋を渡す。
「はい……」
「……?」
「いきなり、どうした!?」
「……あなたが、頼んだでしょ!!」
「だから、はい!!」
俺は宮子から小袋を受け取って、中身を確認すると…、単三電池のお得パック、1パックが入っていた!」
「電池ぐらい、自分で買いに行きなさいよ……」
「たくっ……人使いが荒い!!」
「あぁ……ありがとう。宮子!」
俺はお礼を言うが、宮子は愚痴を言って、そのまま自室に戻って行った。
(母さんったら、俺が宮子に頼んだ様に言ったのだな…!)
(母さんにとっては、俺と宮子の仲が深まるなら良いだろうと思っているけど、宮子にとっては“パシリ”にされたのと同じだからな…)
ラジオの動作確認もするために、宮子が買って来てくれた電池をラジオに入れて、電源を入れる。
携帯ラジオのスピーカーからは、コメンテーターが何かの解説をしている声が聞こえてきた。ラジオの方は壊れてなかった!
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