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第25話 咲子の考え その3
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……
俺は今日の仕事も無事終わり、何時も通り職場で風呂を済ませ、帰路に着こうとしていた。
(咲子のやつ、どうしているだろうな?)
(昨夜の事も有るし、まあ、一応留守番していてくれるんだから、手土産の一つでも買って帰るか)
今日は特に何処かに寄る予定は無かったが、何時も夕飯等を買っている、近所のスーパーに寄る事にした。
☆
スイーツコーナーでシュークリームと焼きプリンと、咲子の明日のお昼用にと思って、チルドピザを買って帰路に着く。
昨日の時間より、10分位遅くアパートに到着する。
車を定位置に止めて、駐車場からベランダの方を見ると、今日は明かりが付いていた。
(今日はもう料理を作り終えているのか? それとも、これからか?)
トントンと階段を上っていき、玄関の鍵を開けて入る。入った瞬間『おぉ!』と心の中でときめいた!
(この匂い! まさかハンバーグ!!)
(でも、咲子は何も言ってなかったぞ!)
少しウキウキ気分で靴を脱いでいると、咲子が玄関にやってくる。
「おかえり、お父さん!」
「ただいま、咲子。なぁ、この匂いって……」
「なんだとおもう~~」
咲子は何故かニヤニヤ顔で聞いてくる。
「もう、ハンバーグしか無いよな!!」
「……」
「あれ? 違うの!?」
「だけど匂いからして、これしか無いはずだが!」
すると咲子はクスッと笑う。
「お父さん~~。子どもみたい!」
「うん、今日はハンバーグ。それも私の手作り!!」
手作りの部分を強調して言う咲子。
「へぇ~、咲子がハンバーグ作れるなんて知らなかったよ」
「うん、今日が初めて!」
「初めてでも、嬉しいよ」
「まぁ、まぁ。感動も良いけど、準備出来ているから、着替えてご飯にしょう!」
「うん、ありがと。あっ、後、これ……」
俺は先ほど買ったスーパーのレジ袋を咲子に渡す。
「……? これは何?」
「デザートにシュークリームと焼きプリン買ってきた」
「後、そのピザは明日のお昼にでも食べて」
「わぁ。ありがとう~~」
咲子は袋の中を覗き込みながらお礼を言う。
「咲子……昨日は悪かったな…」
「……? 何のこと?」
私はあの事だなと直ぐに思ったけど、しらばっくれる。
「気分を悪くすることを言ったこと……」
「……別に気にしてないよ!」
「それより早く、ご飯、ご飯。私もお腹空いているんだから!」
昨夜の事は杞憂で済んだみたいだ。俺は心の中でほっと息をつく。
「直ぐ着替えてくるよ」
「うん!」
咲子の心の中……
(やっぱり、お母さんの言う通りだ!)
(食べ物でコロッと元通りに成った……。まあ、気にしていないは嘘なんだけどね。あれは建前上!)
(いい加減、私とお父さんの関係をはっきりさせないとな……まあ、でも、まずはご飯だ! 上手に出来ていると良いな♪)
……
『いただきます!』
2人で食事前の挨拶をして、晩ご飯が始まる。
ハンバーグの添え物に千切りキャベツ、ポテトサラダとマカロニサラダも添えて有り、更に味噌汁も付いており豪華なハンバーグ定食で有る。
俺は何時もの様に発泡酒で喉を潤した後、早速ハンバーグに箸をつける。
箸を入れた時、当然ファミレスのCM見たいに肉汁が『ブワッ』と吹き出したりはしない。
焼き焦げた表面を箸で『ぐぃっ』と押し込んでハンバーグを切って、一口大にしたのを食べる……
「焼き加減も丁度良いし、母さんが作るのと同じ味がするよ」
「うん、美味しい。咲子ありがとう!」
「良かった。喜んで貰えて。まあ、こんなもんだよね!」
「うん!!」
咲子もハンバーグを食べて、自分で納得して晩ご飯は進んでいく。
「咲子。サラダもダブルとは豪華だね!」
「1パックを別けると少なく成るし、それなら別の種類を混ぜた方が良いなと感じて!」
その様に咲子は言う。
俺はポテトサラダ、マカロニサラダの両方が好きだから、両方食べられてお得な気分だ!
夕食も中盤に差し掛かった所で、俺のスマートフォンから電話の着信音が鳴る。
「あれ、ご飯時に誰だろう?」
「珍しいな」
俺は近くに置いて有るスマートフォンを取り上げ着信名を見る。
「母さんか…」
『ピッ!』
「はい」
「あっ、お父さん! こんばんは!」
「はい、母さんこんばんは。どうしたの?」
「あのね。今週の週末、そちらに行こうかな~と、考えているのだけど大丈夫?」
「別に大丈夫だけど、急にどうしたの?」
「私は別に良いんだけど、真央が咲子に会いたいと急に言い出してね!」
「俺にじゃなくて、咲子にか……」
「まぁ、普段から、真央は咲子にべったりだからな……分かった。なら、準備しておくよ!」
「じゃあ、細かいことはメールで送るからお願いね♪」
「あっ、週末じゃ無くても、金曜日休みが貰えたから、そこからでも大丈夫だよ!」
「そうなの? じゃあ、金曜日に真央とそっちに行くね!」
「んっ、分かった!」
「……お父さんの所は、今日の晩ご飯は何なの?」
「母さん、聞いてよ! 」
「咲子が、態々ハンバーグ作ってくれたんだよ!」
「そうなんだ! 良かったね~~。大好物作って貰えて♪」
「あぁ、焼き加減も丁度良いし、咲子は本当に料理上手だよ!」
「ふふ、良かったわね♪」
「じゃあ、私達も今からご飯食べるから、じゃあね♪」
「あぁ……」
俺はそう言って、スマートフォンの通話終了ボタンを押す。
「お母さんから?」
「うん。金曜日に、真央と一緒にこっちに来るんだって!」
「母さん。全然、来たがら無かったのに急にどうしたんだろうね?」
「真央が駄々こねたのかな?」
「さぁ?」
「それより、冷めても美味しいハンバーグだけど、冷め切っちゃう前に食べよ!」
「あぁ、そうだよな。折角咲子が作ってくれたんだから」
……
そんなわけで母さんと真央が、金曜日にこちらに来ることに成った。
宮子の名前は出てこなかったから、こちらには来ないのだろう。
しかし、流石にこの部屋で4人泊るのは難しいから、恐らく日帰りに成るだろう。そうなると、その時に咲子も一緒に帰るのだろうか?
そうなってしまうと、少し予定日よりも早くなりそうだが、それはそれで仕方ないかなと思った。
金曜日に母さんと真央に会えることで、週末の楽しみが一気に出来た。週末が楽しみだ!
俺は今日の仕事も無事終わり、何時も通り職場で風呂を済ませ、帰路に着こうとしていた。
(咲子のやつ、どうしているだろうな?)
(昨夜の事も有るし、まあ、一応留守番していてくれるんだから、手土産の一つでも買って帰るか)
今日は特に何処かに寄る予定は無かったが、何時も夕飯等を買っている、近所のスーパーに寄る事にした。
☆
スイーツコーナーでシュークリームと焼きプリンと、咲子の明日のお昼用にと思って、チルドピザを買って帰路に着く。
昨日の時間より、10分位遅くアパートに到着する。
車を定位置に止めて、駐車場からベランダの方を見ると、今日は明かりが付いていた。
(今日はもう料理を作り終えているのか? それとも、これからか?)
トントンと階段を上っていき、玄関の鍵を開けて入る。入った瞬間『おぉ!』と心の中でときめいた!
(この匂い! まさかハンバーグ!!)
(でも、咲子は何も言ってなかったぞ!)
少しウキウキ気分で靴を脱いでいると、咲子が玄関にやってくる。
「おかえり、お父さん!」
「ただいま、咲子。なぁ、この匂いって……」
「なんだとおもう~~」
咲子は何故かニヤニヤ顔で聞いてくる。
「もう、ハンバーグしか無いよな!!」
「……」
「あれ? 違うの!?」
「だけど匂いからして、これしか無いはずだが!」
すると咲子はクスッと笑う。
「お父さん~~。子どもみたい!」
「うん、今日はハンバーグ。それも私の手作り!!」
手作りの部分を強調して言う咲子。
「へぇ~、咲子がハンバーグ作れるなんて知らなかったよ」
「うん、今日が初めて!」
「初めてでも、嬉しいよ」
「まぁ、まぁ。感動も良いけど、準備出来ているから、着替えてご飯にしょう!」
「うん、ありがと。あっ、後、これ……」
俺は先ほど買ったスーパーのレジ袋を咲子に渡す。
「……? これは何?」
「デザートにシュークリームと焼きプリン買ってきた」
「後、そのピザは明日のお昼にでも食べて」
「わぁ。ありがとう~~」
咲子は袋の中を覗き込みながらお礼を言う。
「咲子……昨日は悪かったな…」
「……? 何のこと?」
私はあの事だなと直ぐに思ったけど、しらばっくれる。
「気分を悪くすることを言ったこと……」
「……別に気にしてないよ!」
「それより早く、ご飯、ご飯。私もお腹空いているんだから!」
昨夜の事は杞憂で済んだみたいだ。俺は心の中でほっと息をつく。
「直ぐ着替えてくるよ」
「うん!」
咲子の心の中……
(やっぱり、お母さんの言う通りだ!)
(食べ物でコロッと元通りに成った……。まあ、気にしていないは嘘なんだけどね。あれは建前上!)
(いい加減、私とお父さんの関係をはっきりさせないとな……まあ、でも、まずはご飯だ! 上手に出来ていると良いな♪)
……
『いただきます!』
2人で食事前の挨拶をして、晩ご飯が始まる。
ハンバーグの添え物に千切りキャベツ、ポテトサラダとマカロニサラダも添えて有り、更に味噌汁も付いており豪華なハンバーグ定食で有る。
俺は何時もの様に発泡酒で喉を潤した後、早速ハンバーグに箸をつける。
箸を入れた時、当然ファミレスのCM見たいに肉汁が『ブワッ』と吹き出したりはしない。
焼き焦げた表面を箸で『ぐぃっ』と押し込んでハンバーグを切って、一口大にしたのを食べる……
「焼き加減も丁度良いし、母さんが作るのと同じ味がするよ」
「うん、美味しい。咲子ありがとう!」
「良かった。喜んで貰えて。まあ、こんなもんだよね!」
「うん!!」
咲子もハンバーグを食べて、自分で納得して晩ご飯は進んでいく。
「咲子。サラダもダブルとは豪華だね!」
「1パックを別けると少なく成るし、それなら別の種類を混ぜた方が良いなと感じて!」
その様に咲子は言う。
俺はポテトサラダ、マカロニサラダの両方が好きだから、両方食べられてお得な気分だ!
夕食も中盤に差し掛かった所で、俺のスマートフォンから電話の着信音が鳴る。
「あれ、ご飯時に誰だろう?」
「珍しいな」
俺は近くに置いて有るスマートフォンを取り上げ着信名を見る。
「母さんか…」
『ピッ!』
「はい」
「あっ、お父さん! こんばんは!」
「はい、母さんこんばんは。どうしたの?」
「あのね。今週の週末、そちらに行こうかな~と、考えているのだけど大丈夫?」
「別に大丈夫だけど、急にどうしたの?」
「私は別に良いんだけど、真央が咲子に会いたいと急に言い出してね!」
「俺にじゃなくて、咲子にか……」
「まぁ、普段から、真央は咲子にべったりだからな……分かった。なら、準備しておくよ!」
「じゃあ、細かいことはメールで送るからお願いね♪」
「あっ、週末じゃ無くても、金曜日休みが貰えたから、そこからでも大丈夫だよ!」
「そうなの? じゃあ、金曜日に真央とそっちに行くね!」
「んっ、分かった!」
「……お父さんの所は、今日の晩ご飯は何なの?」
「母さん、聞いてよ! 」
「咲子が、態々ハンバーグ作ってくれたんだよ!」
「そうなんだ! 良かったね~~。大好物作って貰えて♪」
「あぁ、焼き加減も丁度良いし、咲子は本当に料理上手だよ!」
「ふふ、良かったわね♪」
「じゃあ、私達も今からご飯食べるから、じゃあね♪」
「あぁ……」
俺はそう言って、スマートフォンの通話終了ボタンを押す。
「お母さんから?」
「うん。金曜日に、真央と一緒にこっちに来るんだって!」
「母さん。全然、来たがら無かったのに急にどうしたんだろうね?」
「真央が駄々こねたのかな?」
「さぁ?」
「それより、冷めても美味しいハンバーグだけど、冷め切っちゃう前に食べよ!」
「あぁ、そうだよな。折角咲子が作ってくれたんだから」
……
そんなわけで母さんと真央が、金曜日にこちらに来ることに成った。
宮子の名前は出てこなかったから、こちらには来ないのだろう。
しかし、流石にこの部屋で4人泊るのは難しいから、恐らく日帰りに成るだろう。そうなると、その時に咲子も一緒に帰るのだろうか?
そうなってしまうと、少し予定日よりも早くなりそうだが、それはそれで仕方ないかなと思った。
金曜日に母さんと真央に会えることで、週末の楽しみが一気に出来た。週末が楽しみだ!
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