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ランチタイム

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 4時間目の授業も無事に終わり、お昼時間がやってきた!
 お昼には約束通り真央が教室にやってきた。

「日生。良輔。来たよ! ご飯食べよ!!」

「おう! 分かった!!」

 今朝コンビニで買った、サンドイッチとおにぎりの入ったレジ袋をぶら下げて、俺は真央を招く。

「日生も早く~~」
 と真央は言う。

「あっ、ごめん~~。私、今日購買なんだ!」

 手ぶらで日生は、真央の元に行きながらそう言う。

「えっ、日生。購買なの? 何時も買ってくるのに」

「ちょっと、急いでいたから、買えなかった~」

「ふ~ん。待ってるから、急いで買ってきたら?」

「うん。行ってくる~」

「行ってらっしゃい~」

「行ってらっしゃい~」

 俺と真央の声が丁度ハモる。ハモって、思わず顔を見合わせて笑ってしまう。
 日生は小走りで購買に向かって行った。

「良輔! 日生とはどうなった?」

 日生が見えなくなったのを確認してから真央が聞いてきた。

「複雑・・・」

「えっ、どういう事?」

「日生、彼氏居るんだって。でも、別れてくれるんだって・・・」

「何それ?」
「・・・でも別れてくれるなら良かったね! おめでとう!!」

 真央は複雑な顔しながらでも俺を祝福してくれる。

「ありがとう・・・。でも、今回で日生の恐ろしさを知ってしまった・・・」

「う~ん、聞いて見て良い?」

 言葉での真央は遠慮気味だが、顔は興味津々だ!!

「うん、手短に話すね」

「どんな風なの?」

 3時間目の授業をサボって、俺と日生が中庭で話した出来事を真央に話す。聞き終わった真央も『日生がそんな風に裏で動いていた何て知らなかった・・・』と言った。

「そんな所・・・」

「そんな所って・・・良輔。それが本当なら大変だよ!!」
「日生がそこまでずる賢いと、人生の階段にされるかも」

「本当だわw」
 
「いや、マジで・・・」

「気をつけると言うより、頑張るわ!」

「頑張るよりも、日生がそれで終わってくれれば良いけど・・・」

 不安を隠しきれない真央。

「信じるさ!」
「それより『情報』が欠課になったのと、クラスの連中にバレバレなのは有る意味痛いがな・・・」

「良輔がそれで良いのなら、良いけど・・・」
「日生と付き合ったら、どうせクラス中や学年中にバレるのにw」

「まあ、それもそうか」
「だもんで、真央。俺は日生を守るよ、色々な意味で!」

「私も出来るだけの事は協力するわ。何か有ったら今度こそ相談してね♪」

「ありがとう!」

 遠くからパタパタと、スリッパの音が聞こえて来たと思ったら、小走りで日生が戻って来た。

 「ただいま~。買ってきた~!」

 日生は戻って来るなり、俺と真央を見ながら言う。

「仲良しだね~~」

 話していたのを見たのだろう。真央は顔を“にや~”としながら言う。

「親友だもん! もちろん日生もね!」

「うん! 嬉しい~!!」

 日生は元気一杯頷いてから、真央に抱きつきに行く。真央も『ちょっと、ちょっと』と言ってるが顔は笑っていた。
 俺は日生のそう言った、少し子どもっぽい所も好きだ。本当は俺の所にも抱きついて欲しいが・・・

「さて、日生も満足したようだし、ご飯食べようか!」
 と真央は言う。

「そうだな」

「うん! おなかすいた~♪」

 日生の席と空いて居た机をくっつけて、お昼を食べ始める。
 真央は日生に聞きたい事が有るらしく、日生と話しながら食べている。
 真央からの朝みたいな酷いからかいも無く、日生の方も、先ほどの事は何事も無かったように、俺に普通に話し掛け、俺も日生とは今まで見たいな会話が出来た。
 久しぶりの楽しいお昼も終わり、昼からの授業は順調に終わった。授業も終わり、帰ろうとすると日生に呼び止められる。

「良輔」

「どうしたの? 日生ちゃん」

「私、頑張るから! まっててね♪」

「日生・・・」

「バイバイ!」

「あっ、バイバイ・・・」

 日生はそう言ってから、小走りで教室を出て、そして廊下に消えていった。
 教室内は俺と日生が最後だったらしく、教室の静けさが一気にやってきた・・・
 俺だけの教室で天井を見上げながら言った。

 「この想い叶いますように・・・」
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