偶然出会った少女にお願い事をされたから、受け入れる事にしたら人生が変わった!

小春かぜね

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【R-15】稀子編 第2章

第422話 一枚の葉書

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 楓さんの言葉の後。稀子祖母が俺に向けて、穏やかな表情で話し始める。

「比叡さんや!」
「また、会える日を楽しみしているよ!!」

 稀子祖母の挨拶は簡潔で有るが、俺は穏やかな表情で、稀子祖母に向けて話し始める。

「はい!」
「また、近い内に会いましょう!!」

(そうは言ったが……今度は何時来るんだ?)
(来年の夏。それとも今年の冬?)

 俺は心の中で感じるが、まだ稀子とは親戚関係では無いので、今後の稀子実家来訪予定は全く決めていない。
 稀子は和やかな表情で、稀子両親達に向けて話し始める。

「じゃあ、お父さん、お母さん、おばあちゃん!」
「私は比叡君と一緒に、羽津音市はずねしに戻るね!!」

 ……

 こうして、稀子は実家への帰省を終えて、俺も稀子両親への自己紹介を終えた。
 帰りの道中も問題なく、俺と稀子は羽津音市に有る山本さんの家に戻る。

 実技試験も順調良く一発合格が出来、保育士資格が取得出来て、更に就職活動も問題なく行ければ再来年の春からは、稀子の地域に俺は住む事に成るだろう……

 ☆

 しばらくの時が過ぎて……

 秋も感じ始めたとある日。俺の郵便受けに一枚の葉書が配達される。
 そう、それは、保育士実技試験の結果で有った。

「遂に来たか…!」
「俺の運命を本当に、作り出す一枚が…」

 葉書は糊付けされているから、開かない限りは結果が分からない。
 これは合否関係なく郵送されるから、合否結果は開かないと分からない。

「学科試験の時は、みんなの前で開いたら山本さんが苦言を言ったからな!」
「合格していれば問題は無いが、これが不合格で有ったら、俺は山本さんからまた雷を落とされるだろう!!///」

 俺は葉書を手に持ちながら、一人喋りをする。
 本当は、今この場で結果を確認したい物で有るが、俺の彼女はお祭り事が好きな彼女で有る。

(今夜の団らん後。稀子に話して俺のアパートに来て貰おう!)
(試験結果の葉書を稀子に見て貰いたいと言えば、稀子は笑顔で来るだろう!?)

 俺は心の中で決め、葉書は今回アパートに置いたままにして、山本さんの家に向かう準備を始めた。

 ……

 山本さんの家での、晩ご飯及び団らんも終わって、俺は稀子と一緒に自分のアパートに戻るが、その時に鈴音さんも一緒に来る事へ成った。
 おしゃべり稀子が鈴音さんに話し、鈴音さんも俺を応援する1人で有るから、結果を知りたいの流れと成ったらしい。

 警戒心の強い山本たかあきさんに対し、鈴音さんは『稀子さんにどうしても誘われまして///』と、稀子を出汁にして俺のアパートに行く口実を作った。
 まぁ、山本さんも俺が3P(!?)を出来る人間では無い事を理解しているから、渋々の表情で許していた。

 3人で俺のアパートに戻り、事前に用意して置いた座布団に稀子と鈴音さんは座って貰い、俺は試験結果の葉書を静かにテーブルに置く。

『パサ…』

「稀子。鈴音さん!」
「これが今日届いた、保育士実技試験の結果を知らせる葉書です!」

 俺は少し真面目な表情で、稀子と鈴音さんに向けて話す。
 稀子は和やかな表情で、葉書を手に持ちながら俺に話し始める。

「遂に来たね。比叡君!」
「私たちの将来を決める葉書が!!」

「合格していると良いですよね!」
「比叡さんに稀子さん!!」

 鈴音さんは穏やかな表情で、俺と稀子に話す。
 稀子は穏やかな表情で、俺に話し始める。

「じゃあ、比叡君!」
「私が…葉書を開いても良い?」

「うん。良いよ。稀子が開けて!!」

「うん。分かった。比叡君!」
「じゃあ、私が代表して開けるね!!」

 俺も、穏やかな表情で稀子に話す。
 稀子は気取った表情で返事をする。

「……」

「……///」

『ペリ、ペリ、―――』

 稀子は真面目な表情に成って葉書を開いている中。鈴音さんは緊張した表情で稀子の姿を見ている。
 さて、俺の保育士実技試験の結果はどうなんだ!?
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