偶然出会った少女にお願い事をされたから、受け入れる事にしたら人生が変わった!

小春かぜね

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【R-15】稀子編 第2章

第420話 釣りの結果

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 俺と稀子は今。キャンプ場に有る釣り堀でニジマス釣りを楽しんでいる。
 此処は天然の釣り場では無いから、ボウズで終わることは無いだろう!?

 釣りが趣味で有る稀子は、釣り堀に針を投げ込んでから数分で、早々とニジマスを1匹釣り上げていた!
 ニジマスの大きさも、中々の大きさで有る!!

(流石、釣りが趣味の稀子!)
(俺も、負けていられないな…!!)

 俺も心の中で変な対抗心を燃やして、釣り堀の水面をジッと見る!
 何時でも掛かって来いよ。ニジマス!!

 ……

 約一時間後。

 稀子は早々と釣り堀の上限で有る、ニジマス3匹を釣り上げてしまったので、今は俺の真横に居る。
 稀子の釣りはおしまいで有り、今は俺との談笑が中心だ。

 稀子の釣ったニジマスは、元気良くバケツの中で泳いでいる。
 俺はこの一時間の間に、どうにか1匹を釣り上げる事は出来たが、その後は中々当たりは来ず、餌だけが取られてしまう事も度々有った!///

「比叡君は、釣りが余り得意では無いみたいだね///」

 稀子は困った微笑み表情で、俺に話し掛ける。
 俺の成果は一時間で1匹。更にこれが釣り堀で有るから、俺に釣りのセンスは多分無いのだろう。

「まぁ、まだ一時間まだ有るし、後1匹釣れば“みんな”の分は揃うから、頑張って釣ろうね比叡君!!」

 稀子は和やかな表情で、俺を応援してくれる。
 稀子を含めた真庭一家は4人で有り、お客さんの俺を入れれば、5匹ニジマスが有れば問題は無い。

「……頑張って釣り上げるよ。稀子!」

 俺は、ガッツポーズをしながら稀子に言う。
 それを見た稀子は、笑顔で俺に言い始める。

「ファイトだよ。比叡君!!」

 ……

 どうにか時間までに、俺は2匹のニジマスを釣り上げる事が出来た。
 最悪、ニジマスを釣る事が出来なかった場合は、別料金で有るがニジマスを買う事が出来るらしい。

 釣ったニジマスは、生きたままでは持ち帰りにくいので、キャンプ場のスタッフに頼んで締めて貰う。
 稀子自身でニジマスを絞める事は出来るが、今回はキャンプ場の人に締めて貰う。

「さて、比叡君!」
「ニジマスが悪く成らない内に、家に帰ろうか!!」

 稀子は笑顔で、キャンプ場遊びの終了宣言をする。
 俺達はクーラーボックスを持参していないし、キャンプ場のスタッフに締めて貰ったニジマスも、氷などの保冷剤は入っていない。

 今の時期は真夏で有るが、このキャンプ場から稀子実家までは車で10分ぐらいなので、このまま戻ればニジマスは先ず傷まない。

「だね。稀子!」
「プールと釣りも楽しめたし、楓さんも待ちかねているかも知れないから、帰ろう!!」

 俺も笑顔で稀子に言って、稀子と遊ぶキャンプ場遊びも幕を閉じる。

 ☆

 その日の晩ご飯時に、俺と稀子が釣ったニジマスがテーブルに並ぶ。
 ニジマスは、定番の塩焼きで有る。

 それも、炭火焼きで有る!
 楓さんが屋外にBBQコンロを用意してくれて、ニジマスを焼いたのは稀子で有るが、俺も補助をした。

 それも、晩ご飯直前に焼いた物で有るから、味は文句無しで有る!
 ビールやお酒にも当然合う!!

 稀子は本当に美味しそうな表情でニジマスを食べ、幸村さんもニジマスを食べながら『比叡君に興味があれば、渓流釣りを教えてやるぞ!』と、和やかな表情で俺に話す。

 稀子の釣り技術は、幸村さんからの伝授だそうだ。
 羽津音市はずねしに稀子が行くまでは、良く二人で釣りを楽しんでいたそうだ。

 その日の晩ご飯後は稀子実家の庭で、家庭用で有るが花火を楽しむ。
 花火の用意は幸村さんがしてくれた。

『パチ、パチ、―――♪』

 定番の線香花火から、田舎だから出来る、家庭向け打ち上げ花火など、都市部の庭では絶対に出来ない規模の花火を楽しむ。
 花火遊びの中心は稀子で有るが、真庭家女性陣も花火に参加して、手で持って遊ぶ花火を楽しむ。

 女性陣は意外に花火好きで有る。楓さんも童心に戻っていた。
 幸村さんは花火定番のビールと枝豆で、その花火を見ながらお酒を楽しんでいた。

『パアァーン!』

『パアァーン!』

 俺も花火遊びには勿論参加しているが、家庭向け打ち上げ花火を見ながら……ふと感じる。

(この花火が終われば、今日のイベントは全て終了だ)
(そして、明日は稀子の実家から羽津音市に戻る日…)

(楓さんからのイタズラや、幸村の重圧に辟易したが、こう終わりが近付いて来ると……もう少し居たい気分になるな!)
(この生活も、案外悪くないかも知れない……)

 明日。俺と稀子は羽津音市に戻る日で有る。
 けど、俺は稀子実家を、自分の実家の様に感じ始めていた……
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