偶然出会った少女にお願い事をされたから、受け入れる事にしたら人生が変わった!

小春かぜね

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【R-15】稀子編 第2章

第407話 稀子と初ドライブ!? その1

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「今は……この地域での、学童保育指導員に成る事を最優先にさせていますが、それが落ち着きましたら、幸村さん達のお手伝いをもしたいと考えております」

 俺的には農業をしたくないが、こう言っておかないとゆきむらの事だ!
 絶対にへそを曲げるに決まっている!!

 稀子は俺の事が好きでも、自分の家族を絶対に取るはずだから、稀子の父親を不機嫌にさせる発言を言わない方が良い。
 でも、幸村さんは少し困った表情で俺に言い始める?

「……変な気を遣わせてしまったな。比叡君!」
「比叡君が、俺達の作業を手伝ってくれるのは勿論嬉しいが、そんなに深くは考えないでくれ…!」

「稀子が望めば別だが、今の時代は農地を簡単に、営農組合や農業法人に貸し出せる時代だ」
「比叡君はあくまで、自分の事と稀子の事を考えなさい!」

「…………」

(予想外の言葉が返ってきたな!)
(俺はてっきり幸村から『みっちりと教えてやるからな。比叡君!』の、言葉が来ると思っていたのに…)

「……」

 俺の側にいる稀子も、特に発言をしようとはせずに、澄ました表情で俺と幸村さんを見ている。
 稀子祖母も会話に口を挟む事は無く、お茶を飲みながら庭を見ていた。

「はい!」
「西瓜を切りましたよ~~♪」

「……あら、稀子や比叡さんも戻っていたのね!♪」
「なら、二人のお茶も用意しないとね!」

 楓さんは笑顔で言いながら、切った西瓜が盛られたお盆を縁側に持って来る。
 俺と稀子に気付いた楓さんは、笑顔で俺と稀子に言った後。西瓜が盛られたお盆を縁側に置いて、そのまま来た道をUターンして戻って行く。

「二人共!」
「立っていないで、座って西瓜をどうだ!」
「これも、俺の家の西瓜だ!!」


「比叡君!♪」
「私の家の西瓜は、甘くて美味しいぞ!♪」

 稀子は笑顔で俺に言いながら縁側に座り、切られた西瓜を食べ始める。
 俺も稀子の横に座り、切られた西瓜を手に持って、塩を少々振りかけて西瓜を食べ始める。

「シャリ、シャリ、―――」

「みずみずしくて、美味しい西瓜だね!」
「稀子!!」

「甘さもちょうど良い!♪」

 西瓜を一口食べた俺は、西瓜の感想を笑顔で笑顔に言う。
 俺の言葉の後。稀子も笑顔で俺に話し始める。

「美味しいし西瓜でしょ~~。比叡君~~♪」
「夏の時期はやっぱり、アイスより西瓜だね!♪」

 稀子はそう言いながら、笑顔で西瓜を食べている。
 幸村さんや稀子祖母も西瓜を食べ始めており、これに依って俺の農業手伝いに関する話は勝手に終わる。

(話が中途半端で終わってしまったが、俺は農業に其処までの興味は無い)
(でもこの西瓜は、今まで食べた中では一番美味しく感じるな!)

 稀子実家の縁側で、俺は西瓜を食べて小休止をする。
 これぞ『日本の夏だ!』と、心の中で思いながら、西瓜の後はお茶(麦茶)を流し込んだ……

 ☆

 縁側での小休止後は、稀子ツアーが再開される訳だが、今度は車を使ってでの移動と稀子は言っていた。
 俺は勿論、普通自動車免許は保有しているし、稀子も最近取得した。

 だが、稀子は自動車学校での運転経験は有るが、免許取得後の運転経験は無い。
 そして、俺は自家用車を持っていないから、ペーパードライバーで有る!///

(幸村や楓さんに運転して貰う訳にはいかないから、俺が運転するしか無いのだよな///)
(バスの車窓から見ていた限りでは、路面状況も悪くないし、交通量も少ない道路だから、意外に何とか成るかも知れない!)

 俺は稀子から『比叡君。お父さんから車の鍵を貰ってくるから、其処えんがわで待っていて』と、言われているから、俺は縁側で座って待っている。
 幸村さん達はお茶休憩が終わると、縁側からは去って行ったので、現在は俺だけで有る。

「比叡君。お待たせ~~!」

 幸村さんから車の鍵を借りた稀子が、俺の方へ和やかな表情で戻って来る。
 俺の側に来た稀子は、やはりと言うか、俺の方に和やかな表情で車の鍵を手渡してきた!
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