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【R-15】稀子編 第2章
第404話 稀子ツアー その1
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……翌日
『ちゅん、ちゅん、―――♪』
農家の朝は早いらしく、天気が良い日は、夜明けと同時にスタートする。
俺は客間で就寝しているが、それでも物音は聞こえて来るし、機械音に関しては絶対に聞こえてくる!///
『ガチャ、ガチャ、―――♪』
『キュル、キュル、ブォン―――!♪』
今の時期は農家では『繁忙期』に当たるらしく、お盆だろうが関係ないらしい。
そのため、俺の朝食に関しては楓さんでは無く、稀子が用意するとのことだ。
楓さんも、幸村さんの手伝いを当然しているから、俺の方までは手が回らないらしい。
本来で有ったら農家の娘で有る稀子も、農作業に駆り出される所で有るが、今回は俺の世話役をする理由で免除らしい?
「―――zzz」
明け方の物音で目覚めてしまった俺で有るが、その後の二度寝を楽しんでいると……襖が突然勢いよく開く!!
『ガラッ!』
その物音の後……布団が一気に捲られ、稀子の陽気声が俺の耳に響いてくる!
「比叡君~~♪」
「朝ですよ~~♪」
「……」
この連続攻撃で、俺は嫌でも目を覚ます……
俺は起き上がりながら、寝ぼけ眼で稀子に話し始める。
「……おはよう。稀子…」
「うん。おはよう、比叡君!!」
「今日も、良い天気だよ!!」
稀子は俺への挨拶の後。カーテン代わりで有る障子戸を開く。
『ガラッ』
障子戸を開くと、夏の日差しが一気に入って来る!
稀子の言う通り、今日も良い天気だ。
稀子はその場で振り返り、俺に和やかな表情で話し始める。
「比叡君!」
「朝ご飯は既に出来ているから、顔を洗って私と朝ご飯にしよう!」
「……ありがとう。稀子」
俺は稀子に穏やかな表情でお礼を言ってから、客間から洗面所に顔を洗いに行く。
洗面所で顔を洗ってから俺は台所に入ると、台所のテーブルには朝食が準備されており、稀子はテーブルに備わっている椅子へ座っている。
……
『いただきます!』
食事前の挨拶をして、稀子と朝食を食べ始める。
稀子は山本さんの家でも料理担当をしているから、俺には食べ慣れた味である。
ご飯(白米)にナスの味噌汁。
おかずは、ナスとピーマンの炒め物。
そして、漬物はナスの浅漬けと……朝からナス尽くしで有る!///
稀子曰わく『家は、ナスを栽培しているからね!』、『その関係でナス料理も自然と多く成るんだよ♪』と、笑顔で言っていた。
稀子地域でのナス収穫は今がピークらしく、収穫したナスは市場出荷や、直売所に出しているそうだ。
市場出荷出来ない、規格外のナスに関しては地元の食品会社に、漬物加工としてナスを買い取って貰うらしい。
だが、漬物加工にも出来ないナスは、真庭家族で“あの手この手”と食べるらしいが、それでも無理の場合は堆肥にするそうだ。
……
稀子が作ってくれた朝食を食べた後。
俺は食後の麦茶を飲みながら、稀子に今日の予定を尋ねる表情で聞いてみる。
「……稀子。今日はどうするつもりなの?」
「稀子の事なんだから、予定は既に組んで有るのだろ…?」
「えへへ~~、早速聞いてきましたか!♪」
「比叡君♪♪」
稀子は笑顔で俺の問いに答え、その表情で言葉を続ける。
「今日はね、比叡君!」
「私の地域を紹介してあげるよ!♪」
「比叡君の感じだと、田舎の世界を知らない様だから…!」
「名付けて、稀子ツアーだよ!♪」
今日はこの地域を稀子が、案内してくれるらしい。
見た感じは、何も無さそうに見える地域だが、稀子の中では案内したい場所が有るのだろう。
今日も、稀子に振り回される一日に成りそうで有った……
『ちゅん、ちゅん、―――♪』
農家の朝は早いらしく、天気が良い日は、夜明けと同時にスタートする。
俺は客間で就寝しているが、それでも物音は聞こえて来るし、機械音に関しては絶対に聞こえてくる!///
『ガチャ、ガチャ、―――♪』
『キュル、キュル、ブォン―――!♪』
今の時期は農家では『繁忙期』に当たるらしく、お盆だろうが関係ないらしい。
そのため、俺の朝食に関しては楓さんでは無く、稀子が用意するとのことだ。
楓さんも、幸村さんの手伝いを当然しているから、俺の方までは手が回らないらしい。
本来で有ったら農家の娘で有る稀子も、農作業に駆り出される所で有るが、今回は俺の世話役をする理由で免除らしい?
「―――zzz」
明け方の物音で目覚めてしまった俺で有るが、その後の二度寝を楽しんでいると……襖が突然勢いよく開く!!
『ガラッ!』
その物音の後……布団が一気に捲られ、稀子の陽気声が俺の耳に響いてくる!
「比叡君~~♪」
「朝ですよ~~♪」
「……」
この連続攻撃で、俺は嫌でも目を覚ます……
俺は起き上がりながら、寝ぼけ眼で稀子に話し始める。
「……おはよう。稀子…」
「うん。おはよう、比叡君!!」
「今日も、良い天気だよ!!」
稀子は俺への挨拶の後。カーテン代わりで有る障子戸を開く。
『ガラッ』
障子戸を開くと、夏の日差しが一気に入って来る!
稀子の言う通り、今日も良い天気だ。
稀子はその場で振り返り、俺に和やかな表情で話し始める。
「比叡君!」
「朝ご飯は既に出来ているから、顔を洗って私と朝ご飯にしよう!」
「……ありがとう。稀子」
俺は稀子に穏やかな表情でお礼を言ってから、客間から洗面所に顔を洗いに行く。
洗面所で顔を洗ってから俺は台所に入ると、台所のテーブルには朝食が準備されており、稀子はテーブルに備わっている椅子へ座っている。
……
『いただきます!』
食事前の挨拶をして、稀子と朝食を食べ始める。
稀子は山本さんの家でも料理担当をしているから、俺には食べ慣れた味である。
ご飯(白米)にナスの味噌汁。
おかずは、ナスとピーマンの炒め物。
そして、漬物はナスの浅漬けと……朝からナス尽くしで有る!///
稀子曰わく『家は、ナスを栽培しているからね!』、『その関係でナス料理も自然と多く成るんだよ♪』と、笑顔で言っていた。
稀子地域でのナス収穫は今がピークらしく、収穫したナスは市場出荷や、直売所に出しているそうだ。
市場出荷出来ない、規格外のナスに関しては地元の食品会社に、漬物加工としてナスを買い取って貰うらしい。
だが、漬物加工にも出来ないナスは、真庭家族で“あの手この手”と食べるらしいが、それでも無理の場合は堆肥にするそうだ。
……
稀子が作ってくれた朝食を食べた後。
俺は食後の麦茶を飲みながら、稀子に今日の予定を尋ねる表情で聞いてみる。
「……稀子。今日はどうするつもりなの?」
「稀子の事なんだから、予定は既に組んで有るのだろ…?」
「えへへ~~、早速聞いてきましたか!♪」
「比叡君♪♪」
稀子は笑顔で俺の問いに答え、その表情で言葉を続ける。
「今日はね、比叡君!」
「私の地域を紹介してあげるよ!♪」
「比叡君の感じだと、田舎の世界を知らない様だから…!」
「名付けて、稀子ツアーだよ!♪」
今日はこの地域を稀子が、案内してくれるらしい。
見た感じは、何も無さそうに見える地域だが、稀子の中では案内したい場所が有るのだろう。
今日も、稀子に振り回される一日に成りそうで有った……
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