406 / 434
【R-15】稀子編 第2章
第404話 稀子ツアー その1
しおりを挟む
……翌日
『ちゅん、ちゅん、―――♪』
農家の朝は早いらしく、天気が良い日は、夜明けと同時にスタートする。
俺は客間で就寝しているが、それでも物音は聞こえて来るし、機械音に関しては絶対に聞こえてくる!///
『ガチャ、ガチャ、―――♪』
『キュル、キュル、ブォン―――!♪』
今の時期は農家では『繁忙期』に当たるらしく、お盆だろうが関係ないらしい。
そのため、俺の朝食に関しては楓さんでは無く、稀子が用意するとのことだ。
楓さんも、幸村さんの手伝いを当然しているから、俺の方までは手が回らないらしい。
本来で有ったら農家の娘で有る稀子も、農作業に駆り出される所で有るが、今回は俺の世話役をする理由で免除らしい?
「―――zzz」
明け方の物音で目覚めてしまった俺で有るが、その後の二度寝を楽しんでいると……襖が突然勢いよく開く!!
『ガラッ!』
その物音の後……布団が一気に捲られ、稀子の陽気声が俺の耳に響いてくる!
「比叡君~~♪」
「朝ですよ~~♪」
「……」
この連続攻撃で、俺は嫌でも目を覚ます……
俺は起き上がりながら、寝ぼけ眼で稀子に話し始める。
「……おはよう。稀子…」
「うん。おはよう、比叡君!!」
「今日も、良い天気だよ!!」
稀子は俺への挨拶の後。カーテン代わりで有る障子戸を開く。
『ガラッ』
障子戸を開くと、夏の日差しが一気に入って来る!
稀子の言う通り、今日も良い天気だ。
稀子はその場で振り返り、俺に和やかな表情で話し始める。
「比叡君!」
「朝ご飯は既に出来ているから、顔を洗って私と朝ご飯にしよう!」
「……ありがとう。稀子」
俺は稀子に穏やかな表情でお礼を言ってから、客間から洗面所に顔を洗いに行く。
洗面所で顔を洗ってから俺は台所に入ると、台所のテーブルには朝食が準備されており、稀子はテーブルに備わっている椅子へ座っている。
……
『いただきます!』
食事前の挨拶をして、稀子と朝食を食べ始める。
稀子は山本さんの家でも料理担当をしているから、俺には食べ慣れた味である。
ご飯(白米)にナスの味噌汁。
おかずは、ナスとピーマンの炒め物。
そして、漬物はナスの浅漬けと……朝からナス尽くしで有る!///
稀子曰わく『家は、ナスを栽培しているからね!』、『その関係でナス料理も自然と多く成るんだよ♪』と、笑顔で言っていた。
稀子地域でのナス収穫は今がピークらしく、収穫したナスは市場出荷や、直売所に出しているそうだ。
市場出荷出来ない、規格外のナスに関しては地元の食品会社に、漬物加工としてナスを買い取って貰うらしい。
だが、漬物加工にも出来ないナスは、真庭家族で“あの手この手”と食べるらしいが、それでも無理の場合は堆肥にするそうだ。
……
稀子が作ってくれた朝食を食べた後。
俺は食後の麦茶を飲みながら、稀子に今日の予定を尋ねる表情で聞いてみる。
「……稀子。今日はどうするつもりなの?」
「稀子の事なんだから、予定は既に組んで有るのだろ…?」
「えへへ~~、早速聞いてきましたか!♪」
「比叡君♪♪」
稀子は笑顔で俺の問いに答え、その表情で言葉を続ける。
「今日はね、比叡君!」
「私の地域を紹介してあげるよ!♪」
「比叡君の感じだと、田舎の世界を知らない様だから…!」
「名付けて、稀子ツアーだよ!♪」
今日はこの地域を稀子が、案内してくれるらしい。
見た感じは、何も無さそうに見える地域だが、稀子の中では案内したい場所が有るのだろう。
今日も、稀子に振り回される一日に成りそうで有った……
『ちゅん、ちゅん、―――♪』
農家の朝は早いらしく、天気が良い日は、夜明けと同時にスタートする。
俺は客間で就寝しているが、それでも物音は聞こえて来るし、機械音に関しては絶対に聞こえてくる!///
『ガチャ、ガチャ、―――♪』
『キュル、キュル、ブォン―――!♪』
今の時期は農家では『繁忙期』に当たるらしく、お盆だろうが関係ないらしい。
そのため、俺の朝食に関しては楓さんでは無く、稀子が用意するとのことだ。
楓さんも、幸村さんの手伝いを当然しているから、俺の方までは手が回らないらしい。
本来で有ったら農家の娘で有る稀子も、農作業に駆り出される所で有るが、今回は俺の世話役をする理由で免除らしい?
「―――zzz」
明け方の物音で目覚めてしまった俺で有るが、その後の二度寝を楽しんでいると……襖が突然勢いよく開く!!
『ガラッ!』
その物音の後……布団が一気に捲られ、稀子の陽気声が俺の耳に響いてくる!
「比叡君~~♪」
「朝ですよ~~♪」
「……」
この連続攻撃で、俺は嫌でも目を覚ます……
俺は起き上がりながら、寝ぼけ眼で稀子に話し始める。
「……おはよう。稀子…」
「うん。おはよう、比叡君!!」
「今日も、良い天気だよ!!」
稀子は俺への挨拶の後。カーテン代わりで有る障子戸を開く。
『ガラッ』
障子戸を開くと、夏の日差しが一気に入って来る!
稀子の言う通り、今日も良い天気だ。
稀子はその場で振り返り、俺に和やかな表情で話し始める。
「比叡君!」
「朝ご飯は既に出来ているから、顔を洗って私と朝ご飯にしよう!」
「……ありがとう。稀子」
俺は稀子に穏やかな表情でお礼を言ってから、客間から洗面所に顔を洗いに行く。
洗面所で顔を洗ってから俺は台所に入ると、台所のテーブルには朝食が準備されており、稀子はテーブルに備わっている椅子へ座っている。
……
『いただきます!』
食事前の挨拶をして、稀子と朝食を食べ始める。
稀子は山本さんの家でも料理担当をしているから、俺には食べ慣れた味である。
ご飯(白米)にナスの味噌汁。
おかずは、ナスとピーマンの炒め物。
そして、漬物はナスの浅漬けと……朝からナス尽くしで有る!///
稀子曰わく『家は、ナスを栽培しているからね!』、『その関係でナス料理も自然と多く成るんだよ♪』と、笑顔で言っていた。
稀子地域でのナス収穫は今がピークらしく、収穫したナスは市場出荷や、直売所に出しているそうだ。
市場出荷出来ない、規格外のナスに関しては地元の食品会社に、漬物加工としてナスを買い取って貰うらしい。
だが、漬物加工にも出来ないナスは、真庭家族で“あの手この手”と食べるらしいが、それでも無理の場合は堆肥にするそうだ。
……
稀子が作ってくれた朝食を食べた後。
俺は食後の麦茶を飲みながら、稀子に今日の予定を尋ねる表情で聞いてみる。
「……稀子。今日はどうするつもりなの?」
「稀子の事なんだから、予定は既に組んで有るのだろ…?」
「えへへ~~、早速聞いてきましたか!♪」
「比叡君♪♪」
稀子は笑顔で俺の問いに答え、その表情で言葉を続ける。
「今日はね、比叡君!」
「私の地域を紹介してあげるよ!♪」
「比叡君の感じだと、田舎の世界を知らない様だから…!」
「名付けて、稀子ツアーだよ!♪」
今日はこの地域を稀子が、案内してくれるらしい。
見た感じは、何も無さそうに見える地域だが、稀子の中では案内したい場所が有るのだろう。
今日も、稀子に振り回される一日に成りそうで有った……
0
お気に入りに追加
33
あなたにおすすめの小説


できれば穏便に修道院生活へ移行したいのです
新条 カイ
恋愛
ここは魔法…魔術がある世界。魔力持ちが優位な世界。そんな世界に日本から転生した私だったけれど…魔力持ちではなかった。
それでも、貴族の次女として生まれたから、なんとかなると思っていたのに…逆に、悲惨な将来になる可能性があるですって!?貴族の妾!?嫌よそんなもの。それなら、女の幸せより、悠々自適…かはわからないけれど、修道院での生活がいいに決まってる、はず?
将来の夢は修道院での生活!と、息巻いていたのに、あれ。なんで婚約を申し込まれてるの!?え、第二王子様の護衛騎士様!?接点どこ!?
婚約から逃れたい元日本人、現貴族のお嬢様の、逃れられない恋模様をお送りします。
■■両翼の守り人のヒロイン側の話です。乳母兄弟のあいつが暴走してとんでもない方向にいくので、ストッパーとしてヒロイン側をちょいちょい設定やら会話文書いてたら、なんかこれもUPできそう。と…いう事で、UPしました。よろしくお願いします。(ストッパーになれればいいなぁ…)
■■

辺境伯へ嫁ぎます。
アズやっこ
恋愛
私の父、国王陛下から、辺境伯へ嫁げと言われました。
隣国の王子の次は辺境伯ですか… 分かりました。
私は第二王女。所詮国の為の駒でしかないのです。 例え父であっても国王陛下には逆らえません。
辺境伯様… 若くして家督を継がれ、辺境の地を護っています。
本来ならば第一王女のお姉様が嫁ぐはずでした。
辺境伯様も10歳も年下の私を妻として娶らなければいけないなんて可哀想です。
辺境伯様、大丈夫です。私はご迷惑はおかけしません。
それでも、もし、私でも良いのなら…こんな小娘でも良いのなら…貴方を愛しても良いですか?貴方も私を愛してくれますか?
そんな望みを抱いてしまいます。
❈ 作者独自の世界観です。
❈ 設定はゆるいです。
(言葉使いなど、優しい目で読んで頂けると幸いです)
❈ 誤字脱字等教えて頂けると幸いです。
(出来れば望ましいと思う字、文章を教えて頂けると嬉しいです)

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

社長室の蜜月
ゆる
恋愛
内容紹介:
若き社長・西園寺蓮の秘書に抜擢された相沢結衣は、突然の異動に戸惑いながらも、彼の完璧主義に応えるため懸命に働く日々を送る。冷徹で近寄りがたい蓮のもとで奮闘する中、結衣は彼の意外な一面や、秘められた孤独を知り、次第に特別な絆を築いていく。
一方で、同期の嫉妬や社内の噂、さらには会社を揺るがす陰謀に巻き込まれる結衣。それでも、蓮との信頼関係を深めながら、二人は困難を乗り越えようとする。
仕事のパートナーから始まる二人の関係は、やがて揺るぎない愛情へと発展していく――。オフィスラブならではの緊張感と温かさ、そして心揺さぶるロマンティックな展開が詰まった、大人の純愛ストーリー。

俺を信じろ〜財閥俺様御曹司とのニューヨークでの熱い夜
ラヴ KAZU
恋愛
二年間付き合った恋人に振られた亜紀は傷心旅行でニューヨークへ旅立つ。
そこで東條ホールディングス社長東條理樹にはじめてを捧げてしまう。結婚を約束するも日本に戻ると連絡を貰えず、会社へ乗り込むも、
理樹は亜紀の父親の会社を倒産に追い込んだ東條財閥東條理三郎の息子だった。
しかも理樹には婚約者がいたのである。
全てを捧げた相手の真実を知り翻弄される亜紀。
二人は結婚出来るのであろうか。

溺婚
明日葉
恋愛
香月絢佳、37歳、独身。晩婚化が進んでいるとはいえ、さすがにもう、無理かなぁ、と残念には思うが焦る気にもならず。まあ、恋愛体質じゃないし、と。
以前階段落ちから助けてくれたイケメンに、馴染みの店で再会するものの、この状況では向こうの印象がよろしいはずもないしと期待もしなかったのだが。
イケメン、天羽疾矢はどうやら絢佳に惹かれてしまったようで。
「歳も歳だし、とりあえず試してみたら?こわいの?」と、挑発されればつい、売り言葉に買い言葉。
何がどうしてこうなった?
平凡に生きたい、でもま、老後に1人は嫌だなぁ、くらいに構えた恋愛偏差値最底辺の絢佳と、こう見えて仕事人間のイケメン疾矢。振り回しているのは果たしてどっちで、振り回されてるのは、果たしてどっち?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる