偶然出会った少女にお願い事をされたから、受け入れる事にしたら人生が変わった!

小春かぜね

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【R-15】稀子編 第2章

第402話 稀子実家でもてなされる その2

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「……それは、ありがとう。稀子!」
「所で……幸村さん達は今、どうしているの?」

 俺はさっきまで昼寝をしていたので、真庭家の状況がさっぱり分からない。
 稀子は穏やかな表情で、俺に話し始める。

「お父さんとおばあちゃんは、圃場ほじょう(田畑)に出ているよ!」
「二人で夕方の作業をしている!」

「お母さんは比叡君の歓迎料理を作っていて、私もそのお手伝いをしている!!」

「そうなんだ……何だか悪いね。俺だけ昼寝をしてしまって…///」

 俺は困った笑顔で稀子に言う。
 俺が、お客さんで有るのは変わりないが、俺以外の人はみんな働いている。

 すると、稀子は困った笑顔で俺に言い始める。

「比叡君!」
「お父さんは食事前にお風呂に入る人だから、早め行かないとお父さんと混浴に成ってしまうよ///(汗)」

「!!///」

(冗談はよしてくれ。稀子!///)
(山本(孝明)さんでさえ、一緒に入ったことが無いのに、義理の父親になる予定で有る幸村と一緒に入ったら、もっと探られると言う依りえぐられる!!///)

「分かった。稀子///」
「では、先にお風呂に入らせて貰うよ!///(汗)」

 俺は少し焦った表情で稀子に言った後。着替えを持って一足先に入浴へ向かう。
 お風呂の方もリフォームされていて、現代のユニットバスで有った。

 浴槽も中々広く、浴室も広い!
 人様の家で有るが、優雅な入浴を済ませた後。台所に居た楓さんに、俺は一声掛けてから客間に戻る。

 ……

 晩ご飯の予定時刻となる18時頃。
 俺は客間でスマートフォンを触っていると、稀子が俺を呼びに来る。
 この客間にはエアコンが設置されていないので、ふすまは開放状態で有る。

「比叡君!」
「準備が出来たから、呼びに来たよ!♪」

 稀子は笑顔で、俺に向けて話す。
 俺は稀子の後を付いて行くが……場所は台所やリビングでは無く、広間に案内される?

 稀子に案内されて俺は広間に入ると、広間の真ん中に有る机には、たくさんのもてなし料理が並んでいた!
 尾頭付きの刺身、野菜を中心とした天ぷら、炊き合わせと和食が中心で有ったが、料理の品数からして、俺が歓迎されている事は間違いないだろう。

 そしてその料理は全て、大皿に盛られている。
 田舎らしいスタイルだ。

 広間の上座に当たる部分には、既に幸村さんや稀子祖母が着席しており、広間に入って来た俺を、幸村さんは和やかな表情で話し掛ける。

「比叡君!」
「こちらに来たまえ!!」

 上座と成る場所に俺は案内される。俺の左側に幸村さんが座っていて、俺の正面には稀子祖母が座っている。

(俺の右側は稀子が座るのかな?)

 俺は心の中で感じつつ、幸村さんに言われた場所へ胡座あぐらで座る。
 俺の目の前のテーブルには、割り箸では無く漆塗りの箸。取り皿、ビール用だと思われるコップが置いて有る。

(俺をお客では無く、家族の一員と見始めているのかな?)

 俺が着席したタイミングで、楓さんと稀子がそれぞれお盆を持って、客間に入ってくる。
 この広間にはエアコンが設置されているが、外から涼しい風が入って来る。
 そのためエアコンは稼働していなくて、襖も開放状態で有る。

「……」

「~~~」

 楓さんが微笑みながら、お椀に入った汁物の配膳をする中。稀子は和やかな表情で瓶ビールを幸村さん、稀子祖母、俺の順へと置いていく。
 幸村さんは手元に置かれた瓶ビールを早速、栓抜きで栓を抜いて、俺の方へビール瓶を差し出してくる。

「稀子から聞いているよ♪」
「飲めるんだろ!♪」

 幸村さんは和やかな表情で俺に言う。
 俺は素直にコップを手に持ち、幸村さんからビールをコップへ注がれる。

「……お袋!」

「ありがとさん!」

 俺へのビールを注ぎ終わった幸村さんは、稀子祖母へビールを注いでいる。
 この流れで、俺の行動する事は分かり切っていた。
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