偶然出会った少女にお願い事をされたから、受け入れる事にしたら人生が変わった!

小春かぜね

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【R-15】稀子編 第2章

第401話 稀子実家でもてなされる その1

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「比叡君は、あの席に座って!♪」

 稀子は笑顔で俺をソファーに誘導するので、俺は稀子に案内されたソファーに腰掛ける。
 稀子は定位置が有るので、其処に腰掛ける。

 稀子両親は一見、優しそうな人に見えるが、二人共癖が有る人だなと感じた……
 直ぐでは無いが、数年後にはこの地で住む事に成る。

『今後の付き合いが大変だな』と、俺は考える。

『ガラッ』

「~~~♪」

 俺と稀子がソファーに座った直後に、リビングの扉が開く!
 まるで、待っていたかの様なタイミングで有る!!

 楓さんが笑顔で姿を見せて、お茶とお茶菓子が乗ったお盆を、リビングの中に入れてから扉を閉める。

『ピシャ』

(やっぱり……お茶の準備はとうの昔に出来ていたのが、幸村の指示待ちで楓さんを待機させていたのだな…!)

(だが、これで俺は一応。この家に泊まれる権利を得たで良いのだよな?)
(それにしても、恐るべし幸村!)

「はい。お父さん♪」

 楓さんは笑顔で、幸村さんからお茶とお菓子の配膳を始め、次は稀子祖母→俺→稀子→楓と、配膳していった。

 真庭家は序列が厳格な家なんだろう……
 普通の家なら、お客さんで有る俺からの配膳が普通なのに……

『ごく…』

 幸村さんは麦茶を一口飲んでから、俺に和やかな表情で話し掛ける。

「さぁ、比叡君!」
「麦茶で有るが、一杯やってくれ!!」

「あっ、はい…///」

 俺は作り笑顔をして幸村さんに言った後。麦茶を飲み始める。
 幸村さんの言葉で、稀子達もお茶を飲み始める。

(完全なる、亭主関白だな!)
(けど、余計な事は言わない///)

『ごく』

 俺は麦茶を一口飲んで、お茶菓子の水羊羹を食べ始めようとすると、幸村さんが穏やかな表情で俺に話し始める。

「比叡君。細かいことは稀子から聞いて貰えば良いが、18時から君の歓迎会を兼ねた、晩飯が始まるから楽しみにしてくれ!」
「後……君は当面お客さんだから、細かい事は俺から言わないけど、お母さんや稀子の言う事をしっかりと聞いてくれな!」

「あっ、はい。分かりました…」
「稀子のお父さん」

 俺は緊張しながら幸村さんに返事をすると、幸村さんは笑いながら俺に話し始める。

「比叡君!」
「幸村で、呼んでくれれば良いよ!♪」
「稀子のなんて言っていたら、一々呼びにくいだろう♪」

「あっ…そうですね!///」
「では、今から幸村さんと呼ばせて貰います!///」

 俺は困った微笑み表情で、幸村さんに話す。
 こんな感じで……俺は緊張した時間を過ごす。

 挨拶も兼ねたお茶の後。俺は稀子に宅内の案内をして貰う。
 トイレや風呂の場所。台所など……真庭家の部屋割りを教えて貰う。

 案内も終わり、俺は稀子と少し話しをしたかったが、楓さんに呼ばれてしまったのと、幸村さんから『比叡君も長旅で疲れただろう』、『客間で昼寝でもしていなさい!』と、半ば客間に軟禁されてしまう!///

 勝手に周辺散策を俺がしても、幸村さんから殴られないとは思うが、確かに旅の疲れと緊張疲れが出ていたので、客間で体をしばらく休ませる。

(18時から歓迎会か…!)
(どんな料理が出るんだろう……)

「……zzz」

 ……

『カナ、カナ、―――♪』

『チッチ、チッチ、―――♪』

 少し体を休めるつもりが、本格的に俺は昼寝をしてしまったらしく、目が覚めた時はヒグラシが元気に鳴いている時刻で有った!
 俺が目を覚ましたと同時に、稀子がタイミング良く客間に姿を見せる。

「あっ、比叡君!」
「お母さんがね、お風呂が沸いたから、お先にどうぞだって!!」

 稀子は和やかな表情で俺に話す。
 序列が厳しい家でも、一番風呂に関してはお客さんからはいれるのか……
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