偶然出会った少女にお願い事をされたから、受け入れる事にしたら人生が変わった!

小春かぜね

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【R-15】稀子編 第2章

第397話 稀子の両親に逢う その1

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「あぁ、これ!」
「地区交流センターは、地元の郷土資料館だよ!!」

「後は、売店と元喫茶店が有るね!」
「売店には地元のお野菜や漬物。後は工芸品が売っているよ!!♪」

 俺は稀子に尋ねると、稀子は笑顔で説明してくれる。
 地区交流センターの中央部分が、郷土資料館兼センター事務所で有り、建物右側に売店(直売所)。左側は元喫茶店が有ったらしい……

(しかしまぁ……こんなド田舎に、喫茶店なんか開いても潰れるのは最初から目に見えていただろう!)
(潰れたのだから、利益が出るまでの常連客を、確保出来なかったのだろう…)

「……郷土資料館が有れば確かに、地区交流センターの意味が出て来るな!」
辺鄙へんぴな地区の割に、建物が立派過ぎる感も有るが……まぁ、良いや!///」

 俺は納得した表情で、地区交流センター外観を見ながら言っていると、稀子は和やかな表情で言い始める。

「比叡君!」
「では、私の家へ案内するね!!」

「ここから、直ぐ近くだから!!♪」
「バスセンターから乗った時。私のお母さんにメールを入れておいたから、みんなも揃っているはずだし!!♪」

「……なら、案内頼むよ!」
「稀子///」

 俺は緊張した表情で稀子に言う。
 稀子は“みんな”と言ったから、稀子一家の全員が、稀子や俺の到着を待ちわびているのだろう!?

 俺は稀子の後を付いて行きながら、稀子の実家へ向かう……

「……」

(ここが、稀子の実家か…)
(立派な家だな……)

 稀子の実家は、農業をいとなんでいるを実感させる家で有った。
 昔ながらの日本家屋で有り、置くには大きな納屋も見える。

 場所も田舎だけ有って、家自体も大きいし庭も広い。
 車も定番の軽トラックが駐車してあり、農家で有る事を本当に実感させる。

『ガラッ!』

「ただいま~~♪」

 稀子は玄関の扉を勢いよく開けて、同時に元気よく帰宅挨拶をする。
 すると、待っていましたばかりに、稀子母親らしき人が稀子の出迎えに来る。

「お帰り、稀子!♪」
「市街地と成る、波津音市はずねしは暑いでしょう~~♪」

「……初めまして」
「稀子からお話は伺っております。青柳比叡さんですよね…?」

 稀子母親だと思われる人は、稀子には稀子のように笑顔で帰宅挨拶をするが、俺の方に顔を向けると、表情を強張らせた感じで俺に話し掛ける!

「はっ、はい…。初めして、稀子のお母さん///」
「俺では無く……わたくしは、青柳比叡と申します!///」

『ペコリ』

「今回は……稀子さんに誘われて、お邪魔しました///(汗)」

「…………」

 俺は緊張しながら、稀子母親に挨拶をしつつ頭も下げる。
 初めての会話はこう言えば、問題は無いはずだ。

 だが、稀子母親は何故か目を細めて、俺を見据え始める!?

(この人の第一印象は、稀子のような陽気さと優しさを感じる人の気がしたが、俺の方に顔を向けた途端。敵意と言うか嫌な空気を感じたな……)

「……あなたが、青柳比叡さんね…!」
真庭まにわの一人娘をたぶらかした……青柳比叡さんですね!(怒)」

「!?//////」

「!!///」

 稀子母親は突然。険しい表情と怒りを含ませた口調で、俺に言い放つ!!
 俺は普通の自己紹介をしただけなのに、稀子母親は怒り狂っている!?

 俺は当然、状況が全く理解出来ないから立ち尽くすしか無い///

(おい! 稀子!?)
(全然話が違うぞ!?///)
(幾ら何でも、洗礼がキツすぎるだろう!///)

「おっ、お母さん!//////(汗)」
「急にどうしたんだよ///」

「私は別に、比叡君に誑かされてなんか……いないよ!///」

 稀子は頬を染めて困った表情で、稀子母親に言っているが、肝心な所で間を開ける!

(バカ稀子!///)
(これでは稀子両親から“ぶん殴られる”ために、俺は遠路はるばる来たような物では無いか!///)

「…………(怒)」

 稀子母親は両手を腰に付けて、凄く何かを言いたそうな表情をしている!!
 母親でこれだけの怒りなら、稀子父親はもっと怒り狂っているだろう!?///
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