偶然出会った少女にお願い事をされたから、受け入れる事にしたら人生が変わった！

【R-15】稀子編 第2章

第379話 第一関門…… その3

「どうだった。比叡君？」
「試験の手応えは！？」

　稀子は穏やかな表情で、学科試験の手応えを聞いてくる。

「うん……。自分の中でも良く出来た方だと思う…！」

　俺は謙遜しながら言う。
　やはりと言うか山本さんの伝手に依る、現役保育士からのアドバイスは非常に大きかった。
　下手な過去問題集よりも、過去を潜くぐり抜けて来た人からの教えは大きい……

「おぉ！」
「比叡君らしくない言葉だ！？」
「自身を持って言っているよ！？？」

　稀子は驚きの表情と口調で言う。
　俺はそんなに普段は消極的か！？

「それだけ自信が有るなら、明日も大丈夫そうだね♪」
「今晩も私が腕によりを掛けているから、たくさん食べて明日も頑張ってね❤」

　稀子は和やかな表情で言う。
　キッチンの台にはハムカツ等の、揚げ物が盛られたお皿が並べられていた。

「稀子……見た感じ、今晩はミックスフライか？」

　俺はお皿に盛られている、揚げ物類を見ながら言う。
　朝食にカツサンドが出ていたから、流石に晩ご飯でトンカツは出て来ないが、代わりにハムカツサンドが有り、白身のフライ、イカフライ、コロッケ等が盛り付けられていた。

「そうだよ。比叡君。今晩はミックスフライ定食だよ♪」
「ハムカツを食べて、この戦いにカツんだよ♪」

　稀子は嬉しそうな表情で言う！

（ミックスフライだと……ビールのつまみにぴったりなんだが、今晩は我慢しないとな…）

　ビールが頭によぎるが、ビールを飲むのは明日だ！
　ここで気を抜いては駄目で有る！！

「稀子！」
「何か手伝える事は有る？」

　まだ、稀子の方が料理中だったので、俺は稀子に手伝えることを聞いて見る。

「…じゃあ、比叡君にはポテトサラダを盛り付けて貰おうかな！」

　和やかな表情で言う、稀子。
　稀子の晩ご飯作りを少しだが、俺はそれを手伝った……

　☆

　その日は本当にビールを飲みたかったが、ビールは我慢してミックスフライ定食の晩ご飯を楽しんだ。
　山本（孝明）さんはそんなのをお構いなしに、稀子の揚げたミックスフライでビールを楽しんでいた。

『やっぱり、ソースたっぷりのハムカツに……ビールは合うね～～！』

　山本は和やかな表情でそう言いながら、ハムカツとビールを楽しんでいた！？
　俺への見せつけかと感じたぐらいだ！！
　俺はそれを羨ましそうに見ながら、コーンスープを飲んでいた……

　試験3日前から今晩まで間。後片付け等の雑用は山本さんからの配慮で免除されているから、食休み後は入浴を済まし、その後の団らんには参加せずに客間に向かい、明日へ向けての勉強を開始する。

「……稀子の為だ！」
「頑張ろう……！！」

　俺は独り言を呟いてから、明日に向けての試験勉強を始めた……

　……

　時刻は23時を過ぎた時刻……

　扉越しで有るが、リビングの扉が開いた音が聞こえて、山本さん達の声が響いてくる。
　時間的に、今晩の団らんは終了の様で有った。

　山本さん達の声が遠く成っていく中、俺が居る客間に誰かの足音が近付いて来る？
　その主は合図もせずに、客間の扉を行き成り開く！？

「頑張っている？　比叡君！！」

　その主は、言うまでも無く稀子で有る。
　幾ら恋人関係でも、合図をしてから入って来て欲しい者だ！？
　これが勉強中だから良いが、もし生殖器の慰め中だったらどうするのだよ！？？

（でも……それだったら、稀子の穴に入れて貰えば……あかん、あかん！？///）
（山本の家で稀子と性行為をしているのを知られたら、年齢上の問題は無いが、山本の事だ……嫌みの百は言うだろう……）

『ほぉ～～。比叡君……』
『まだ、試験が残っているの体力が有るね～～』
『稀子ちゃんと戯たわむれる余裕が有る程、自信が有りますか～～？？』

（絶対、そう言ってくるだろう……）

　俺は真面目に勉強していて良かったと、感じた場面でも有った？