偶然出会った少女にお願い事をされたから、受け入れる事にしたら人生が変わった!

小春かぜね

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【R-15】稀子編 第2章

第360話 年が明ける!

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 ……
 …
 ・

 しばらく時が過ぎて……新年を迎える!

 今日は元日!
 1月1日で有る。新しい年の始まりで有る!!

 俺は波津音市はずねしで、初めて年を越して新年を迎える。
 昨夜の大晦日では山本さんの家で、稀子や鈴音さん達と大晦日の夜を過ごし、山本さんのおばさんまりえが用意してくれた年越しそばを食べて新年を迎えた!

 俺はこの家で、普段は晩ご飯だけのお世話に成っているが、今日(元日)の朝食だけはこちらに招待された!!
 新年早々の食事が……菓子パン等のしょっぱい食事では無く、豪華なお節料理に有り付けそうだ♪

 その関係も有って、大晦日の晩は山本さんの家に泊った。
 勿論、稀子の部屋と言いたいが残念ながら……山本一家が用意してくれた客間で眠る。

 この部屋(客間)は、俺が初めてこの町に来た夜。鈴音さんが主催で歓迎会をこの家開いてくれた後、稀子と少しだけだが、2人の時間を楽しんだ部屋で有る!//////
 あの時は稀子とキスをしての……甘酸っぱい思い出の部屋で有るが、俺と稀子の関係はまだ、大人の行為をしていない関係だ。

(今年はきっと……稀子と出来るよな!)
(目が完全に覚めてしまったけど、今は何時だ?)

 側に置いて有るスマートフォンで時刻を確認すると……午前8時頃の時刻で有る。
 この部屋はリビングから近い部屋で有るので、リビングからの物音が聞こえてくる。
 その部屋は、LDKの作りに成っているので、リビング・ダイニング・キッチンが1つの部屋に成っている。

(時間的に、おばさんや鈴音さんが、お節の準備をしているのだと思うけど……9時に集まってくれと、山本さんに言われているからな!)

 山本(孝明)さんと将来を誓い合っている鈴音さんは、おばさんの事を『お母様』と呼んでいる。
 婚姻届等の行政手続き等は、まだ当然済ましていないから、鈴音さんから見て、おばさんは正式な義理の母親では無いが、鈴音さんは早々そう呼んでいる。
 その関係も有って、鈴音さんは山本のおばさんの手伝いを積極的にしている。

(目が覚めてしまったから、起きて俺も手伝うべきかなと思うけど、人様の家だから勝手がイマイチなんだよな……)

 俺もこの家で一応、料理を作る事に成っているから、キッチンに有る大まかな場所は分かるが、パッと言われて、パッと出せるかと言われれば、出せない方に成る。
 特に今日は新年初日で有るから、色々と忙しいはずだ!!
 言うまでも無いが、キッチンは戦場に成って居るだろう!?

(下手に手伝って、足手まといに成る位なら2人に任せるか!!)
(鈴音さんとおばさんは本当に仲が良いし!!)

 俺はそう思いながら、持っているスマートフォンで、9時付近に成るまで時間を潰して、9時を待つ……

 ☆

 9時が近付いて来たので、俺は客間から出て、山本さんのおばさんが用意してくれた、洗顔セットで顔等を洗い、廊下とリビングを繋げている扉を開く。

『ガラッ♪』

 リビング内は、キッチンの方に山本さんのおばさんと鈴音さん。
 リビングの方には、山本さんがソファーに腰掛けてテレビを見ていた。
 俺は個別に挨拶をする前に、みんなに向けて挨拶をする。

「新年、明けましておめでとうございます!」
「今年も、よろしくお願いします!!」

 新年定番の挨拶を元気よくすると……、最初に声を掛けて来たのは山本さんで有った。

「おぅ!」
「おめでとう……比叡君!!」

 山本さんはソファーに座りながら、顔を俺の方に向けて、何時も通りの低音口調で言うが、声は陽気さが混じっている。

「山本さん!」
「今年も、よろしくお願いします!!」

 俺も元気な声で言いながら、山本さんに頭を下げる。

「ははっ。よろしな!」

「まぁ……去年は色々有ったが……今年が正念場だぞ。比叡君…!」
「君の今年の行動と結果が……君の今後の人生と、稀子ちゃんの人生に影響を与えるからな!!」

 山本さんは馬鹿笑いの後、眉をひそめながら俺に向けて言う!
『保育士資格取得に挑んだ結果を必ず出せ!』と、間接的にプレッシャーを掛けてきた!!
 まだ、年が明けて半日も経っていないのに、この人は何を考えているやら……
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