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【R-15】稀子編 第2章
第347話 イラストの採点発表
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「では、比叡君!」
「今から、鈴ちゃんと比叡君の作品採点をします!!」
「しばらく、お待ちを!!」
稀子は澄ました表情で言い終えると、鈴音さんと2人で絵の評価を始める。
2人で評価をするから、画用紙はテーブルに置いたままで有る。
「比叡さんの作品。上手に描けていますわ♪」
鈴音さんから出た初めの言葉は、やっぱり俺の絵を褒める言葉だった!!
「うん!」
「上手に描けているけど……採点はきちんしなくてはね!!」
稀子は少し真面目な表情をしながら、堅い言葉を言っている。
何処かの試験官にでも、成りきって居るのだろうか?
「……」
稀子は目を細めながら、俺の絵を凝視していた!?
粗探しでもしているのか!!
「ん~~、この表情は駄目だね!!」
『カキ、カキ、―――』
稀子は呟きながら何時の間にか、メモ用紙を用意してメモを取っていた!!
どれだけ、本気の模擬試験なんだ!?
「♪~~」
「本当、子ども達の笑顔が頭に浮かんで来そうです♪」
それに対して、鈴音さんは楽しそうな表情で俺の絵を見ていた!
俺の描いたイラストから、その様子を想像でもしているのだろうか?
(何か……今回に限っては、稀子と鈴音さんの立ち位置が逆の気がするな!)
(普段なら、稀子が楽しそうに絵を見て、真剣な表情をするのが鈴音さんだと思うが……)
少し茶化したい気分でも有ったが、稀子は真剣に絵を見ているし、鈴音さんも真面目な性格だから、こう言うのを嫌う。
俺は静かに、鈴音さんと稀子が採点を終えるのを待った。
……
「お待たせしました!」
「え~~、では、比叡君の採点発表をします!!」
「……」
稀子は試験官が言う様な口ぶりで言う。
鈴音さんはそれを、少し微笑んだ表情で見ている。
俺は模擬試験ながらでも、少し緊張はしていた。
鈴音さんと稀子が俺の絵を見終わった後、二人は席を立って、俺の離れた所で内緒話をしていた。
内緒話だから、2人の会話は聞き取れないが、稀子が険しい顔をする中、鈴音さんは終始笑顔で有った。
「おほん!」
「実際の合否基準は分からないけど、私と鈴ちゃんが見た限りでは、合格に近い基準で有ると感じる!!」
『パチ、パチ、―――』
稀子が堅い言葉を言い終えた後、鈴音さんは笑顔で拍手をしてくれる!!
2人が見た中では、俺が描いたイラストは合格らしい。
「でも、比叡君!!」
「問題点が2個有ったので、其処を言います!!」
稀子は試験官に成りきって居た!
「1つ目。実際試験でもそうだけど、表情がダブっては駄目だよ!!」
「人間、みんな同じ表情は無いのだから!!」
稀子はテーブルに置いて有る、画用紙の有る部分に指を指しながら言う。
「これ!」
「男の子の表情と女の子の表情が同じ!!」
「子どもの表情は男女関係なく、変えなきゃ減点だよ!!」
「後は……背景の書き込みが甘い!」
「砂場にフェンスに空模様だけでは、高評価は貰えないと思うよ。比叡君!!」
(稀子の奴…。きちんと調べているな!)
(俺だって、その辺(背景)は理解しているのだから、初回位見逃せよ!!)
俺は心の中でそう思うが、模擬試験でも試験は試験だ!
実際の試験はこんなに甘くないに決まっているし、これを合格扱いにしたのは、鈴音さんと稀子の優しさからだろう……
2人とも、今更言うのも変だが、凄く優しくて、思いやりの有る子達で有る。
更に美少女で有るから山本さんが居なければ“両手に花”に成る!?
「分かった。稀子!」
「今度から、その辺を気を付けるよ!!」
俺は稀子の指摘を素直に受け取り、同時に心の中で鈴音さんと稀子に感謝をした。
この2人が居るお陰で、今の俺が存在出来る……
「今から、鈴ちゃんと比叡君の作品採点をします!!」
「しばらく、お待ちを!!」
稀子は澄ました表情で言い終えると、鈴音さんと2人で絵の評価を始める。
2人で評価をするから、画用紙はテーブルに置いたままで有る。
「比叡さんの作品。上手に描けていますわ♪」
鈴音さんから出た初めの言葉は、やっぱり俺の絵を褒める言葉だった!!
「うん!」
「上手に描けているけど……採点はきちんしなくてはね!!」
稀子は少し真面目な表情をしながら、堅い言葉を言っている。
何処かの試験官にでも、成りきって居るのだろうか?
「……」
稀子は目を細めながら、俺の絵を凝視していた!?
粗探しでもしているのか!!
「ん~~、この表情は駄目だね!!」
『カキ、カキ、―――』
稀子は呟きながら何時の間にか、メモ用紙を用意してメモを取っていた!!
どれだけ、本気の模擬試験なんだ!?
「♪~~」
「本当、子ども達の笑顔が頭に浮かんで来そうです♪」
それに対して、鈴音さんは楽しそうな表情で俺の絵を見ていた!
俺の描いたイラストから、その様子を想像でもしているのだろうか?
(何か……今回に限っては、稀子と鈴音さんの立ち位置が逆の気がするな!)
(普段なら、稀子が楽しそうに絵を見て、真剣な表情をするのが鈴音さんだと思うが……)
少し茶化したい気分でも有ったが、稀子は真剣に絵を見ているし、鈴音さんも真面目な性格だから、こう言うのを嫌う。
俺は静かに、鈴音さんと稀子が採点を終えるのを待った。
……
「お待たせしました!」
「え~~、では、比叡君の採点発表をします!!」
「……」
稀子は試験官が言う様な口ぶりで言う。
鈴音さんはそれを、少し微笑んだ表情で見ている。
俺は模擬試験ながらでも、少し緊張はしていた。
鈴音さんと稀子が俺の絵を見終わった後、二人は席を立って、俺の離れた所で内緒話をしていた。
内緒話だから、2人の会話は聞き取れないが、稀子が険しい顔をする中、鈴音さんは終始笑顔で有った。
「おほん!」
「実際の合否基準は分からないけど、私と鈴ちゃんが見た限りでは、合格に近い基準で有ると感じる!!」
『パチ、パチ、―――』
稀子が堅い言葉を言い終えた後、鈴音さんは笑顔で拍手をしてくれる!!
2人が見た中では、俺が描いたイラストは合格らしい。
「でも、比叡君!!」
「問題点が2個有ったので、其処を言います!!」
稀子は試験官に成りきって居た!
「1つ目。実際試験でもそうだけど、表情がダブっては駄目だよ!!」
「人間、みんな同じ表情は無いのだから!!」
稀子はテーブルに置いて有る、画用紙の有る部分に指を指しながら言う。
「これ!」
「男の子の表情と女の子の表情が同じ!!」
「子どもの表情は男女関係なく、変えなきゃ減点だよ!!」
「後は……背景の書き込みが甘い!」
「砂場にフェンスに空模様だけでは、高評価は貰えないと思うよ。比叡君!!」
(稀子の奴…。きちんと調べているな!)
(俺だって、その辺(背景)は理解しているのだから、初回位見逃せよ!!)
俺は心の中でそう思うが、模擬試験でも試験は試験だ!
実際の試験はこんなに甘くないに決まっているし、これを合格扱いにしたのは、鈴音さんと稀子の優しさからだろう……
2人とも、今更言うのも変だが、凄く優しくて、思いやりの有る子達で有る。
更に美少女で有るから山本さんが居なければ“両手に花”に成る!?
「分かった。稀子!」
「今度から、その辺を気を付けるよ!!」
俺は稀子の指摘を素直に受け取り、同時に心の中で鈴音さんと稀子に感謝をした。
この2人が居るお陰で、今の俺が存在出来る……
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