325 / 434
【R-15】稀子編 第2章
第323話 昼食の時間 その1
しおりを挟む
ハンバーガーショップのカウンターで、俺と稀子は食べたい物を注文する。
俺はフライドチキンがサンドされたハンバーガーのセットと、単品でチーズバーガー。
稀子は期間限定のハンバーガーセットとチキンナゲットを注文する。
「お会計は―――」
注文も決定させ、店員さんからお会計を言われて、俺が支払いに入ろうとした時に、稀子が俺を指で突く!
「ねぇ、比叡君!」
「私、ハンバーガーショップの値引きクーポン持っているし、ポイントカードも有るから私に支払わせて♪」
稀子は和やかな表情でそう言ってきた。
ハンバーガーショップでの代金は、全額俺が出そうとしていたが、此処は稀子が支払い、その代金を後で俺が支払えば良いかと思う。
「なら、稀子。お会計を頼む!」
「後で払うから!」
「オーケー♪」
「任せといて!!」
稀子は和やかに返事をする。
支払いは稀子に任せて、俺は席の確保に向かう。
お昼の時間帯だけど、席は問題なく確保出来そうだ。
年下の女の子に代金を支払わせるのは、男としては失格だろうが、俺はクーポンも準備していなかったし、ポイントカードも近所のスーパーのしか持っていない。
電子マネー機能が有る、交通系ICカードは持っているが、此処のお店では支払いが出来ても、ポイントは提携を結んでいないから付かない。
それだったら、クーポンやポイントカードを持っている稀子に支払って貰った方が値引きもされるし、稀子のポイントカードにもポイントが付く。
結果的に俺も稀子も喜ぶ。
俺は窓際の席を確保して、その席に座ると直ぐに稀子がやって来るが、ハンバーガー類は持って無くて、プラスチックで出来た立て札を手に持っていた。
言うまでも無く、お昼の時間帯だから直ぐには用意出来ないのだろう。
稀子も俺の向かいの席に着席する。
「お昼は久しぶりのハンバーガーだ♪」
「それも、期間限定品だから楽しみ~~♪」
嬉しそうに言う稀子。俺もハンバーガーは数ヶ月ぶりだ!
そして、俺はふと気付く!
(稀子がハンバーガー好きなら、晩ご飯で出せば良いのに…)
(鈴音さんも手作りのハンバーガーなら、喜んで食べるだろう!)
俺は思った疑問を稀子に聞いて見る。
「なぁ、稀子!」
「稀子がハンバーガーが好きなら、晩ご飯で出してみたらどうだ!」
「稀子の作るハンバーグはとても美味しいし、それに手作りに成るから鈴音さんも喜ぶだろう!!」
俺は笑顔で稀子にそう問いかけたが、稀子は“やれやれ”の表情をする!?
俺……変な事は言っていないぞ!!
稀子は“やれやれ”の表情で話し始める。
「……比叡君。この国のハンバーグは、ご飯(白米)に合わせて作って有るのだよ」
「私の作るハンバーグを比叡君が褒めてくれるのは嬉しいけど、私のハンバーグはパンには合わないと思う!」
「けど、それは改良すればどうにか成る!」
「後それにね…、私も一度提案した事が有るんだ!」
「今日の晩ご飯。ハンバーガーを作っても良いかなって♪」
「鈴ちゃんやおばさんは賛成してくれたのだけど、山本さんがね……」
『稀子ちゃんには悪いが、晩ご飯時は白米を食べるのが僕のポリシーだ!』
『パンなんぞで夜が寝られるか!!』
『ハンバーガーなんぞ飯では無い。あれは“おやつ”だ!!』
「とね……、山本さんに一蹴されてしまったんだよ///」
「また、山本さんか……」
「どれだけ、自分大好きなんだか……」
(山本さんはパンが嫌か……そう言えば、俺がこの町に来た歓迎会をしてくれた時、稀子達はサンドイッチを出してくれたが、山本さんは“おにぎり”だったな……)
「まぁそんな理由で、晩ご飯でハンバーガーは出せないのだよ。比叡君!」
「朝食でハンバーガーは流石に手間だし、昼食で出しても良いけど、昼食は基本みんなが揃わないからね」
「おばさんは販売の仕事が有るし、山本さんも工場で作業していたり、何処か出掛ける時も有る」
「鈴ちゃんは販売や、山本さんのお手伝いをするから、中々作れなくてね///」
少し寂しそうに言う稀子。
けど、その表情は直ぐに消える!?
「でも、今は比叡君が居るから平気だけどね!」
「ハンバーガーの話はこれでお終い!」
「今日は目一杯楽しもうね♪」
「稀子……」
稀子は俺の事を本当に好いていてくれる。
この前の、稀子の告げ口によってピアノ練習を中止に追い込まれた時は、流石に腹が立ったが、此処まで好かれているなら、完全に許しても良いかと思った。
俺ももっと、稀子の事を好きに成らないとな!
俺はフライドチキンがサンドされたハンバーガーのセットと、単品でチーズバーガー。
稀子は期間限定のハンバーガーセットとチキンナゲットを注文する。
「お会計は―――」
注文も決定させ、店員さんからお会計を言われて、俺が支払いに入ろうとした時に、稀子が俺を指で突く!
「ねぇ、比叡君!」
「私、ハンバーガーショップの値引きクーポン持っているし、ポイントカードも有るから私に支払わせて♪」
稀子は和やかな表情でそう言ってきた。
ハンバーガーショップでの代金は、全額俺が出そうとしていたが、此処は稀子が支払い、その代金を後で俺が支払えば良いかと思う。
「なら、稀子。お会計を頼む!」
「後で払うから!」
「オーケー♪」
「任せといて!!」
稀子は和やかに返事をする。
支払いは稀子に任せて、俺は席の確保に向かう。
お昼の時間帯だけど、席は問題なく確保出来そうだ。
年下の女の子に代金を支払わせるのは、男としては失格だろうが、俺はクーポンも準備していなかったし、ポイントカードも近所のスーパーのしか持っていない。
電子マネー機能が有る、交通系ICカードは持っているが、此処のお店では支払いが出来ても、ポイントは提携を結んでいないから付かない。
それだったら、クーポンやポイントカードを持っている稀子に支払って貰った方が値引きもされるし、稀子のポイントカードにもポイントが付く。
結果的に俺も稀子も喜ぶ。
俺は窓際の席を確保して、その席に座ると直ぐに稀子がやって来るが、ハンバーガー類は持って無くて、プラスチックで出来た立て札を手に持っていた。
言うまでも無く、お昼の時間帯だから直ぐには用意出来ないのだろう。
稀子も俺の向かいの席に着席する。
「お昼は久しぶりのハンバーガーだ♪」
「それも、期間限定品だから楽しみ~~♪」
嬉しそうに言う稀子。俺もハンバーガーは数ヶ月ぶりだ!
そして、俺はふと気付く!
(稀子がハンバーガー好きなら、晩ご飯で出せば良いのに…)
(鈴音さんも手作りのハンバーガーなら、喜んで食べるだろう!)
俺は思った疑問を稀子に聞いて見る。
「なぁ、稀子!」
「稀子がハンバーガーが好きなら、晩ご飯で出してみたらどうだ!」
「稀子の作るハンバーグはとても美味しいし、それに手作りに成るから鈴音さんも喜ぶだろう!!」
俺は笑顔で稀子にそう問いかけたが、稀子は“やれやれ”の表情をする!?
俺……変な事は言っていないぞ!!
稀子は“やれやれ”の表情で話し始める。
「……比叡君。この国のハンバーグは、ご飯(白米)に合わせて作って有るのだよ」
「私の作るハンバーグを比叡君が褒めてくれるのは嬉しいけど、私のハンバーグはパンには合わないと思う!」
「けど、それは改良すればどうにか成る!」
「後それにね…、私も一度提案した事が有るんだ!」
「今日の晩ご飯。ハンバーガーを作っても良いかなって♪」
「鈴ちゃんやおばさんは賛成してくれたのだけど、山本さんがね……」
『稀子ちゃんには悪いが、晩ご飯時は白米を食べるのが僕のポリシーだ!』
『パンなんぞで夜が寝られるか!!』
『ハンバーガーなんぞ飯では無い。あれは“おやつ”だ!!』
「とね……、山本さんに一蹴されてしまったんだよ///」
「また、山本さんか……」
「どれだけ、自分大好きなんだか……」
(山本さんはパンが嫌か……そう言えば、俺がこの町に来た歓迎会をしてくれた時、稀子達はサンドイッチを出してくれたが、山本さんは“おにぎり”だったな……)
「まぁそんな理由で、晩ご飯でハンバーガーは出せないのだよ。比叡君!」
「朝食でハンバーガーは流石に手間だし、昼食で出しても良いけど、昼食は基本みんなが揃わないからね」
「おばさんは販売の仕事が有るし、山本さんも工場で作業していたり、何処か出掛ける時も有る」
「鈴ちゃんは販売や、山本さんのお手伝いをするから、中々作れなくてね///」
少し寂しそうに言う稀子。
けど、その表情は直ぐに消える!?
「でも、今は比叡君が居るから平気だけどね!」
「ハンバーガーの話はこれでお終い!」
「今日は目一杯楽しもうね♪」
「稀子……」
稀子は俺の事を本当に好いていてくれる。
この前の、稀子の告げ口によってピアノ練習を中止に追い込まれた時は、流石に腹が立ったが、此処まで好かれているなら、完全に許しても良いかと思った。
俺ももっと、稀子の事を好きに成らないとな!
0
お気に入りに追加
33
あなたにおすすめの小説


俺を信じろ〜財閥俺様御曹司とのニューヨークでの熱い夜
ラヴ KAZU
恋愛
二年間付き合った恋人に振られた亜紀は傷心旅行でニューヨークへ旅立つ。
そこで東條ホールディングス社長東條理樹にはじめてを捧げてしまう。結婚を約束するも日本に戻ると連絡を貰えず、会社へ乗り込むも、
理樹は亜紀の父親の会社を倒産に追い込んだ東條財閥東條理三郎の息子だった。
しかも理樹には婚約者がいたのである。
全てを捧げた相手の真実を知り翻弄される亜紀。
二人は結婚出来るのであろうか。

まずはお嫁さんからお願いします。
桜庭かなめ
恋愛
高校3年生の長瀬和真のクラスには、有栖川優奈という女子生徒がいる。優奈は成績優秀で容姿端麗、温厚な性格と誰にでも敬語で話すことから、学年や性別を問わず人気を集めている。和真は優奈とはこの2年間で挨拶や、バイト先のドーナッツ屋で接客する程度の関わりだった。
4月の終わり頃。バイト中に店舗の入口前の掃除をしているとき、和真は老齢の男性のスマホを見つける。その男性は優奈の祖父であり、日本有数の企業グループである有栖川グループの会長・有栖川総一郎だった。
総一郎は自分のスマホを見つけてくれた和真をとても気に入り、孫娘の優奈とクラスメイトであること、優奈も和真も18歳であることから優奈との結婚を申し出る。
いきなりの結婚打診に和真は困惑する。ただ、有栖川家の説得や、優奈が和真の印象が良く「結婚していい」「いつかは両親や祖父母のような好き合える夫婦になりたい」と思っていることを知り、和真は結婚を受け入れる。
デート、学校生活、新居での2人での新婚生活などを経て、和真と優奈の距離が近づいていく。交際なしで結婚した高校生の男女が、好き合える夫婦になるまでの温かくて甘いラブコメディ!
※特別編3が完結しました!(2024.8.29)
※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、感想をお待ちしております。

できれば穏便に修道院生活へ移行したいのです
新条 カイ
恋愛
ここは魔法…魔術がある世界。魔力持ちが優位な世界。そんな世界に日本から転生した私だったけれど…魔力持ちではなかった。
それでも、貴族の次女として生まれたから、なんとかなると思っていたのに…逆に、悲惨な将来になる可能性があるですって!?貴族の妾!?嫌よそんなもの。それなら、女の幸せより、悠々自適…かはわからないけれど、修道院での生活がいいに決まってる、はず?
将来の夢は修道院での生活!と、息巻いていたのに、あれ。なんで婚約を申し込まれてるの!?え、第二王子様の護衛騎士様!?接点どこ!?
婚約から逃れたい元日本人、現貴族のお嬢様の、逃れられない恋模様をお送りします。
■■両翼の守り人のヒロイン側の話です。乳母兄弟のあいつが暴走してとんでもない方向にいくので、ストッパーとしてヒロイン側をちょいちょい設定やら会話文書いてたら、なんかこれもUPできそう。と…いう事で、UPしました。よろしくお願いします。(ストッパーになれればいいなぁ…)
■■
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。


社長室の蜜月
ゆる
恋愛
内容紹介:
若き社長・西園寺蓮の秘書に抜擢された相沢結衣は、突然の異動に戸惑いながらも、彼の完璧主義に応えるため懸命に働く日々を送る。冷徹で近寄りがたい蓮のもとで奮闘する中、結衣は彼の意外な一面や、秘められた孤独を知り、次第に特別な絆を築いていく。
一方で、同期の嫉妬や社内の噂、さらには会社を揺るがす陰謀に巻き込まれる結衣。それでも、蓮との信頼関係を深めながら、二人は困難を乗り越えようとする。
仕事のパートナーから始まる二人の関係は、やがて揺るぎない愛情へと発展していく――。オフィスラブならではの緊張感と温かさ、そして心揺さぶるロマンティックな展開が詰まった、大人の純愛ストーリー。

【完】夫に売られて、売られた先の旦那様に溺愛されています。
112
恋愛
夫に売られた。他所に女を作り、売人から受け取った銀貨の入った小袋を懐に入れて、出ていった。呆気ない別れだった。
ローズ・クローは、元々公爵令嬢だった。夫、だった人物は男爵の三男。到底釣合うはずがなく、手に手を取って家を出た。いわゆる駆け落ち婚だった。
ローズは夫を信じ切っていた。金が尽き、宝石を差し出しても、夫は自分を愛していると信じて疑わなかった。
※完結しました。ありがとうございました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる