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【R-15】稀子編 第2章
第305話 反省会……
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俺が朗読を終えると、大丸さんが話し始める。
「はい。青柳先生、ありがとうございました!」
「これで、朗読会を終わります」
「では、最後にみんなで、青柳先生にお礼を言いましょう」
『青柳先生、ありがとうございました!』
ここの教育が良いのか、最後の挨拶だけは凄く纏まっていた。
実はアンコールに備えて、もう1つ絵本を準備して置いたのだが出番は無い。
朗読会の後、子ども達は遊びの時間に入り、子ども達がそれぞれ遊び出す。
「青柳先生!」
「ここでは話がしにくいでしょうから、こちらへ…」
「はっ、はい……」
俺は大丸さんと広間から出る。
山本さん達も同じように着いてくる。
靴置き場の所まで来ると、大丸さんが声を掛けてくる。
「青柳さん。どうでしたか?」
「子ども達の前での朗読は…?」
大丸さんは分かり切っているのに聞いてきた。
「はっ、はい…」
「凄く緊張して、上手く喋れませんでした…」
「ですよね…。私からもそう感じとれました」
「以前の学童保育では、本の読み聞かせは無かったのですか?」
「……はい。無かったです」
「子ども達の歌を、宿題で聴く事は有りましたが」
「成る程……各学童よって方針が違いますから、それは仕方有りませんが……これからも頑張ってください!」
大丸さんは何か言いたそうな表情をしていたが、もしかして『あなたには、素質が無い……』とでも、言いたかったのだろうか!?
「ありがとうございます。大丸さん」
「いえ…。何でも積み重ねが大事ですよ!」
……
その後、大丸さんは山本さんと少し話をしてから、俺と山本さん達は学童保育施設から出る。
施設の門から出ると早速、稀子がケチを付ける様に言ってきた!
「比叡君、全然駄目だったよ~~」
「練習の成果全く無いじゃん!!」
「……」
俺はそれを直ぐに反論出来なかった。
けど、ここで、鈴音さんが俺をフォローしてくれる!
「まぁ、まぁ、稀子さん」
「最初ですから、仕方有りませんよ!」
(あ~~、やっぱり、鈴音さんは優しいな!)
(これが大人の対応だよ!!)
(稀子もこれを見習え!!)
「でも、鈴ちゃん!」
「さっきの先生から『また、いらしてくださいね』とは言われなかったよ!」
「そっ、それは……学童保育さんの都合でも有るのでしょう///」
鈴音さんは稀子の言葉に対して、当たり障りの無い事を言う。
鈴音さんの中でも、俺の朗読は不合格なんだろう。
ここで山本さんも話の輪に入る。
「比叡君……」
「今日が初めてだから、僕からは何も言わないが、大丸さんの感触は“いまいち”で終わってしまった」
「今後、大丸さんの所で比叡君に依る、朗読会が開催される事は厳しいだろうな…」
「ほら、鈴ちゃん!」
「比叡君はダメダメだよ!!」
「そっ、そうは言われましても……」
(稀子は俺の事、本当に好きなのか!?)
(何故、此処まで俺の事を貶す!?)
「まぁ、まぁ、稀子ちゃん!」
「稀子ちゃんが比叡君を怒りたくなる気持ちも分かるが、今度はそう成らない様にしっかりとさせてくれ!!」
「はい。分かった。山本さん!!」
「……と言いたいのだけど、私や鈴ちゃんの前では平気だったのだよね…」
「私や鈴ちゃん以外の人が、練習に付き合ってくれる人が居れば良いのだけど……」
稀子がそう言うと、鈴音さんも発言する。
「そうですね。稀子さんの言葉通りです!」
「身内の前で朗読が出来ても、不特定多数の前で朗読が出来なければ意味が有りません」
「それに、保育士実技試験の場合は“素話”です。何か対策を考えなければ成りませんね…」
(流石、鈴音さんだな)
(稀子は文句ばかり言うが、鈴音さんは俺の事をきちんと考えていてくれる…)
(鈴音さんが山本さんの彼女で無ければ……)
もし、現在、付き合っている人が稀子では無く、鈴音さんだった場合をつい考えてしまう自分がいた。
鈴音さんは優しいし、稀子より美人だし、器量も良い。
唯一、稀子が勝っているのは胸の大きさ位だ!
叶わぬ事を考えてしまう、自分が其処に居た。
「はい。青柳先生、ありがとうございました!」
「これで、朗読会を終わります」
「では、最後にみんなで、青柳先生にお礼を言いましょう」
『青柳先生、ありがとうございました!』
ここの教育が良いのか、最後の挨拶だけは凄く纏まっていた。
実はアンコールに備えて、もう1つ絵本を準備して置いたのだが出番は無い。
朗読会の後、子ども達は遊びの時間に入り、子ども達がそれぞれ遊び出す。
「青柳先生!」
「ここでは話がしにくいでしょうから、こちらへ…」
「はっ、はい……」
俺は大丸さんと広間から出る。
山本さん達も同じように着いてくる。
靴置き場の所まで来ると、大丸さんが声を掛けてくる。
「青柳さん。どうでしたか?」
「子ども達の前での朗読は…?」
大丸さんは分かり切っているのに聞いてきた。
「はっ、はい…」
「凄く緊張して、上手く喋れませんでした…」
「ですよね…。私からもそう感じとれました」
「以前の学童保育では、本の読み聞かせは無かったのですか?」
「……はい。無かったです」
「子ども達の歌を、宿題で聴く事は有りましたが」
「成る程……各学童よって方針が違いますから、それは仕方有りませんが……これからも頑張ってください!」
大丸さんは何か言いたそうな表情をしていたが、もしかして『あなたには、素質が無い……』とでも、言いたかったのだろうか!?
「ありがとうございます。大丸さん」
「いえ…。何でも積み重ねが大事ですよ!」
……
その後、大丸さんは山本さんと少し話をしてから、俺と山本さん達は学童保育施設から出る。
施設の門から出ると早速、稀子がケチを付ける様に言ってきた!
「比叡君、全然駄目だったよ~~」
「練習の成果全く無いじゃん!!」
「……」
俺はそれを直ぐに反論出来なかった。
けど、ここで、鈴音さんが俺をフォローしてくれる!
「まぁ、まぁ、稀子さん」
「最初ですから、仕方有りませんよ!」
(あ~~、やっぱり、鈴音さんは優しいな!)
(これが大人の対応だよ!!)
(稀子もこれを見習え!!)
「でも、鈴ちゃん!」
「さっきの先生から『また、いらしてくださいね』とは言われなかったよ!」
「そっ、それは……学童保育さんの都合でも有るのでしょう///」
鈴音さんは稀子の言葉に対して、当たり障りの無い事を言う。
鈴音さんの中でも、俺の朗読は不合格なんだろう。
ここで山本さんも話の輪に入る。
「比叡君……」
「今日が初めてだから、僕からは何も言わないが、大丸さんの感触は“いまいち”で終わってしまった」
「今後、大丸さんの所で比叡君に依る、朗読会が開催される事は厳しいだろうな…」
「ほら、鈴ちゃん!」
「比叡君はダメダメだよ!!」
「そっ、そうは言われましても……」
(稀子は俺の事、本当に好きなのか!?)
(何故、此処まで俺の事を貶す!?)
「まぁ、まぁ、稀子ちゃん!」
「稀子ちゃんが比叡君を怒りたくなる気持ちも分かるが、今度はそう成らない様にしっかりとさせてくれ!!」
「はい。分かった。山本さん!!」
「……と言いたいのだけど、私や鈴ちゃんの前では平気だったのだよね…」
「私や鈴ちゃん以外の人が、練習に付き合ってくれる人が居れば良いのだけど……」
稀子がそう言うと、鈴音さんも発言する。
「そうですね。稀子さんの言葉通りです!」
「身内の前で朗読が出来ても、不特定多数の前で朗読が出来なければ意味が有りません」
「それに、保育士実技試験の場合は“素話”です。何か対策を考えなければ成りませんね…」
(流石、鈴音さんだな)
(稀子は文句ばかり言うが、鈴音さんは俺の事をきちんと考えていてくれる…)
(鈴音さんが山本さんの彼女で無ければ……)
もし、現在、付き合っている人が稀子では無く、鈴音さんだった場合をつい考えてしまう自分がいた。
鈴音さんは優しいし、稀子より美人だし、器量も良い。
唯一、稀子が勝っているのは胸の大きさ位だ!
叶わぬ事を考えてしまう、自分が其処に居た。
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