偶然出会った少女にお願い事をされたから、受け入れる事にしたら人生が変わった!

小春かぜね

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【R-15】鈴音編 第2章

第273話 親友同士で行くキャンプ その3

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 キャンプ場管理棟で、釣りの手続きと竿のレンタルをして釣り堀に向かう。
 釣り堀は時間制で有り、二時間の時間にした。
 何匹でも釣って良い訳では無くて『お一人様三匹まで』と上限が有る。
 ニジマスを一度に三匹も、食べたいとは思わないが……

 釣り堀は日差しが燦々に差すので、全員麦わら帽子を被って、釣りの準備を始める。折りたたみ椅子もレンタルして有る。
 夏らしく、半袖ワンピース姿に麦わら帽子を被った鈴音さん。
 とても清楚に見え、夫婦なのに胸がときめいてしまう!

 俺は釣りよりも、鈴音さんの姿を眺めていると……

「……比叡君がりんちゃんを見て、鼻を伸ばしている」
「魚を釣る前に、比叡君が鈴ちゃんに釣られている……」
「本当に、比叡君は鈴ちゃんが好物の様だ……」

「!!//////」

 稀子がそう言うと、鈴音さんは顔を赤くして俯いてしまう!

「べっ、別に良いではないか。稀子!///」
「俺と鈴音さんは夫婦だし!!//////」

 俺は稀子にそう言うが……

「夫婦なのに、夫婦の感じがしないのだよね。二人共!」
「真理江さんの家に居た時から、殆ど変わって居ないんだよね!!」
「鈴ちゃんは相変わらずの奥手だし、比叡君はスケベの塊だし!!」

 稀子は俺達夫婦仲に、急にケチを付けだした!
 もしかして、焼いている!?

「稀子!」
「俺達がそれだけ、純愛なんだよ!!」

 俺は爽やかな笑顔で言ったのに……

「うぁ…!」
「比叡君の口から…、そんな言葉が出るなんて……あり得ない!!」

 稀子の声が大きくなる!
 今更そんな事を言い出して、稀子はどうしたいのだ。

「稀子さん!///」
「ニジマスを釣りましょう!!」

「そうしないと、お話だけで釣りの時間が終わってしまいます!///」

 鈴音さんも稀子とは言え、夫婦仲を根掘り葉掘り探られたくは無いのだろう。
 俺達は夫婦で有るが、今の状態では家族こどもを作る事は出来ない。
 それに、鈴音さん自身が性行為を望まないので、夫婦なのに学園生の様な健全な関係が続いていた!?

「そうだね…。比叡君なんか釣っても美味しく無さそうだもんね…」
「私も食べるなら、比叡君よりニジマスの方が良いや♪」

 稀子の本心では無いと思うが、稀子はそれ以上言わずに、釣り堀に餌の付いた針を投げ込む。
 稀子が釣りに集中し始めたので、俺と鈴音さんもニジマス釣りを始める……

 ……
 …
 ・

 結果発表では無いが、一番多く釣ったのはやはり稀子で有り、上限で有る三匹で有る。
 次が鈴音さんで二匹。俺は一匹だったが零匹と言う、恥をかく事は無かった!
 ニジマスは計六匹なので、一人当たり二匹食べられる計算に成る。

「うん、うん。立派なおかずが増えた♪」
「これは、定番の塩焼きで食べようね!♪」

 稀子は笑顔で言う。
 管理棟に竿と折りたたみ椅子を返して、ビニール袋に入ったニジマスを持ってバンガローに戻る。

 ニジマスの下処理は、管理棟スタッフにお願いした。
 そして、ご丁寧に串まで打ってくれた。後は塩を振って焼くだけで有る。

 自分らでやっても良かったが、此処では内蔵の後処理に困るからだ。
 場内にゴミ箱は有るが、そのまま捨てると臭い発生の問題も有る。
 
 晩ご飯作りには少し早いので、バンガロー裏手に有るテーブルとベンチでお茶を楽しむ。
 お茶と言っても、今日はペットボトル入りの紅茶と市販のクッキーで有るが、川のせせらぎを聞きながらのお茶もまた格別だ!

「どう?」
「鈴ちゃん、比叡君。良い所でしょう♪」

 稀子はニコニコ笑顔で聞いてくる。

「はい。稀子さん!」
「良く、整備されているキャンプ場です!!」
「同じ地区内なのに、少し移動するだけで、こんなに自然豊かに成るのですね♪」

 鈴音さんも笑顔で、稀子に返事をしている。

(あれ?)
(鈴音さんと稀子の関係は大分長い筈なのに、二人でキャンプはしていないのか?)

 俺は気に成ったので、稀子に聞いて見る事にした。
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