偶然出会った少女にお願い事をされたから、受け入れる事にしたら人生が変わった!

小春かぜね

文字の大きさ
上 下
273 / 434
【R-15】鈴音編 第2章

第271話 親友同士で行くキャンプ その1

しおりを挟む
 ……

 学生達で言う、夏休みがほぼ終わる時期……
 今日は俺と鈴音さん。稀子の三人でキャンプに行く日で有る。
 キャンプを提案したのは稀子で有った。

りんちゃんや比叡君に、地元の魅力をたっぷりと教えて上げるよ♪』

 そんな言葉だったと思うが、俺達はキャンプに行く事に成った。
 只、普段の生活からして、毎日がキャンプの様な生活をしている!?

 日中は流石に暑いが、山間に住んで居るから朝夜は涼しいし、夕方成るとヒグラシの鳴き声だって聞こえてくる。
 夜は、虫の鳴き声が五月蠅く鳴く時も有る。

 食べ物だって、俺達が住んで居る集落から気軽に行けるスーパー等無いので、自然と日持ちがする食材が多くなる。
 普段の生活が、キャンプそのもので有った。

 けど、稀子が強く誘うし、鈴音さんも興味を示したので、行われる事に成った。
 キャンプの場所は俺達の集落先に有る、キャンプ場で行われる。
 俺達の地区を通っている、分断道路の末端付近にキャンプ場は有る。

 キャンプ場に行くのに、幸村さんから2トントラックを借りる。
 このトラックなら、三人まで乗れるからだ。

 キャンプに必要な道具類は稀子が用意してくれるし、キャンプと言っても、テントで寝るのでは無くバンガローだから、キャンプと言うより林間学校だ。

 俺と鈴音さんは着替え等が入った手荷物を持って、待ち合わせ場所で有る、稀子の家に向かう。天気も良くて、キャンプ日和だ!

「キャンプなんて何年ぶりだろ…?」

 俺が呟くと、鈴音さんが反応を示す。

「比叡さんですと……学園生以来ですか?」

「そうだね…。野宿まがいの事はした事が有るけど、キャンプと成るとそうなるね」

 俺がそう言うと、鈴音さんが驚く!

「比叡さん!」
「野宿の経験が有るのですか!?」

「あっ、鈴音さん…。そうでは無いのですよ!」

「では、野宿では無いと……」

「うん!」
「昔、レンタカーを借りて1人でドライブをした時、宿泊費を浮かすために、レンタカーで一晩明かした事が有るんだ。当然、寝具等は無し!」

「俺の場合は車中泊と言うより、そのまま後部座席で寝ただけだからね。勿論、そのままの格好で!」

 俺は鈴音さんに自慢げに言ったが、鈴音さんの反応は弱かった。

「う~ん」
「それだと…、車中泊で良いのでは?」
「車で寝るのは、別に不思議では無い様な…?」

 鈴音さんは、それが普通の言い方をした!

(あっ、そっか…。鈴音さんはDQN車に乗っていた、山本さんと恋人時代が有ったな!)
(あの人も、ドライブが好きそうと聞いていたから、俺の様な事をやっていたのかもな!)

「そう言われると、そうかも知れませんね…」
「鈴音さんも、車中泊の経験は有るのですか?」

「私の場合は車中泊と言うより、車内で仮眠を取った位ですね!」
「山本さんの車で旅行に行く時は、遠い所ばかり行きますから……」

「あ~~。成る程ね!」
「車内だと、出来る事も限られるしね!!」

 そんな話をしながら歩いている内に、稀子の家に到着した。
 俺と鈴音さんは稀子と合流して、キャンプに使う道具を手分けして、トラックに積み込んでいく。

 ……

「じゃあ、出発だ~~♪」

 運転席、真ん中の席に座った稀子が、嬉しそうな声で言う。
 運転は勿論、俺で有る。

 俺はトラックを発進させ、稀子の家からキャンプ場まで向かう。
 稀子が言うには、稀子の家から10分位でキャンプ場に着くそうだ。

りんちゃん、比叡君!」
「天気もまさに、キャンプ日和だね♪」

「だね、稀子!」
「キャンプで雨や曇りだと、面白みも半減するからな!」

「ねぇ、鈴音さん!!」

「はい!」
「雨のキャンプもまた、おもむきが有りそうですが、やっぱり天気の方が良いですね♪」

「鈴ちゃん、比叡君!!」
「今日はお互い、仕事の事は忘れて、思いっきり楽しいもうね♪」

 俺達の中では一番嬉しそうに言う稀子。
 俺と鈴音さんとのキャンプが、余程の楽しみだった様だ!!

 俺は安全運転で、キャンプ場に向かった!
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

貞操逆転世界なのに思ってたのとちがう?

イコ
恋愛
貞操逆転世界に憧れる主人公が転生を果たしたが、自分の理想と現実の違いに思っていたのと違うと感じる話。

俺を信じろ〜財閥俺様御曹司とのニューヨークでの熱い夜

ラヴ KAZU
恋愛
二年間付き合った恋人に振られた亜紀は傷心旅行でニューヨークへ旅立つ。 そこで東條ホールディングス社長東條理樹にはじめてを捧げてしまう。結婚を約束するも日本に戻ると連絡を貰えず、会社へ乗り込むも、 理樹は亜紀の父親の会社を倒産に追い込んだ東條財閥東條理三郎の息子だった。 しかも理樹には婚約者がいたのである。 全てを捧げた相手の真実を知り翻弄される亜紀。 二人は結婚出来るのであろうか。

婚約者の不倫相手は妹で?

岡暁舟
恋愛
 公爵令嬢マリーの婚約者は第一王子のエルヴィンであった。しかし、エルヴィンが本当に愛していたのはマリーの妹であるアンナで…。一方、マリーは幼馴染のアランと親しくなり…。

まずはお嫁さんからお願いします。

桜庭かなめ
恋愛
 高校3年生の長瀬和真のクラスには、有栖川優奈という女子生徒がいる。優奈は成績優秀で容姿端麗、温厚な性格と誰にでも敬語で話すことから、学年や性別を問わず人気を集めている。和真は優奈とはこの2年間で挨拶や、バイト先のドーナッツ屋で接客する程度の関わりだった。  4月の終わり頃。バイト中に店舗の入口前の掃除をしているとき、和真は老齢の男性のスマホを見つける。その男性は優奈の祖父であり、日本有数の企業グループである有栖川グループの会長・有栖川総一郎だった。  総一郎は自分のスマホを見つけてくれた和真をとても気に入り、孫娘の優奈とクラスメイトであること、優奈も和真も18歳であることから優奈との結婚を申し出る。  いきなりの結婚打診に和真は困惑する。ただ、有栖川家の説得や、優奈が和真の印象が良く「結婚していい」「いつかは両親や祖父母のような好き合える夫婦になりたい」と思っていることを知り、和真は結婚を受け入れる。  デート、学校生活、新居での2人での新婚生活などを経て、和真と優奈の距離が近づいていく。交際なしで結婚した高校生の男女が、好き合える夫婦になるまでの温かくて甘いラブコメディ!  ※特別編3が完結しました!(2024.8.29)  ※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。  ※お気に入り登録、感想をお待ちしております。

できれば穏便に修道院生活へ移行したいのです

新条 カイ
恋愛
 ここは魔法…魔術がある世界。魔力持ちが優位な世界。そんな世界に日本から転生した私だったけれど…魔力持ちではなかった。  それでも、貴族の次女として生まれたから、なんとかなると思っていたのに…逆に、悲惨な将来になる可能性があるですって!?貴族の妾!?嫌よそんなもの。それなら、女の幸せより、悠々自適…かはわからないけれど、修道院での生活がいいに決まってる、はず?  将来の夢は修道院での生活!と、息巻いていたのに、あれ。なんで婚約を申し込まれてるの!?え、第二王子様の護衛騎士様!?接点どこ!? 婚約から逃れたい元日本人、現貴族のお嬢様の、逃れられない恋模様をお送りします。  ■■両翼の守り人のヒロイン側の話です。乳母兄弟のあいつが暴走してとんでもない方向にいくので、ストッパーとしてヒロイン側をちょいちょい設定やら会話文書いてたら、なんかこれもUPできそう。と…いう事で、UPしました。よろしくお願いします。(ストッパーになれればいいなぁ…) ■■

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

偽装夫婦

詩織
恋愛
付き合って5年になる彼は後輩に横取りされた。 会社も一緒だし行く気がない。 けど、横取りされたからって会社辞めるってアホすぎません?

社長室の蜜月

ゆる
恋愛
内容紹介: 若き社長・西園寺蓮の秘書に抜擢された相沢結衣は、突然の異動に戸惑いながらも、彼の完璧主義に応えるため懸命に働く日々を送る。冷徹で近寄りがたい蓮のもとで奮闘する中、結衣は彼の意外な一面や、秘められた孤独を知り、次第に特別な絆を築いていく。 一方で、同期の嫉妬や社内の噂、さらには会社を揺るがす陰謀に巻き込まれる結衣。それでも、蓮との信頼関係を深めながら、二人は困難を乗り越えようとする。 仕事のパートナーから始まる二人の関係は、やがて揺るぎない愛情へと発展していく――。オフィスラブならではの緊張感と温かさ、そして心揺さぶるロマンティックな展開が詰まった、大人の純愛ストーリー。

処理中です...