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【R-15】鈴音編 第2章
第241話 凉子さんに報告 その2
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「中々、古風な感じがするけど……贅沢は言っていられませんよね」
「家を貸してくれただけでも、幸運と感じるべきかしらね!」
「……その通りですね。凉子さん」
「まぁ……本音を言えばボロ屋ですが、駆け出し俺達には十分ですよ!」
「青柳さん。そんなに謙遜しなくても良いですわ!」
そんな世間話をしていると、お盆に急須と湯飲みを乗せて、鈴音さんが居間に来る。
鈴音さんはクッションに座りながら、急須から湯飲みにお茶を注いで、それを母親の凉子さん前に置く。
「どうぞ…。お母さん!」
「ありがとう! 鈴音!!」
「……では、早速いただくわ!!」
凉子さんは、娘の淹れたお茶に口を付ける……
「……うん。あなたも、だいぶ淹れるが上手に成ったわ♪」
「私と比べれば……まだまだだけど!!」
「もぅ! お母さんたっら//////」
凉子さんは陽気な声で言い、それを娘らしく返す鈴音さん。
仲の良い親子は、見ていても気分が良い!
「はい。比叡さんもどうぞ♪」
鈴音さんは注ぎ終わった湯飲みを俺の元にも置く。
「では、俺もいただこう!」
俺も鈴音さんの淹れたお茶を飲んで、一息付ける。
鈴音さんも同じように、お茶を飲んでいる。
話を切り出すタイミングは此処かと感じて、俺は話を切り出す。
「凉子さん…。実は報告と言うか、大事なお話が有りまして……」
「青柳さん…。大事な話ですか?」
今まで陽気な表情だった凉子さんの表情が、急に真面目な表情に変わる。
凉子さんだって、只単に娘の顔を見に来た訳では無い筈だし、迎え入れた俺にも意図が有ると言うか、有る様に成ってしまった……
「それで、青柳さん。どんな話ですか?」
「凉子さんに以前お話しした通り、俺は鈴音さんとこの地で、夫婦で就農します」
「夫婦で新規就農をしますと、助成金が特例で割増されるのですが、その条件として“夫婦”で有る条件が必要なのです……」
「あ~~、うん。言いたい事が分かった!」
「青柳さんは助成金のために、鈴音を青柳さんの籍に入れたい訳ね!」
『俺に鈴音さんを任せてください!』と言い終わる前に、凉子さんは俺の言いたい事を粗方言ってしまう!!
「あっ……そうです///」
「それで、凉子さんに俺と鈴音さんが、夫婦に成る事を認めて貰えれば…」
「青柳さん」
「私は…、青柳さんと鈴音に行動の制限を掛ける気は更々有りません」
「2人が、この地で就農を決めた時点で、私は鈴音を“子ども”では無く“大人”として見ています」
「鈴音が美作家では無く、青柳家を選んだ事に対して、家で見れば許される行為では無いですが、一人の母親としてみれば、娘の行く末を見守るのも親の務めです」
「それでは、凉子さん」
「鈴音さんを俺の籍に入れるのを…、認めてくれるのですね!」
俺がそう言うと、凉子さんは目を細めながら言う。
「……青柳さん。認めて貰う人が違いますよ!」
「それを認めて貰うのは母親の私では無く、鈴音の方です」
凉子さんはそう言うと、鈴音さんの方に顔を向ける。
「……鈴音」
「あなたは美作家から青柳家の嫁に成り、青柳さんと共に農業で生計を立て、家庭を作る事を後悔はしませんね…」
凉子さんの言葉は、鈴音さんを引き留める様に感じ取れてしまうが、俺の気の所為か?
「はい。お母さん!」
「私は比叡さんとこの地で農業を営み、家族を作ります!!」
「そのため、私は美作家を捨て、青柳さんの家に嫁ぎます!!」
鈴音さんは真剣な表情をして言う。
こう言う言葉を聞くと、俺は好かれていると実感はするが、やっと鈴音さんは過去の全てを吹っ切れたのか?
「そこまで、肩肘張らなくても大丈夫だよ。鈴音…」
鈴音さんの言葉に対して、凉子さんは静かに言葉を返す。
「……青柳さん。これが鈴音に対するあなたの気持ちです」
「鈴音も覚悟を決めているようです。青柳さん……鈴音を幸せにしてください」
凉子さんはそう言って、俺に頭を深々と下げた。
これで、鈴音さんを俺の籍に入れる、正式な了承を凉子さんから貰った。
遂に鈴音さんと夫婦に成る事が出来る……
「家を貸してくれただけでも、幸運と感じるべきかしらね!」
「……その通りですね。凉子さん」
「まぁ……本音を言えばボロ屋ですが、駆け出し俺達には十分ですよ!」
「青柳さん。そんなに謙遜しなくても良いですわ!」
そんな世間話をしていると、お盆に急須と湯飲みを乗せて、鈴音さんが居間に来る。
鈴音さんはクッションに座りながら、急須から湯飲みにお茶を注いで、それを母親の凉子さん前に置く。
「どうぞ…。お母さん!」
「ありがとう! 鈴音!!」
「……では、早速いただくわ!!」
凉子さんは、娘の淹れたお茶に口を付ける……
「……うん。あなたも、だいぶ淹れるが上手に成ったわ♪」
「私と比べれば……まだまだだけど!!」
「もぅ! お母さんたっら//////」
凉子さんは陽気な声で言い、それを娘らしく返す鈴音さん。
仲の良い親子は、見ていても気分が良い!
「はい。比叡さんもどうぞ♪」
鈴音さんは注ぎ終わった湯飲みを俺の元にも置く。
「では、俺もいただこう!」
俺も鈴音さんの淹れたお茶を飲んで、一息付ける。
鈴音さんも同じように、お茶を飲んでいる。
話を切り出すタイミングは此処かと感じて、俺は話を切り出す。
「凉子さん…。実は報告と言うか、大事なお話が有りまして……」
「青柳さん…。大事な話ですか?」
今まで陽気な表情だった凉子さんの表情が、急に真面目な表情に変わる。
凉子さんだって、只単に娘の顔を見に来た訳では無い筈だし、迎え入れた俺にも意図が有ると言うか、有る様に成ってしまった……
「それで、青柳さん。どんな話ですか?」
「凉子さんに以前お話しした通り、俺は鈴音さんとこの地で、夫婦で就農します」
「夫婦で新規就農をしますと、助成金が特例で割増されるのですが、その条件として“夫婦”で有る条件が必要なのです……」
「あ~~、うん。言いたい事が分かった!」
「青柳さんは助成金のために、鈴音を青柳さんの籍に入れたい訳ね!」
『俺に鈴音さんを任せてください!』と言い終わる前に、凉子さんは俺の言いたい事を粗方言ってしまう!!
「あっ……そうです///」
「それで、凉子さんに俺と鈴音さんが、夫婦に成る事を認めて貰えれば…」
「青柳さん」
「私は…、青柳さんと鈴音に行動の制限を掛ける気は更々有りません」
「2人が、この地で就農を決めた時点で、私は鈴音を“子ども”では無く“大人”として見ています」
「鈴音が美作家では無く、青柳家を選んだ事に対して、家で見れば許される行為では無いですが、一人の母親としてみれば、娘の行く末を見守るのも親の務めです」
「それでは、凉子さん」
「鈴音さんを俺の籍に入れるのを…、認めてくれるのですね!」
俺がそう言うと、凉子さんは目を細めながら言う。
「……青柳さん。認めて貰う人が違いますよ!」
「それを認めて貰うのは母親の私では無く、鈴音の方です」
凉子さんはそう言うと、鈴音さんの方に顔を向ける。
「……鈴音」
「あなたは美作家から青柳家の嫁に成り、青柳さんと共に農業で生計を立て、家庭を作る事を後悔はしませんね…」
凉子さんの言葉は、鈴音さんを引き留める様に感じ取れてしまうが、俺の気の所為か?
「はい。お母さん!」
「私は比叡さんとこの地で農業を営み、家族を作ります!!」
「そのため、私は美作家を捨て、青柳さんの家に嫁ぎます!!」
鈴音さんは真剣な表情をして言う。
こう言う言葉を聞くと、俺は好かれていると実感はするが、やっと鈴音さんは過去の全てを吹っ切れたのか?
「そこまで、肩肘張らなくても大丈夫だよ。鈴音…」
鈴音さんの言葉に対して、凉子さんは静かに言葉を返す。
「……青柳さん。これが鈴音に対するあなたの気持ちです」
「鈴音も覚悟を決めているようです。青柳さん……鈴音を幸せにしてください」
凉子さんはそう言って、俺に頭を深々と下げた。
これで、鈴音さんを俺の籍に入れる、正式な了承を凉子さんから貰った。
遂に鈴音さんと夫婦に成る事が出来る……
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