偶然出会った少女にお願い事をされたから、受け入れる事にしたら人生が変わった!

小春かぜね

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【R-15】鈴音編 第2章

第240話 凉子さんに報告 その1

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「鈴音さん。そろそろ寝ましょうか?」

「……」

 俺が鈴音さんに声を掛けると、鈴音さんは無言で顔を上げて、居間に今日掛けたばかりの壁時計の方に顔を向け、壁時計を見つめる。

「……そうですね」

 鈴音さんは静かに呟いて、読んでいた本を閉じた。
 さっきは2人一緒と言っていたが、流石に着替えだけは別々に着替える。
 と言っても、鈴音さんは既に寝間着姿だが……

 寝室に成る部屋で布団を別々に敷いて、それぞれの布団で寝る。
 愛の確認は1枚の布団で出来るが、2人で寝るのは少し厳しいからだ。
 鈴音さんは就寝の挨拶を俺にして、そのまま布団に潜り込む……

(やっぱり、鈴音さん自らは誘ってこないな…)

 愛の確認を求める合図を出すのは俺が中心で有った。
 今まで、鈴音さん自ら求めてきた事はキス以外無い。

「鈴音さん…」
「昨日は稀子の家で、出来ませんでしたが、今晩は良いですよね!」

 俺はそう、鈴音さんに声を掛けるが……

「すいません…。比叡さん」
「今晩は、ご遠慮願いませんか///」

 鈴音さんは、頭半分を布団から出しながら言う。

「えっ、どうしてですか!?」
「もう今日から、周りの目を気にする必要性は無く成ったのですし…」

「……比叡さん」
「明日は、私のお母さんが来るのを知っていますよね///」

 何故か、恥ずかしそうに言う鈴音さん。

「ええ、知ってるの何も、晩ご飯時に話しましたからね」

「……お母さんが来るのに、物干し竿にシーツを干していたら、私のお母さんはどう感じますか//////」

「……」

『やっぱり、2人は若いわね♪』
『シーツを洗濯する程まで頑張ってしまって!!』

(と言うのかも知れないが……やっぱり、母親に性行為の名残を見られるが恥ずかしいのだろう)

「やっぱり、親子とは言え、その様な形を見られるのは、まだ恥ずかしいのです///」

「うっ、うん…」
「……シーツにタオルを敷けばシーツは汚れないけど、それを捨てたらタオル代も馬鹿にならないし、それを洗濯しても、大きなバスタオルが干されていれば、感づかれるよね……」

 性行為をする以上、分泌液が多少でも飛び散るのは避けきれない。
 体勢を途中で変えれば、その分範囲も広がるし、全く汚さずにお互いが快楽を求めるのは難しい……

(いっそ……浴室でするか!)
(真理江さんの家では出来なかったが、今なら出来る!!)
(浴室プレイなら、汚れまくっても、流せばお終いだ!!)

 俺は頭の中で閃いたが……鈴音さんの表情を見ると、性行為を求める顔をしていなかった。

「では、今晩は諦めます……」

「すいません。比叡さん…」

 鈴音さんと愛の確認を出来ずに今晩は眠る事になりそうだ。
 悶々としている訳では無いから、放出をさせる必要性は無いが、それでも心やモヤモヤしながら眠りに俺は就いた……

 ……

 翌日……

 凉子さんを迎えに、鈴音さんとバス停に向かう。
 昨夜、言っていた通り、11時頃に到着するバスで凉子さんは向かっていると鈴音さんに連絡が入った。
 所々に残雪が残る景色の中、俺は鈴音さんとバスを待っているとバスがやって来る。

『プシュ~~♪』

 バスの乗降口が開いて、凉子さんと数人の人が降りてくる。
 バス停の周りには、俺と鈴音さんしか居ないので、凉子さんは直ぐに俺と鈴音さんに気付く。

「こんにちは、鈴音! 青柳さん!!」

 元気な声で、凉子さんは俺と鈴音さんに声を掛ける。

「お母さん! ようこそ!!」
「バスに揺られて、お疲れでしょう!!」

「早速、家に案内しますね♪」

 母親と会ったため、何時もより声を弾ませて言う鈴音さん。
 それだけ、お母さんが好きなのだろう…。俺は両親と会っても、声を弾ませる事は無いだろう。

「話には聞いていたけど……のどかな場所ね!」
「折角だし、家に行く前に稀子ちゃんの両親に挨拶をしていくわ♪」
「稀子ちゃんの両親とも久しく会ってないし、鈴音が稀子ちゃんの所で半分お世話に成っている様な状態だから」

「そうですか!」
「じゃあ、先に稀子さんの家に向かいます」

 俺と鈴音さんの家に行く前に、稀子の家に寄っていく。
 幸村さんは所用で出掛けており、稀子の母親と稀子に凉子さんは、挨拶と少し世間話をしてから、俺と鈴音さんの家に向かう。

 家に着き、凉子さんに家に上がって貰う
 鈴音さんがお茶の用意をして居る間に、俺は客間に当たる部屋ではなく、居間に凉子さんを通して、鈴音さんが来るまでは凉子さんと世間話をする。
 客間に通しても、テーブル類が無いからだ。

 いよいよ、凉子さんに、鈴音さんを籍に入れる話をする時が、近付いて来ていた……
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