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【R-15】鈴音編 第2章
第204話 悪夢の再来 その2
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「死ね~~~」
山本さんはナイフを突き出して、俺と鈴音さんに向けて突進して来た!
俺と鈴音さんどっちだ!?
俺が状況を判断している間に……
(しまった! 鈴音さんだ!!)
俺が気付いた時には、山本さんは鈴音さんに向かっていた!!
「きゃぁぁぁ~~~!」
鈴音さんは逃げようとはせずに、只悲鳴だけを上げている!?
「逃げて、鈴音さん!!」
俺はそう言うが、鈴音さんの足が動かない!
恐怖で固まってしまったか!?
「クソッ!」
俺は玉砕覚悟で山本さんに向かうが、山本さん上手に身を避ける!?
彼の最初の攻撃は、絶対に鈴音さんを刺し殺す気満々で有った!!
鈴音さんも其処まで憎いのか!?
「死ね~~~、鈴音!!」
山本さんの復讐じみた声が、町中に響く!!
「!!!」
「!!!」
『ドン!』
鈴音さんが刺される直前、山本さんに目掛けてタックルしてくる人物がいた!
その人物のタックルは見事に決まり、山本さんとタックルをした人物が共に地面に転げ回る。
その衝撃でナイフが再び地面に落ちたため、今度はすかささず俺は回収に入る!
「よし! ナイフ回収!!」
俺は山本さんの持っていたナイフを回収する。
(此さえ回収すれば、山本さんはどうする事も出来ないだろう……)
(最後は手や足を使って来る可能性も有るから油断は出来ない!)
道の遠くからはパトカーのサイレン音は聞こえており、後数分で到着する筈だ。
これで、事件は収束に向かうと思うのだが……
「阿呆の正義マンが、僕の行為を邪魔しやがって!!」
山本さんは、起き上がりながら声を荒げる。
「……いい加減にしてくださいよ。総長いや、孝明さん…」
「……! 敏行!!」
「何故……貴様が、其処に居る!!」
タックルをした人物は同じ暴走族仲間で有る、元副総長の敏行さんで有った!
敏行さんは山本さんに話し始める。
「孝明さんが……出所してから、ずっと監視をしていた」
「勿論、俺だと直ぐバレるから、孝明さんに面識が無い人で監視していた」
「……余計な事をするな!」
「敏行…。これは、僕と比叡の問題だ!!」
「お前の出る幕では無い……」
山本さんは敏行さんにそう言うが……
「勘弁してくださいよ! 孝明さん…!」
「あなたが問題を更に起こすと、俺達まで“とばっちり”が来る!!」
「前回の件は、総長いや孝明さんの交通事故だけで済みましたけど、今回は完全に常軌を逸脱しています!」
「あの時の時代の様に、未成年で起こす事件では無いのですよ…」
「その辺の部分も理解してから、行動してください」
敏行さんは山本さんに説教を始めるが……
「敏行! 何だ、急に大人ぶりやがって!!」
「あの時の敏行だって…、比叡を拉致る気、満々で有ったでは無いか!!」
逆ギレする山本さん。
「拉致…。そうですね……」
「もし、あの時…。孝明さんが事故を起こさなければ、俺と孝明さんは今でも、塀の中で過ごして居るかも知れませんね……」
(拉致!?)
(鈴音さんと逃亡旅行を行った時、山本さんは本当に俺と鈴音さんに、“お仕置き”と言う拷問を加える気だったのか!!)
(運命は……本当に解らないな)
「……孝明さんの性格上、青柳さんを許す事は無く、絶対に仕返しをする事は分かりきっていたから、機会を覗っていたが……こんな短期間で行うとは…」
パトカーのサイレン音が間近に成る……
山本さんは逃げる素振りを見せないし、敏行さんが居るから、俺と鈴音さんにも攻撃は仕掛けて来られない
「……」
山本さんは鼻でため息をつく。
やっと、観念したのだろうか…?
いや、全くしていなかった!?
俺の方に睨みを利かせながら顔を向けてくる!!
「比叡……」
「僕は絶対に、君に仕返しをする!」
「今回は敏行に邪魔されたが、何時か必ず、君には死んで貰うから…」
「僕の人生を台無しにして置いて、君だけがハッピーライフを送るのは公平では無いからな!」
「君には“死”と言う公平を与えないと…!」
(この人……本気でやばいよ!)
(頭が完全に逝かれてやがる!!)
(俺に鈴音さんをとられたのが、余程悔しかったのか!!)
話を聞いていた敏行さんは、此処で山本さんに強く言う。
「孝明さん! あなたはもう成人ですよ!!」
「何時までも、暴走族頭時代の余韻に浸っていないでください!!」
「孝明さんがやっている事は、殺人行為ですよ!!」
「僕を見捨てた割には……良く言うね。敏行…」
「何故、そこまで比叡の肩を持つ!?」
「孝明さん…。男女の関係に、俺達を巻き込まないでくださいよ!!」
「話しは全て、知っているんです!!」
「孝明さんの私怨が、全ての原因で有る事が!!」
「あなたの私怨のために、どれだけの仲間が、あなたのために時間を割いたのを知っていますか!?」
「青柳さんが道理に反した事をしたとは言い切れないし、孝明さんの面子のためがだけに、あなたは仲間を私物化した!!」
「俺はそれが許せなかった……」
「元総長の女問題で、仲間を足に使った事が許せなかった……」
「あの時に……俺は、気付くべきだったが、俺も族時代の余韻を捨て切れていなかった……」
「……」
敏行さんが事実を知っている事で、山本さんは反論出来ないで居る。
孤立無援の山本さんはどうするのだろうか……?
山本さんはナイフを突き出して、俺と鈴音さんに向けて突進して来た!
俺と鈴音さんどっちだ!?
俺が状況を判断している間に……
(しまった! 鈴音さんだ!!)
俺が気付いた時には、山本さんは鈴音さんに向かっていた!!
「きゃぁぁぁ~~~!」
鈴音さんは逃げようとはせずに、只悲鳴だけを上げている!?
「逃げて、鈴音さん!!」
俺はそう言うが、鈴音さんの足が動かない!
恐怖で固まってしまったか!?
「クソッ!」
俺は玉砕覚悟で山本さんに向かうが、山本さん上手に身を避ける!?
彼の最初の攻撃は、絶対に鈴音さんを刺し殺す気満々で有った!!
鈴音さんも其処まで憎いのか!?
「死ね~~~、鈴音!!」
山本さんの復讐じみた声が、町中に響く!!
「!!!」
「!!!」
『ドン!』
鈴音さんが刺される直前、山本さんに目掛けてタックルしてくる人物がいた!
その人物のタックルは見事に決まり、山本さんとタックルをした人物が共に地面に転げ回る。
その衝撃でナイフが再び地面に落ちたため、今度はすかささず俺は回収に入る!
「よし! ナイフ回収!!」
俺は山本さんの持っていたナイフを回収する。
(此さえ回収すれば、山本さんはどうする事も出来ないだろう……)
(最後は手や足を使って来る可能性も有るから油断は出来ない!)
道の遠くからはパトカーのサイレン音は聞こえており、後数分で到着する筈だ。
これで、事件は収束に向かうと思うのだが……
「阿呆の正義マンが、僕の行為を邪魔しやがって!!」
山本さんは、起き上がりながら声を荒げる。
「……いい加減にしてくださいよ。総長いや、孝明さん…」
「……! 敏行!!」
「何故……貴様が、其処に居る!!」
タックルをした人物は同じ暴走族仲間で有る、元副総長の敏行さんで有った!
敏行さんは山本さんに話し始める。
「孝明さんが……出所してから、ずっと監視をしていた」
「勿論、俺だと直ぐバレるから、孝明さんに面識が無い人で監視していた」
「……余計な事をするな!」
「敏行…。これは、僕と比叡の問題だ!!」
「お前の出る幕では無い……」
山本さんは敏行さんにそう言うが……
「勘弁してくださいよ! 孝明さん…!」
「あなたが問題を更に起こすと、俺達まで“とばっちり”が来る!!」
「前回の件は、総長いや孝明さんの交通事故だけで済みましたけど、今回は完全に常軌を逸脱しています!」
「あの時の時代の様に、未成年で起こす事件では無いのですよ…」
「その辺の部分も理解してから、行動してください」
敏行さんは山本さんに説教を始めるが……
「敏行! 何だ、急に大人ぶりやがって!!」
「あの時の敏行だって…、比叡を拉致る気、満々で有ったでは無いか!!」
逆ギレする山本さん。
「拉致…。そうですね……」
「もし、あの時…。孝明さんが事故を起こさなければ、俺と孝明さんは今でも、塀の中で過ごして居るかも知れませんね……」
(拉致!?)
(鈴音さんと逃亡旅行を行った時、山本さんは本当に俺と鈴音さんに、“お仕置き”と言う拷問を加える気だったのか!!)
(運命は……本当に解らないな)
「……孝明さんの性格上、青柳さんを許す事は無く、絶対に仕返しをする事は分かりきっていたから、機会を覗っていたが……こんな短期間で行うとは…」
パトカーのサイレン音が間近に成る……
山本さんは逃げる素振りを見せないし、敏行さんが居るから、俺と鈴音さんにも攻撃は仕掛けて来られない
「……」
山本さんは鼻でため息をつく。
やっと、観念したのだろうか…?
いや、全くしていなかった!?
俺の方に睨みを利かせながら顔を向けてくる!!
「比叡……」
「僕は絶対に、君に仕返しをする!」
「今回は敏行に邪魔されたが、何時か必ず、君には死んで貰うから…」
「僕の人生を台無しにして置いて、君だけがハッピーライフを送るのは公平では無いからな!」
「君には“死”と言う公平を与えないと…!」
(この人……本気でやばいよ!)
(頭が完全に逝かれてやがる!!)
(俺に鈴音さんをとられたのが、余程悔しかったのか!!)
話を聞いていた敏行さんは、此処で山本さんに強く言う。
「孝明さん! あなたはもう成人ですよ!!」
「何時までも、暴走族頭時代の余韻に浸っていないでください!!」
「孝明さんがやっている事は、殺人行為ですよ!!」
「僕を見捨てた割には……良く言うね。敏行…」
「何故、そこまで比叡の肩を持つ!?」
「孝明さん…。男女の関係に、俺達を巻き込まないでくださいよ!!」
「話しは全て、知っているんです!!」
「孝明さんの私怨が、全ての原因で有る事が!!」
「あなたの私怨のために、どれだけの仲間が、あなたのために時間を割いたのを知っていますか!?」
「青柳さんが道理に反した事をしたとは言い切れないし、孝明さんの面子のためがだけに、あなたは仲間を私物化した!!」
「俺はそれが許せなかった……」
「元総長の女問題で、仲間を足に使った事が許せなかった……」
「あの時に……俺は、気付くべきだったが、俺も族時代の余韻を捨て切れていなかった……」
「……」
敏行さんが事実を知っている事で、山本さんは反論出来ないで居る。
孤立無援の山本さんはどうするのだろうか……?
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