偶然出会った少女にお願い事をされたから、受け入れる事にしたら人生が変わった!

小春かぜね

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【R-15】鈴音編 第2章

第202話 嫌な予感…… その2

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 有る週末……

 今日は鈴音さんと九尾きゅうお市に出て、買物デートである。
 ストーカー問題も解決していなかったので、稀子も誘ったが『私は今日家に居るし、2人も偶には外でもラブラブしないとね♪』と、遠慮してくれた。

 家には真理江さんも居るし、近所には真理江さん妹夫婦も居る。
 稀子1人なら別だが、ストーカーもそこまで馬鹿では無いだろう。

 今日の買物デートは、鈴音さんの衣類と雑貨が中心で有った。
 折角、都市部に出るので、それ以外の場所も巡りたいと俺は感じていた。

 朝の家事を済ませてから、俺と鈴音さんは公共交通機関で九尾に向かう。
 夕方の時間まで、たっぷりとデートを楽しむ予定だ。

「2人でのデートは久し振りですね♪」

 バスの車内で嬉しそうに言う鈴音さん!
 職業訓練中はデートをする金銭的余裕は無かったし、稀子が俺達に遠慮をする様に成ったのは、数ヶ月前からで有ったからだ。
 今の仕事が慣れるまではデートをする、心と体の余裕も無かったし、本当に久し振りのデートで有った。

「鈴音さん!」
「今日は目一杯、楽しみましょうね!!」

「はい!!」
「楽しみましょう♪」

 元気な笑顔で言う鈴音さん!
 デートのプランに……ラ○ホテルを加えたい位で有った。
 バスは九尾市に向かって走っていく……

 ……

 午前中は鈴音さんの買物が中心で有って、俺は実質の荷物持ちで有った。
 昼食は事前に決めて有り、この町にオムライス専門店がオープンしたため、昼食はオムライスを取る。
 昼食後は、俺の行きたい所に成ってくるが……この先の同棲の事も考えて、駅前に有る大型家電量販店に向かう。

「どうです。鈴音さん!!」
「この冷蔵庫!!」

「これ位の大きさなら、3人でも大丈夫ですよ!!」

 冷蔵庫売り場で、お値打ち品の冷蔵庫を見掛けたので、鈴音さんに勧めてみる。

「まだ……気が早いですよ。比叡さん//////」
「それに……もう、家族まで意識しているのですか!?///」

 鈴音さんは恥ずかしそうに、驚きながら言っている。
 同棲を始めたら、近い内に新しい命は生まれるだろうし、どうせ冷蔵庫を買うなら将来性を考えた方が良い。

「2人なら小型冷蔵庫で良いけど、買い直す事を考えたら、大きいのを買った方が良いと俺は思うんだ!」

「比叡さん……」
「それはせめて……住処が決まってからにしましょう///」
「もしかしたら、家具・家電付きの家を選ぶ場合だって有るのですから…」

「却って、その方が最初は良いかも知れません!」
「出費は成るべく抑えて、無理をしない程度から始めないと、私は感じます!!」

 何だかんだで、鈴音さんも俺との同棲を意識している様で有った。

 家電量販店で電化製品を見た後は、鈴音さんの提案でウィンドウショッピングをする。
 もし、気に成った店を見付けたら、その店に入るらしい。
 2人のんびりと大通りを歩いている。天気も良くて、散歩気分でも有った!

「鈴音さん!」
「これから夏になるけど……今年こそは海に行きたいね!」

「ですね! 比叡さん!!」
「去年は結局、行けませんでしたもんね…」

「予定は組んだけど、運悪く台風が来てしまったからね」
「鈴音さん。今回はBBQセットを思い切って買って、海辺でBBQでもしますか?」

「BBQですか~~。懐かしい響きですね!」
「比叡さんは……BBQ出来るのですか?」

「やった事は無いけど…、動画サイトを参考にすれば大丈夫だと思う」

「比叡さんは、インドアっぽい感じがしますからね♪」
「でも、海でのBBQも最高でしょうね♪」

 鈴音さんは嬉しそうに言う。
 恐らく……山本さん達と海に行っていた時は、BBQもしていたのだろう……

 鈴音さんは、山本さんの作った“焼きそば”が好きだそうだ。
 BBQもかなりの頻度で、開催していたのかも知れない……
 俺は鈴音さんとの会話に夢中になり始めていた……

「……」

 俺の前方に…、人が向かって歩いて来る。
 相手は俺を気付いている感じだが、大きく避ける事無く近づいて来る。

 その人は帽子を被っており、サングラスもしている。
 見た目で不気味な人と思う。
 今日は結構暑い日なのに、その向かって来る人はコートを着ていた!

(何だか、怪しい人だし……前にも何処かで見た様な…?)

 俺は注意して、その前方の人とすれ違う時に……コートの人はコートのポケットに手を急に入れて、そこから小型のナイフを取り出す!?

「えっ…!?」

 俺は一瞬、理解が出来なかった……
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