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【R-15】鈴音編 第2章
第191話 進路変更 その1
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俺の部屋で、鈴音さんと俺の将来の話をしているが、稀子も一緒で有った。
稀子も俺の事を心配しているから、俺の人生設計の詳細を知りたいらしい。
俺は鈴音さんと稀子に、夕方の時間に真理江さんから聞いた内容を話す。
真理江さんの気持ちや俺の心情、鈴音さんとの将来設計も交えて話す。
俺の話に一区切りが付くと……鈴音さんでは無く、稀子が質問してきた。
「比叡君は、農業の道に進むつもりなんだ!」
「私としては…、少々びっくり!?」
「それで……その職業訓練を終えたら、真理江さんが紹介してくれる農業法人に働きに行くと……」
「うん」
「恐らくそんな予定に成ると思う…。稀子」
「比叡君が農業ね~~」
「う~ん」
稀子は何処と無く、納得していない感じで有った。
鈴音さんが言うならまだしも、稀子には余り関係ないと思ってしまうが……
「……稀子的に何か問題が有るのか?」
「俺が農業の道に進むのに…?」
気になった俺は、稀子に聞いてみると……
「問題じゃ無いけどね~~」
「比叡君に素質が有るのかな…?」
「素質!?」
稀子には農業の素質を見抜く、不思議な力を持っているのだろうか?
此処で、鈴音さんが話しに加わる。
「比叡さん!」
「稀子さんの実家は、農業を営んでいるのですよ」
「稀子さんの家に遊びに行くと、お野菜等を良く、お土産で渡してくれます!」
鈴音さんはそう言う!
「えっ!?」
「稀子の家…。農家だったの!?」
俺は“びっくり”しながら言っていると……
「……あれ? 比叡君には言ってなかったけ!?」
「そうだよ! 私の家は農家さんだよ♪」
「お米やお蕎麦を栽培したり、野菜も小規模ながら作っているよ♪」
何と、ここで衝撃的事実を聞かされる。
農家の娘だから、餅をいとも簡単につけたのか!!
「つまり……稀子の目から見て、俺は農業の素質が無いと…」
俺は不安の表情を交えて、稀子に聞いてみる。
「え~とね。比叡君」
「無いと言う訳で無いけど、農家さんの道も大変だよ!」
「気候や天候、流行の作物など有るから、一昔前みたいにお米作って暮らせる訳では無いからね!」
「私の所も……お米だけでは商売に成らないから、大豆や蕎麦を栽培しているし♪」
(普段は“のほほん”としている割に、色々と知識は持っているのだな)
(本当に不思議少女だ!)
「俺は農業と言っても、就農では無く農業法人だから、初めの内は只の作業員だよ」
俺は楽観的に言うと、稀子が顔を急にしかめる。
「比叡君! 法人だと法人で、それは大変だよ!」
「法人だから、時間で動かなければ成らないし、夏の炎天下の時間でも普通の農家さんなら休憩時間でも、法人だとその間にカッパ等を着て、消毒液の散布や農業土木が有るからね…」
「作物にも依るけど、鮮度が重視される作物は、夜明け前から収穫を行わなければ成らないから、凄く大変だよ!」
「例えば……トウモロコシやイチジクなど―――」
「やけに詳しいな。稀子…」
「稀子は実家を継ぐ気なのか…?」
「私の地域でも、農業法人が幾つか有るからね!」
「私の所は法人委託していないけど、跡継ぎの問題とかで、法人さんに委託する農家さんも多く成ってきたからね」
「だからこそ、農業法人が生まれる訳か…」
「比叡君が農業の道に進むのに、私は反対しないけど、農業は本当に大変だよ…」
「確かに永久就職先には成るけど…、直売所のみで販売して、小遣い稼ぎ程度の農業なら良いけど、鈴ちゃんと共に暮らすのを前提だと法人さん就職でも、充分とは言いにくいね……」
「豊作は豊作で出荷調整をするし、凶作は凶作で出荷が出来ないから、売り上げが出ない」
「法人だから給料は当然出ると思うけど、賞与は期待しない方が良いよ」
「敢えて言うなら法人でも、メロンやトマト等を専業でしている法人さんなら別だけど…」
稀子は真面目な顔をして言う。普段の“へらへら”稀子では無い。
稀子の家庭環境は聞き損ねたが、稀子は大学を卒業したら実家に戻るのだろうか?
「稀子から……こんな話を聞くとは、思いにも依らなかったよ」
「私だって、びっくりだよ!」
「真理江さんの助言とは言え、比叡君が農業に進むなんて夢にも思わなかったよ!」
(稀子の意見も良いが……鈴音さんの意見も聞かないとな)
(俺のパートナーは、稀子で無く鈴音さんだ)
(鈴音さんは、どう考えているのだろう?)
俺と稀子の話に割り込む事無く、静かに聞いている鈴音さん。
表情的には嫉妬をしている感じは無くて、普段通りの表情だが、話に入って来ないという事は鈴音さんの中でも悩んでいるのだろう……
俺は鈴音さんからの意見も、求めてみる事にした。
稀子も俺の事を心配しているから、俺の人生設計の詳細を知りたいらしい。
俺は鈴音さんと稀子に、夕方の時間に真理江さんから聞いた内容を話す。
真理江さんの気持ちや俺の心情、鈴音さんとの将来設計も交えて話す。
俺の話に一区切りが付くと……鈴音さんでは無く、稀子が質問してきた。
「比叡君は、農業の道に進むつもりなんだ!」
「私としては…、少々びっくり!?」
「それで……その職業訓練を終えたら、真理江さんが紹介してくれる農業法人に働きに行くと……」
「うん」
「恐らくそんな予定に成ると思う…。稀子」
「比叡君が農業ね~~」
「う~ん」
稀子は何処と無く、納得していない感じで有った。
鈴音さんが言うならまだしも、稀子には余り関係ないと思ってしまうが……
「……稀子的に何か問題が有るのか?」
「俺が農業の道に進むのに…?」
気になった俺は、稀子に聞いてみると……
「問題じゃ無いけどね~~」
「比叡君に素質が有るのかな…?」
「素質!?」
稀子には農業の素質を見抜く、不思議な力を持っているのだろうか?
此処で、鈴音さんが話しに加わる。
「比叡さん!」
「稀子さんの実家は、農業を営んでいるのですよ」
「稀子さんの家に遊びに行くと、お野菜等を良く、お土産で渡してくれます!」
鈴音さんはそう言う!
「えっ!?」
「稀子の家…。農家だったの!?」
俺は“びっくり”しながら言っていると……
「……あれ? 比叡君には言ってなかったけ!?」
「そうだよ! 私の家は農家さんだよ♪」
「お米やお蕎麦を栽培したり、野菜も小規模ながら作っているよ♪」
何と、ここで衝撃的事実を聞かされる。
農家の娘だから、餅をいとも簡単につけたのか!!
「つまり……稀子の目から見て、俺は農業の素質が無いと…」
俺は不安の表情を交えて、稀子に聞いてみる。
「え~とね。比叡君」
「無いと言う訳で無いけど、農家さんの道も大変だよ!」
「気候や天候、流行の作物など有るから、一昔前みたいにお米作って暮らせる訳では無いからね!」
「私の所も……お米だけでは商売に成らないから、大豆や蕎麦を栽培しているし♪」
(普段は“のほほん”としている割に、色々と知識は持っているのだな)
(本当に不思議少女だ!)
「俺は農業と言っても、就農では無く農業法人だから、初めの内は只の作業員だよ」
俺は楽観的に言うと、稀子が顔を急にしかめる。
「比叡君! 法人だと法人で、それは大変だよ!」
「法人だから、時間で動かなければ成らないし、夏の炎天下の時間でも普通の農家さんなら休憩時間でも、法人だとその間にカッパ等を着て、消毒液の散布や農業土木が有るからね…」
「作物にも依るけど、鮮度が重視される作物は、夜明け前から収穫を行わなければ成らないから、凄く大変だよ!」
「例えば……トウモロコシやイチジクなど―――」
「やけに詳しいな。稀子…」
「稀子は実家を継ぐ気なのか…?」
「私の地域でも、農業法人が幾つか有るからね!」
「私の所は法人委託していないけど、跡継ぎの問題とかで、法人さんに委託する農家さんも多く成ってきたからね」
「だからこそ、農業法人が生まれる訳か…」
「比叡君が農業の道に進むのに、私は反対しないけど、農業は本当に大変だよ…」
「確かに永久就職先には成るけど…、直売所のみで販売して、小遣い稼ぎ程度の農業なら良いけど、鈴ちゃんと共に暮らすのを前提だと法人さん就職でも、充分とは言いにくいね……」
「豊作は豊作で出荷調整をするし、凶作は凶作で出荷が出来ないから、売り上げが出ない」
「法人だから給料は当然出ると思うけど、賞与は期待しない方が良いよ」
「敢えて言うなら法人でも、メロンやトマト等を専業でしている法人さんなら別だけど…」
稀子は真面目な顔をして言う。普段の“へらへら”稀子では無い。
稀子の家庭環境は聞き損ねたが、稀子は大学を卒業したら実家に戻るのだろうか?
「稀子から……こんな話を聞くとは、思いにも依らなかったよ」
「私だって、びっくりだよ!」
「真理江さんの助言とは言え、比叡君が農業に進むなんて夢にも思わなかったよ!」
(稀子の意見も良いが……鈴音さんの意見も聞かないとな)
(俺のパートナーは、稀子で無く鈴音さんだ)
(鈴音さんは、どう考えているのだろう?)
俺と稀子の話に割り込む事無く、静かに聞いている鈴音さん。
表情的には嫉妬をしている感じは無くて、普段通りの表情だが、話に入って来ないという事は鈴音さんの中でも悩んでいるのだろう……
俺は鈴音さんからの意見も、求めてみる事にした。
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