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【R-15】鈴音編 第2章
第183話 試験結果発表 その2
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「……比叡さん」
「今から2人で…、今後の話し合いをしましょう」
鈴音さんは、ゆっくりとした口調で言う。
真理江さんは鈴音さんを『ちらっ』とは見るが、直ぐに新聞に目線を戻す。
「分かりました。何処でしましょうか…」
「比叡さんの部屋で良いです…」
鈴音さんは静かに立ち上がり、居間から出て行く。
俺もそれに付いて行くように俺の部屋に向かい。鈴音さんと共に部屋に入る。
俺は直ぐにクッションを用意して、鈴音さんに其処に座って貰う。
「……」
「……」
お互い、クッションに座るが言葉を発しようとはしない。
部屋の中に響くのは、時々聞こえてくる、雀の鳴き声だけで有った。
俺としても、何を話し合えば良いのか分からなかった。
ハローワークに行くや、求人サイトで職を探すと言えば良いのだろうか?
けど……そんな話をしたくて、鈴音さんは俺の元に来た訳では無いだろう。
「……比叡さんは、私のことが好きですか?」
突然、鈴音さんが言葉を発する。
「勿論、大好きですよ……鈴音さん」
「私のことが好きなのに、簡単に夢を諦めてしまいましたね」
「比叡さんは……」
鈴音さんは生気の無い表情で言う。
「鈴音さん……。俺は鈴音さんが好きだからこそ、保育士の夢を捨てたのです!」
「俺の本当の夢は、保育士に成ることでは無い!」
「鈴音さんと家庭を作ることが夢なんです!!」
俺はとっさに思いついた事を鈴音さんに言う。
これが……稀子なら、笑顔で抱きついて来ると思うが……
「其処までして……私と性行為がしたいのですか?」
やはり鈴音さんは、単純な思考では無かった。
それに、何故か睨み付けてきた!?
(俺の事が好きなら、そっちの意識をしないの? 鈴音さんは!?)
俺はそれに対して、苛立ちを覚えてしまう。
「じゃあ、聞きますけど、鈴音さん!」
「無謀な夢を追いかけている姿が、鈴音さんにとっては濡れるのですか!?」
「それを見て、“ぐっしょり”するんですか!」
「鈴音さんは『S』 何ですか!?」
「変態ですね!!」
「!//////」
俺は腹立ち紛れに、言ってはいけない事を鈴音さんに言ってしまう!
こんな事は言いたくは無かったが、俺に無謀な夢を追いかけさせるのは勘弁して欲しい。
「……比叡さんは試験に落ちた事で、心まで乱暴に成ってしまいました…」
「もう人を思いやる職業に就く必要が無いから、そんな酷い事を言えるのですね!!」
「私は純粋に応援をしていました……。私はそんな人間では有りません!」
鈴音さんは俺を睨み付けながら言うが……顔は真っ赤で有り涙顔で有った!!
俺はそれを見て『しまった!?』と感じるがもう遅かった……
「……私は比叡さんを信じていました」
「多少の迷惑は覚悟でも、最低でも次回の試験までは頑張ると、私の中では思っていました」
「稀子さんも……比叡さんに気がまだ有るようですし、良い機会ですから縒りを戻したらどうですか?」
鈴音さんはそう言うと無言で席を立ち上がり、部屋から出て行く。
俺をはそれを引き留めようとはしなかった……
(最悪な展開だ…)
(鈴音さんを怒らしたのは今回が初めてだ…。あんな事を言うべきでは無かった)
今更後悔をしても遅い……
鈴音さんが、どれだけ怒っているかは不明だが、俺がきちんとした道筋を鈴音さんに提示して、それを納得しない限り鈴音さんは俺を許さないだろう……
(冗談抜きで、稀子と縒りを戻すか…)
(けど……それをしたら、鈴音さんは自○するかも知れないな…)
保育士養成学校の時は山本さんが怒り、今回は鈴音さんを怒らせてしまった。
俺はろくに考えていない将来の事を考えながら、晩ご飯までの時間を過ごした…
……
晩ご飯の時間は誰もが見ても、俺と鈴音さんは喧嘩をしている状態で有った。
鈴音さんは一切俺に話し掛けないし、俺が話し掛けても返事すらしない。
真理江さんや稀子も様子を見ながら食事を取っているが、俺と鈴音さんの仲を修復させようとはしなかった……
この家に来て、初めてムードの悪い晩ご飯の時間も終わり、今晩は団らんをする気分では無かったので、俺は後片付けを手伝った後、直ぐにお風呂に入りに行き自室に戻る。
お腹は膨れたが……心は空っぽの状態で有った。
(俺は今後、どうすれば良いのだろうか…?)
(職を探すと言っても、直ぐに見つかるだろうか?)
(車の免許は持っているが、自動車は保有していない)
(この家は駐車場が無い家だから、車を買うとしても駐車場の確保も必要と成ってくる)
(職を探すと言っても、前途多難だな…)
『コン、コン♪』
俺が今後の事を考えていると、誰かが部屋のドアをノックする。
ノックの感じから、稀子で有るようだが……
(冗談抜きで、稀子が俺を誘惑しに来たか!?)
今がチャンスと言えばチャンスだが、稀子が俺を心配して来た可能性も大きい。
俺は返事をして、稀子の出方を伺う事にした……
「今から2人で…、今後の話し合いをしましょう」
鈴音さんは、ゆっくりとした口調で言う。
真理江さんは鈴音さんを『ちらっ』とは見るが、直ぐに新聞に目線を戻す。
「分かりました。何処でしましょうか…」
「比叡さんの部屋で良いです…」
鈴音さんは静かに立ち上がり、居間から出て行く。
俺もそれに付いて行くように俺の部屋に向かい。鈴音さんと共に部屋に入る。
俺は直ぐにクッションを用意して、鈴音さんに其処に座って貰う。
「……」
「……」
お互い、クッションに座るが言葉を発しようとはしない。
部屋の中に響くのは、時々聞こえてくる、雀の鳴き声だけで有った。
俺としても、何を話し合えば良いのか分からなかった。
ハローワークに行くや、求人サイトで職を探すと言えば良いのだろうか?
けど……そんな話をしたくて、鈴音さんは俺の元に来た訳では無いだろう。
「……比叡さんは、私のことが好きですか?」
突然、鈴音さんが言葉を発する。
「勿論、大好きですよ……鈴音さん」
「私のことが好きなのに、簡単に夢を諦めてしまいましたね」
「比叡さんは……」
鈴音さんは生気の無い表情で言う。
「鈴音さん……。俺は鈴音さんが好きだからこそ、保育士の夢を捨てたのです!」
「俺の本当の夢は、保育士に成ることでは無い!」
「鈴音さんと家庭を作ることが夢なんです!!」
俺はとっさに思いついた事を鈴音さんに言う。
これが……稀子なら、笑顔で抱きついて来ると思うが……
「其処までして……私と性行為がしたいのですか?」
やはり鈴音さんは、単純な思考では無かった。
それに、何故か睨み付けてきた!?
(俺の事が好きなら、そっちの意識をしないの? 鈴音さんは!?)
俺はそれに対して、苛立ちを覚えてしまう。
「じゃあ、聞きますけど、鈴音さん!」
「無謀な夢を追いかけている姿が、鈴音さんにとっては濡れるのですか!?」
「それを見て、“ぐっしょり”するんですか!」
「鈴音さんは『S』 何ですか!?」
「変態ですね!!」
「!//////」
俺は腹立ち紛れに、言ってはいけない事を鈴音さんに言ってしまう!
こんな事は言いたくは無かったが、俺に無謀な夢を追いかけさせるのは勘弁して欲しい。
「……比叡さんは試験に落ちた事で、心まで乱暴に成ってしまいました…」
「もう人を思いやる職業に就く必要が無いから、そんな酷い事を言えるのですね!!」
「私は純粋に応援をしていました……。私はそんな人間では有りません!」
鈴音さんは俺を睨み付けながら言うが……顔は真っ赤で有り涙顔で有った!!
俺はそれを見て『しまった!?』と感じるがもう遅かった……
「……私は比叡さんを信じていました」
「多少の迷惑は覚悟でも、最低でも次回の試験までは頑張ると、私の中では思っていました」
「稀子さんも……比叡さんに気がまだ有るようですし、良い機会ですから縒りを戻したらどうですか?」
鈴音さんはそう言うと無言で席を立ち上がり、部屋から出て行く。
俺をはそれを引き留めようとはしなかった……
(最悪な展開だ…)
(鈴音さんを怒らしたのは今回が初めてだ…。あんな事を言うべきでは無かった)
今更後悔をしても遅い……
鈴音さんが、どれだけ怒っているかは不明だが、俺がきちんとした道筋を鈴音さんに提示して、それを納得しない限り鈴音さんは俺を許さないだろう……
(冗談抜きで、稀子と縒りを戻すか…)
(けど……それをしたら、鈴音さんは自○するかも知れないな…)
保育士養成学校の時は山本さんが怒り、今回は鈴音さんを怒らせてしまった。
俺はろくに考えていない将来の事を考えながら、晩ご飯までの時間を過ごした…
……
晩ご飯の時間は誰もが見ても、俺と鈴音さんは喧嘩をしている状態で有った。
鈴音さんは一切俺に話し掛けないし、俺が話し掛けても返事すらしない。
真理江さんや稀子も様子を見ながら食事を取っているが、俺と鈴音さんの仲を修復させようとはしなかった……
この家に来て、初めてムードの悪い晩ご飯の時間も終わり、今晩は団らんをする気分では無かったので、俺は後片付けを手伝った後、直ぐにお風呂に入りに行き自室に戻る。
お腹は膨れたが……心は空っぽの状態で有った。
(俺は今後、どうすれば良いのだろうか…?)
(職を探すと言っても、直ぐに見つかるだろうか?)
(車の免許は持っているが、自動車は保有していない)
(この家は駐車場が無い家だから、車を買うとしても駐車場の確保も必要と成ってくる)
(職を探すと言っても、前途多難だな…)
『コン、コン♪』
俺が今後の事を考えていると、誰かが部屋のドアをノックする。
ノックの感じから、稀子で有るようだが……
(冗談抜きで、稀子が俺を誘惑しに来たか!?)
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俺は返事をして、稀子の出方を伺う事にした……
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