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【R-15】鈴音編 第2章
第165話 お正月の準備! その4
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いよいよ、俺と鈴音さんとで餅をつき始めるが、最初の難しい部分だけは、妹夫婦がついてくれる……
「よし! 下準備は出来た!!」
「旨い餅に成るかは、兄ちゃんと鈴音ちゃん次第だ!」
俺は男性から杵を貰い、鈴音さんも女性と交代して、捏ねる側に成る。
稀子はそれを面白そうに見ていて、真理江さんも和やかな表情で見ていた。
昼食後は、家に戻るつもりだった真理江さんだが、俺と鈴音さんが急遽、餅をつく事に成ったので見学している。
「では……鈴音さん。行きますよ!」
「はい……お手柔らかに///」
「よっ!」
俺は杵を振り上げ、鈴音さんが石臼の中に有る餅を手で捏ねて、手が臼から出たのと、かけ声を確認して俺は杵を振り下ろす!
「はい!」
『パチン!』
杵は臼の中央に落ちたが、餅をついたと言うよりかは、餅を叩いた感じで有った。
「兄ちゃん! そんなのじゃ、何時まで経っても餅には成らないぞ!!」
妹夫婦の男性は、ヤジを飛ばしてくる!?
何処かの球場か!?
(クソ~~。今度は、目一杯振りかぶって……)
鈴音さんの手を引いたのを確認して、杵を振り落とすが……
「はい!」
『ガチン!!』
杵が石臼の淵に当ってしまう!!
「中々、難しいぞ!!」
……
俺はその後……10回位、杵を振り下ろしたが、満足につけたのは1~2回で有って、その内の半分は力任せでやっているので、餅では無く石臼をついていた!?
「……兄ちゃんのついた餅は、かなりの木片が入りそうだな…」
妹夫婦の男性は、俺に餅つきの才能が無いのを見切ったのか、ヤジを飛ばさなくなっていた」
「これは……息が合っているとは言えないね。ねぇ、おばさん!」
稀子はその様子を見ていて、真理江さんに伺っている。
「えっ、えぇ…」
「初めてだから、仕方が無いにしろ、お正月に木くずの入ったお餅を食べるのは…」
大きな破片は絶対に入って無い筈だが、細かい“おがくず”の様な物は入っている可能性は否定出来ない……
「これは、選手交代だね!」
「おばさん!!」
「青柳さんには申し訳ないけど……。妹夫婦に……」
真理江さんが妹夫婦に託そうとした時に、稀子が発言をする。
「おばさん! その前に、私にもお餅をつかせて!!」
「実家では、お餅をついた事が有るんだよ!!」
「そうなの!」
「じゃあ、稀子さんもついてみる…?」
「うん!」
「比叡君の代わりに、私がついて上げる!!」
……俺は選手交代に成ってしまった。杵を稀子に渡す。
本当は悔しい気持ちも有るが、意固地に成って杵を破壊したら、それはそれで大変だし、周りの雰囲気からして、俺の続投を望んでいる感じはしなかったので、素直に餅つきのマウンドから降りる。
鈴音さんも、どうしようも無い表情をしていた。
「じゃあ、よろしくね。鈴ちゃん!」
「はい…。稀子さん。お手柔らかに…!」
杵の選手は交代だが、臼の選手は続行だ。
鈴音さんも気を取り直している。
「はい!」
「おりゃぁ!」
『パン!』
「はい!」
「おりゃぁ!」
『パン!』
……
稀子の力は、俺と比べれば当然弱いが、杵は臼の真ん中に命中し続け、少しずつだが餅がつけていく……
「あの、嬢ちゃん。センスが良いね~~♪」
「なぁ、母ちゃん!!」
「本当~~!」
「あの年で、あれだけ餅がつけるなら、長男の嫁候補に入れても良いかもね!」
「そうだな、母ちゃん!!」
「嬢ちゃん。元気そうな子だし、農業も出来そうな感じがするから、良いかもな~~」
(妹夫婦は、稀子をベタ褒めしている……)
(この家……庭が異常に広いし、農業機械らしき物も奥に見える。専業農家だろうか?)
(それにしても、稀子は何者なんだ!?)
(魚は釣れるし、餅もつける。陽気な性格だから、人の受けも良い)
(やっぱり……田舎暮らし女子は、根本的な何かが違うのか!?)
俺はそんな風に稀子を見ていた……
しかし、稀子の体力では、餅を完全につき上げる事は難しいので、最後の仕上げは妹夫婦で仕上げる……
「はい。完成!!」
妹夫婦の男声がそう言い、真理江さん向けのお餅が完成する……。妹夫婦のついたのと比べれば、大分つきが甘い気がするけど、これはこれで1つの味で有る。
今、ついたお餅なので、これを貰うのは明日以降に成る。
つきたてのお餅をそのまま、持ち帰ることは難しい……
食べる餅はついたが、鏡餅に関しては、両家とも市販品を使うそうだ!?
今の鏡餅は中に、個包装の切り餅が入っているので、鏡開きが簡単だし、更にはカビ無いと言う利点も有る。
大まかな後片付けを手伝ってから、真理江さんの家に俺達は戻る。
俺と鈴音さんの息の見せ所は、俺の所為で全く見せられなかったが、鈴音さんは何も言って来なかった。
稀子も、俺をもっと小馬鹿にしてくると思ったが、それもして来なかった!?
年末の大変な1日が、終わりそうだった……
「よし! 下準備は出来た!!」
「旨い餅に成るかは、兄ちゃんと鈴音ちゃん次第だ!」
俺は男性から杵を貰い、鈴音さんも女性と交代して、捏ねる側に成る。
稀子はそれを面白そうに見ていて、真理江さんも和やかな表情で見ていた。
昼食後は、家に戻るつもりだった真理江さんだが、俺と鈴音さんが急遽、餅をつく事に成ったので見学している。
「では……鈴音さん。行きますよ!」
「はい……お手柔らかに///」
「よっ!」
俺は杵を振り上げ、鈴音さんが石臼の中に有る餅を手で捏ねて、手が臼から出たのと、かけ声を確認して俺は杵を振り下ろす!
「はい!」
『パチン!』
杵は臼の中央に落ちたが、餅をついたと言うよりかは、餅を叩いた感じで有った。
「兄ちゃん! そんなのじゃ、何時まで経っても餅には成らないぞ!!」
妹夫婦の男性は、ヤジを飛ばしてくる!?
何処かの球場か!?
(クソ~~。今度は、目一杯振りかぶって……)
鈴音さんの手を引いたのを確認して、杵を振り落とすが……
「はい!」
『ガチン!!』
杵が石臼の淵に当ってしまう!!
「中々、難しいぞ!!」
……
俺はその後……10回位、杵を振り下ろしたが、満足につけたのは1~2回で有って、その内の半分は力任せでやっているので、餅では無く石臼をついていた!?
「……兄ちゃんのついた餅は、かなりの木片が入りそうだな…」
妹夫婦の男性は、俺に餅つきの才能が無いのを見切ったのか、ヤジを飛ばさなくなっていた」
「これは……息が合っているとは言えないね。ねぇ、おばさん!」
稀子はその様子を見ていて、真理江さんに伺っている。
「えっ、えぇ…」
「初めてだから、仕方が無いにしろ、お正月に木くずの入ったお餅を食べるのは…」
大きな破片は絶対に入って無い筈だが、細かい“おがくず”の様な物は入っている可能性は否定出来ない……
「これは、選手交代だね!」
「おばさん!!」
「青柳さんには申し訳ないけど……。妹夫婦に……」
真理江さんが妹夫婦に託そうとした時に、稀子が発言をする。
「おばさん! その前に、私にもお餅をつかせて!!」
「実家では、お餅をついた事が有るんだよ!!」
「そうなの!」
「じゃあ、稀子さんもついてみる…?」
「うん!」
「比叡君の代わりに、私がついて上げる!!」
……俺は選手交代に成ってしまった。杵を稀子に渡す。
本当は悔しい気持ちも有るが、意固地に成って杵を破壊したら、それはそれで大変だし、周りの雰囲気からして、俺の続投を望んでいる感じはしなかったので、素直に餅つきのマウンドから降りる。
鈴音さんも、どうしようも無い表情をしていた。
「じゃあ、よろしくね。鈴ちゃん!」
「はい…。稀子さん。お手柔らかに…!」
杵の選手は交代だが、臼の選手は続行だ。
鈴音さんも気を取り直している。
「はい!」
「おりゃぁ!」
『パン!』
「はい!」
「おりゃぁ!」
『パン!』
……
稀子の力は、俺と比べれば当然弱いが、杵は臼の真ん中に命中し続け、少しずつだが餅がつけていく……
「あの、嬢ちゃん。センスが良いね~~♪」
「なぁ、母ちゃん!!」
「本当~~!」
「あの年で、あれだけ餅がつけるなら、長男の嫁候補に入れても良いかもね!」
「そうだな、母ちゃん!!」
「嬢ちゃん。元気そうな子だし、農業も出来そうな感じがするから、良いかもな~~」
(妹夫婦は、稀子をベタ褒めしている……)
(この家……庭が異常に広いし、農業機械らしき物も奥に見える。専業農家だろうか?)
(それにしても、稀子は何者なんだ!?)
(魚は釣れるし、餅もつける。陽気な性格だから、人の受けも良い)
(やっぱり……田舎暮らし女子は、根本的な何かが違うのか!?)
俺はそんな風に稀子を見ていた……
しかし、稀子の体力では、餅を完全につき上げる事は難しいので、最後の仕上げは妹夫婦で仕上げる……
「はい。完成!!」
妹夫婦の男声がそう言い、真理江さん向けのお餅が完成する……。妹夫婦のついたのと比べれば、大分つきが甘い気がするけど、これはこれで1つの味で有る。
今、ついたお餅なので、これを貰うのは明日以降に成る。
つきたてのお餅をそのまま、持ち帰ることは難しい……
食べる餅はついたが、鏡餅に関しては、両家とも市販品を使うそうだ!?
今の鏡餅は中に、個包装の切り餅が入っているので、鏡開きが簡単だし、更にはカビ無いと言う利点も有る。
大まかな後片付けを手伝ってから、真理江さんの家に俺達は戻る。
俺と鈴音さんの息の見せ所は、俺の所為で全く見せられなかったが、鈴音さんは何も言って来なかった。
稀子も、俺をもっと小馬鹿にしてくると思ったが、それもして来なかった!?
年末の大変な1日が、終わりそうだった……
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