偶然出会った少女にお願い事をされたから、受け入れる事にしたら人生が変わった!

小春かぜね

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【R-15】鈴音編 第2章

第143話 クリスマスプレゼント その1

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 しばらくすると、部屋のドアが“そろり”と開く。

「こんばんは……」

 鈴音さんはパジャマの上に、水色系の羽織物を着て、部屋に来てくれた!

「鈴音さん! すいません///」
「こんな時間に…、呼び出してしまいまして///」

「いえ…。今日はイブですからね♪」
「けど……あちらの方はダメですからね♪」

 鈴音さんは、事前に用意して置いたクッションに腰を下ろす。
 鈴音さんはクリスマスプレゼントを貰えると期待しているが、俺のにリボンを付けて『鈴音さん! 僕のをクリスマスプレゼント♪』と言ったらどう成るのだろうか?
 試しに言って見るか…!?

「鈴音さん……もし、僕のがクリスマスプレゼントでしたらどうしますか?」
「貰ってくれますか…?///」

(うぁ! 勢いで言ってしまった///)

「えっ…!?」
「本当に、そう言っているのですか。比叡さん!//////」

「……」

 俺はここでワザと無言に成る。
 鈴音さんの反応を見てみたいからだ!

「……じゃあ、イブの記念に“はさみ”で切って、比叡さんのを頂きます!」
「比叡さん! 大きな“はさみ”は此処に有りますか♪」

 鈴音さんは、凄く嬉しそうな声を上げて、物騒な事を言い始める!?
 俺の予想とは全然違うぞ!?
 俺の中ではてっきり……

 ……

『比叡さんは不潔です///』

『比叡さん!』
「なら、私も“初めて”を比叡さんにプレゼントします❤』

 位の事かなと思っていたが、斜め上の結果が来た!?

「比叡さん! ……無いのですか♪」
「なら、私の部屋に、大きなカッターナイフが有りますので、取ってきますね♪」
「切れ味は良いですから、そんなに痛くは無いはずです♪」

 鈴音さんはそう言って、クッションから立ち上がる!
 これは、幾ら何でも冗談が過ぎたか!?

「すっ、鈴音さん! ごめんなさい///」
「冗談です!! 俺にそんな度胸が有ると思いますか!?」

「……♪」
「……ふぅ~」

 鈴音さんは少し疲れた表情をして、クッションに座り直す。

「……比叡さん。もし本当でしたら、冗談抜きで切ってましたよ…」
「そして、稀子さんにプレゼントしていました。元彼のとして……」

 鈴音さんは“ジト目”をして、恐ろしい事を発言する!?
 それに何で、稀子に上げてしまう!!?

「比叡さんが、大袈裟な事が出来ないのは、私はもう知っています!」
「出会った時から含めれば、もうすぐ1年に成りますしね!」

 鈴音さんは何時もの口調に戻る。良かった……

「もぅ、そんなに時が経つのですね…」

「ですねぇ~~。この間に、本当に色々な事が有りました!」

 鈴音さんは何処か遠くを見つめながら言う。
 まだ、二十歳にも満たない少女に、こんな激動な人生を歩ませて良いのだろうか!?
 その原因は俺なんだが……

「鈴音さん…。気を取り直して、クリスマスプレゼントです…」

 俺は包装された、長方形の箱を鈴音さんに手渡す。

「……ありがとうございます///」
「比叡さんので無くて、本当に良かったです♪」
「嬉しい~~♪」

「……開けてみても、良いですか?」

「はい! 是非!!」

 鈴音さんは綺麗に包装紙を剥がしていく。この辺がやはり鈴音さんだ!
 綺麗に包装紙を剥がした後……鈴音さんは、ゆっくりと長方形の箱を開ける……

「!!」
「雪の結晶をモチーフにした、シルバーペンダントですか!」

「はい。鈴音さんに、似合いそうな感じがしまして……」

 すると……鈴音さんは早速、ペンダントを付けてくれる。

「比叡さん…。似合いますか❤」

 鈴音さんは頬を染めながら、恥ずかしそうに言う!
 パジャマ姿に羽織物だが、不思議と鈴音さんに似合っていた。

「比叡さん。クリスマスプレゼントありがとうございます❤」

 鈴音さんは座ったまま、俺に近づきキスをしてくれる。

『チュッ❤』

「鈴音さん。大好きです!」

「比叡さん…❤」

 俺と鈴音さんは、ディープキスをする。
 約一ヶ月ぶりのディープキスだ!!
 聖なる夜だから、聖なる行為をしたいに決まっているが、俺は先ほどの事が思い出される。

(ここで、性行為に及ぼうとしたら、やっぱり“はさみ”で切られるのかな?)

 俺は少し不吉な事を思いながら、鈴音さんとディープキスをしているが、プレゼントを貰えた事により気が緩んだのか、鈴音さんのガードは何時もより甘かった!

(これは、チャンス!)
(し○み、チャンスだ!!)

 俺は鈴音さんの体を左手で支えながら、右手で鈴音さんの胸元に手を触れて、鈴音さんの様子を覗う……

「…やっぱり、比叡さんはスケベですね!///」

 鈴音さんは口ではそう言うが、笑っていた。
 俺はパジャマの上だけど、鈴音さんの胸を……軽く揉んでみる。

「んっ……」

 鈴音さんは少し、甘い声を出す❤

(わっ! 柔らかい!!)
(膨らみは控えめだけど……さわり心地が凄く言い!!)

(けど……この体勢では無理が有るな!)

 この体勢では無理が有るので、体勢を変えようとした所……

『クッシュン!』

 扉向こうから、何故か“くしゃみ”が聞こえてきた!?

「!!!」

「!!!」

 俺と鈴音さんはその音で仰天して、折角良いムードに水を差されてしまったが、犯人の察しは付く。
 頭の黒い鼠が、聞き耳を立てていたようだ!
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