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【R-15】鈴音編
第113話 鈴音の本音 その1
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……
俺の怪我が完全に治ったその週の週末。
俺は今日。鈴音さんの本音を探り出すために、俺の家に鈴音さんを呼んでお家デートをしている。
お昼ご飯は俺の台所を使って、鈴音さんが手料理を振る舞ってくれる様だ。
いきなり本題に入る訳には行かないので、初めの内はお互いの生活話をして場を和ます……
「それでね、鈴音さん―――」
「へぇ~、やっぱり、―――」
トークを初めて30分位が過ぎた所…。お互いのお喋りが熱く成って来ている。
普段の会話ではしない、鈴音さんの秘密話見たいのもしてくれている!
これだけ暖機運転をすれば鈴音さんの、心の奥底が開いているだろう……
「鈴音さん……」
「此処で、1つ聞きたい事が有るのですか?」
「何でしょうか、比叡さん!」
鈴音さんは警戒する事無く、俺の聞きたい事を聞いてくれる様だ!
今がチャンスだ!!
「鈴音さんは……どうして、山本さんを好きに成って、更に山本さんから俺に乗り換えたのですか?」
「えっ///」
「それが……比叡さんの知りたい事ですか///」
鈴音さんは当然、恥ずかしがる。
「鈴音さんは山本さんのお母さんを、お母様と呼んでいる関係です」
「それなのに山本さんに見切りを付けて、俺と関係を深くしたのは、俺的には嬉しいのですが、少々疑問に感じまして……」
「……」
鈴音さんは無言でお茶を飲んで、静かにカップを置いてから、目を瞑り出す。
鈴音さんの中で考えを纏めているのだろうか?
1~2分位すると、鈴音さんは静かに目を開けて話し出す……
「私が…、孝明さんに好意を感じたのは以前、比叡さんにお話した通りです」
「……頼り甲斐が有る男性が、輝いて見えた時期が有って、丁度その中に孝明さんがはまり込んだのです」
「……」
「孝明さんが暴走族を作ったのも、孝明さんが家業を継ぎたくなかった事が発端です」
「親戚の集いの時に興味で理由を聞いたら、孝明さんが臆すること無く教えてくれました!」
「あの時から、孝明さんは私に興味を持ち始めたそうです……」
「あの時の私は、世の中に抵抗する人物が輝いて見えました…」
「善人の顔をしていても悪い事をするより、最初から悪い事はしているけど、理由が有って悪い事をしている人が、私の中では良いと感じていました」
「……」
「私の家は父が実業家をしており、私は不自由なく暮らしてきました。けど、私は服や物に拘りを持ちませんでした!」
「小学校も私立でしたが、中学(中等部)進学は私がワザと入学試験に落ちて、公立の中学校に進学して、其処で稀子さんと知り合いました」
「稀子さんは見ての通りの性格です。直ぐに仲良く成り今が有ります」
「私の両親は、不合格に成った中等部に裏○入学をさせようとしましたが、私の説得で諦めました…」
「こう言うのも何ですか、私は両親に溺愛されていたのです」
「私以外に兄がいますが、兄は私に興味をあまり感じていません。家業を継ぐのは当然兄に成りますし、私は政略結婚の道具に成るのが目に見えていました」
「……」
「それで、親戚ですが孝明さんと関係が出来れば、私も稀子さん見たいな生活が出来るかなと思い始めて……学園進学が決まった時に、タイミング良く孝明さんが声を掛けてきました」
『美作さん』
『下宿先を探して居ると聞いたよ。僕の所で下宿をしないか?』
『僕の家からなら学園も近いし、僕の母親も喜ぶと思う!!』
「私は進学を機に、自由に成りたいと感じていたのと、通園の関係で下宿先を探していました…」
「でも、私は最初、断わりました…。断わりましたは語弊が有りますが、私の父が反対したのです!」
『幾ら親戚とは言え、社会に迷惑をかけている家に、愛娘を下宿させる訳にはいかん!!』
「私は、父にそう言われてしまいました」
「私はその部分は敢えて、孝明さんには伝えなかったのですが、孝明さんは急に暴走族を解散させて、家業を継ぐのを決めました!」
「あの時の孝明さんは、私にこう言いました」
『鈴音ちゃん』
『僕、真人間に戻るから!』
『“下宿を断わった”のは君の口からだが、下宿自体を拒否したのは誰だか判るから…』
『まだ、4月までは時間有る。何度でも、君の両親を説得してみせるよ!』
「孝明さんは、そう仰いました……。その時に私の中で、孝明さんが1人の男性に見え始めたのです……」
「私は推薦入試でしたが、稀子さんは一般入試でした。稀子さんも学園の入園が決まった時に、私は稀子さんに、孝明さんの家に下宿をする事を提案しました」
「……」
「私は実家から、学園には時間が掛かるけど通えますが、稀子さんの場合は下宿をしないと、ほぼ通えない場所に実家が有るからです」
「時間で言ったら、早朝のバスに乗って行く感じです…。稀子さんの地域とも成りますと、バスの本数自体が多くないからです」
「当然、家に戻る時間もそれだけ掛かります。中学時代、私は自転車通学でしたが、稀子さんはスクールバス通学でした」
鈴音さんは一気の此処まで話して、口が渇いたのだろう。
冷めた紅茶を一気に飲み干す。
「鈴音さん…」
「鈴音さん達の下宿話は少しですが、山本さんから聞いた事が有ります」
「その後は、無事に決まったんですよね?」
「はい!」
「そうです……。私の両親が反対していましたが、私が稀子さんと下宿する事を孝明さんに提案して、私と孝明さんで両親を説得して、学園に在籍する間は下宿を許して貰えました!」
(成る程……そう言った経緯か…!)
(鈴音さんが山本さんに好意を持った理由は、これで理解出来た!!)
(しかし、かなりの関係だったのに…、鈴音さんは山本さんを見限ってしまった!!)
俺は少しの疑問が残るが…、いよいよ本題で有る、俺に好意を持った理由を聞いてみる事にした……
俺の怪我が完全に治ったその週の週末。
俺は今日。鈴音さんの本音を探り出すために、俺の家に鈴音さんを呼んでお家デートをしている。
お昼ご飯は俺の台所を使って、鈴音さんが手料理を振る舞ってくれる様だ。
いきなり本題に入る訳には行かないので、初めの内はお互いの生活話をして場を和ます……
「それでね、鈴音さん―――」
「へぇ~、やっぱり、―――」
トークを初めて30分位が過ぎた所…。お互いのお喋りが熱く成って来ている。
普段の会話ではしない、鈴音さんの秘密話見たいのもしてくれている!
これだけ暖機運転をすれば鈴音さんの、心の奥底が開いているだろう……
「鈴音さん……」
「此処で、1つ聞きたい事が有るのですか?」
「何でしょうか、比叡さん!」
鈴音さんは警戒する事無く、俺の聞きたい事を聞いてくれる様だ!
今がチャンスだ!!
「鈴音さんは……どうして、山本さんを好きに成って、更に山本さんから俺に乗り換えたのですか?」
「えっ///」
「それが……比叡さんの知りたい事ですか///」
鈴音さんは当然、恥ずかしがる。
「鈴音さんは山本さんのお母さんを、お母様と呼んでいる関係です」
「それなのに山本さんに見切りを付けて、俺と関係を深くしたのは、俺的には嬉しいのですが、少々疑問に感じまして……」
「……」
鈴音さんは無言でお茶を飲んで、静かにカップを置いてから、目を瞑り出す。
鈴音さんの中で考えを纏めているのだろうか?
1~2分位すると、鈴音さんは静かに目を開けて話し出す……
「私が…、孝明さんに好意を感じたのは以前、比叡さんにお話した通りです」
「……頼り甲斐が有る男性が、輝いて見えた時期が有って、丁度その中に孝明さんがはまり込んだのです」
「……」
「孝明さんが暴走族を作ったのも、孝明さんが家業を継ぎたくなかった事が発端です」
「親戚の集いの時に興味で理由を聞いたら、孝明さんが臆すること無く教えてくれました!」
「あの時から、孝明さんは私に興味を持ち始めたそうです……」
「あの時の私は、世の中に抵抗する人物が輝いて見えました…」
「善人の顔をしていても悪い事をするより、最初から悪い事はしているけど、理由が有って悪い事をしている人が、私の中では良いと感じていました」
「……」
「私の家は父が実業家をしており、私は不自由なく暮らしてきました。けど、私は服や物に拘りを持ちませんでした!」
「小学校も私立でしたが、中学(中等部)進学は私がワザと入学試験に落ちて、公立の中学校に進学して、其処で稀子さんと知り合いました」
「稀子さんは見ての通りの性格です。直ぐに仲良く成り今が有ります」
「私の両親は、不合格に成った中等部に裏○入学をさせようとしましたが、私の説得で諦めました…」
「こう言うのも何ですか、私は両親に溺愛されていたのです」
「私以外に兄がいますが、兄は私に興味をあまり感じていません。家業を継ぐのは当然兄に成りますし、私は政略結婚の道具に成るのが目に見えていました」
「……」
「それで、親戚ですが孝明さんと関係が出来れば、私も稀子さん見たいな生活が出来るかなと思い始めて……学園進学が決まった時に、タイミング良く孝明さんが声を掛けてきました」
『美作さん』
『下宿先を探して居ると聞いたよ。僕の所で下宿をしないか?』
『僕の家からなら学園も近いし、僕の母親も喜ぶと思う!!』
「私は進学を機に、自由に成りたいと感じていたのと、通園の関係で下宿先を探していました…」
「でも、私は最初、断わりました…。断わりましたは語弊が有りますが、私の父が反対したのです!」
『幾ら親戚とは言え、社会に迷惑をかけている家に、愛娘を下宿させる訳にはいかん!!』
「私は、父にそう言われてしまいました」
「私はその部分は敢えて、孝明さんには伝えなかったのですが、孝明さんは急に暴走族を解散させて、家業を継ぐのを決めました!」
「あの時の孝明さんは、私にこう言いました」
『鈴音ちゃん』
『僕、真人間に戻るから!』
『“下宿を断わった”のは君の口からだが、下宿自体を拒否したのは誰だか判るから…』
『まだ、4月までは時間有る。何度でも、君の両親を説得してみせるよ!』
「孝明さんは、そう仰いました……。その時に私の中で、孝明さんが1人の男性に見え始めたのです……」
「私は推薦入試でしたが、稀子さんは一般入試でした。稀子さんも学園の入園が決まった時に、私は稀子さんに、孝明さんの家に下宿をする事を提案しました」
「……」
「私は実家から、学園には時間が掛かるけど通えますが、稀子さんの場合は下宿をしないと、ほぼ通えない場所に実家が有るからです」
「時間で言ったら、早朝のバスに乗って行く感じです…。稀子さんの地域とも成りますと、バスの本数自体が多くないからです」
「当然、家に戻る時間もそれだけ掛かります。中学時代、私は自転車通学でしたが、稀子さんはスクールバス通学でした」
鈴音さんは一気の此処まで話して、口が渇いたのだろう。
冷めた紅茶を一気に飲み干す。
「鈴音さん…」
「鈴音さん達の下宿話は少しですが、山本さんから聞いた事が有ります」
「その後は、無事に決まったんですよね?」
「はい!」
「そうです……。私の両親が反対していましたが、私が稀子さんと下宿する事を孝明さんに提案して、私と孝明さんで両親を説得して、学園に在籍する間は下宿を許して貰えました!」
(成る程……そう言った経緯か…!)
(鈴音さんが山本さんに好意を持った理由は、これで理解出来た!!)
(しかし、かなりの関係だったのに…、鈴音さんは山本さんを見限ってしまった!!)
俺は少しの疑問が残るが…、いよいよ本題で有る、俺に好意を持った理由を聞いてみる事にした……
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