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【R-15】鈴音編
第88話 朱海蝲蛄 【山本】 その7
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山本の状況……
工場は、ランドセルの製造をする場所だが、材料の発注等の為にもパソコンや簡単な事務作業も出来る様に成っている。
「さて、道具の手入れの前に……、鈴音の場所を調べるか?」
「無駄だとは思うがな…」
鈴音のスマートフォンには、位置情報を調べられる秘密アプリを仕込ませている。もちろん、既製品では無い……
通常のアプリ一覧には表示はされないし通知情報も出ない。
僕が鈴音のスマートフォンをカスタマイズをして上げると言って、そのアプリを仕込ませた。
「最近……夜遅くに出掛けている雰囲気が有ったが、大抵、比叡の所に行っていたのだろう……」
「あの時から、用心をしておくべきだった……」
ここ最近の鈴音は、親友が失恋してしまったから慰めて来る等と言って、夜に出掛ける事が数回有った……
勿論、疑う気持ちは有ったが、鈴音は絶対に僕を裏切らないと思っていた。
今日の鈴音本来の予定は、失恋した親友達と遊園地に遊びに行って、夜は親友達の家に泊まる話だった…。親友同士で交流を深めると鈴音は言ったが、僕に嘘を付きやがった!!
糞男と交流を深めやがって!!
この位置情報アプリも、本当は保険のつもりで忍ばせた。テストでは試したが、実際に使う日が来るとは……
パソコンの電源を入れて、パソコンが完全に立ち上がってから、位置情報を検索するソフトを起動させる。『位置情報』のボタンを押すが……
「……やはり、鈴音の奴。感づいていたか…」
現在の位置情報を調べると『エラー!』が出て、位置が特定出来ない。
何回試しても、結果は同じだった……
ログに残っていないか調べてみるが、波津音市の中心部で途切れてしまっている。
「賢過ぎる子もいかんな!」
「こっちが折角仕込んだのに、バレてしまっている!」
「これが稀子なら、馬鹿だから直ぐに場所が分かるのに…」
「スマートフォンの電波から、探る方法は出来ない事は無いが、リスクがデカすぎる!」
「それに鈴音の事だ…。SIMカードも抜いている可能性が高い」
通信会社に僕の親友(奴隷)は居るが、一個人の情報を調べて、それを提供して貰うのはリスクが大きすぎる。一昔前なら良かったが……
奴隷がクビに成るのは知った事では無いが、僕まで巻き添えを食らう。
「このご時世……色々と締め付けが厳しいからな」
鈴音のスマートフォンからの捜索は諦める。
「道具の準備でもするか…」
「仕事は、段取りが大事だからな!」
……
僕は今、工場で道具の手入れをしている。
ランドセル製造のためでは無い。比叡のお仕置きのために、道具の手入れをしている。
裁ちばさみを砥石で研いで、錐も同じ様に研ぐ…。鋸も比叡のために、目立てをして置いて上げるか……。鋸で太ももを少しでも切れば、彼奴の事だ。直ぐに泣いて謝るだろう…。勿論、許さないが!!
研いだ錐を、工程不良品で使わないランドセルのベルトに突き刺す。穴開けはポンチ等の専門道具を使うから、錐は補助的な道具だ。
『ドス!』
鈍い音と共に、錐の先端がベルトに食い込む。
比叡に対する怒りを錐の先端に集中させる。
「比叡の心臓にこれを突き刺したい…」
“ぐりぐり”しながら錐を食い込ませる……
「少し切れ味が悪い方が痛いからな。錐だから関係無いか!」
比叡のお仕置き道具の手入れが終わったら、長居(鉄工所)に電話連絡をして、お仕置き道具の材料が揃うかどうか聞く。勿論、長居にはそんな事は言わない。
適当な理由を付けて、使えそうな材料を聞く。
そうすると都合良く、丸鋼直径55mm、長さ1mの品が有るそうだ。
何かの部品を作る時に使ったが、余ったらしく在庫として保管して有るらしい。
俺はそれを借りるので無く格安で譲って貰う。お仕置きで使った丸鋼を返す訳にはいかんからな。何が付着するか分からんし……
都合の良い鉄板は見付からなかったが、そこら辺に転がっている鉄板でも良い。潰せば良いのだから……
俺は頭の中で比叡のお仕置きと、万が一に、鈴音が刃向かった時の事を考えながら、お仕置きの材料を揃えていく。
長居との話も終わって、俺は直ぐに長居の所に行って丸鋼を貰いに行った……
お仕置きなんか……数年ぶりに行う。族時代は見せしめの定番だった。
基本は、鉄パ○プで殴るか、錐で刺すか、安○靴を履いて人をサッカーボールにする位だ。
過激なお仕置きは仲間達も顔をしかめるし、それにやり過ぎると警察に逃げ込むからな……。安○靴サッカーボールをやった日には、チーム内でも非難囂々だったし後日、敵対チームの頭からも『やり過ぎだよ馬鹿! ヤ○ザの抗争じゃ無いんだぞ!!』と言ってきたな……
その後、その敵対チームは直ぐに解散に成った……
少し粋って、“ごっこ”を楽しんでいたのを僕が全力で潰したからな…。その御陰で俺は一気に地域を纏める事が出来た…。僕の当時のあだ名は『報復屋』だっけ……。僕に刃向かった人は必ず仕返しをする。それも倍返しだ!!
比叡に対するお仕置きは、殆どが初めて試す物だ!
あの時は、少年刑務所にぶち込まれる事は避けたかったし、殺意よりも優越感が強かった……
「死なない程度に抑えないと、長時間のお仕置きは出来ないからな…」
今からそれを考えるとゾクゾクする。
「楽しみしていろよ! 比叡君……」
工場は、ランドセルの製造をする場所だが、材料の発注等の為にもパソコンや簡単な事務作業も出来る様に成っている。
「さて、道具の手入れの前に……、鈴音の場所を調べるか?」
「無駄だとは思うがな…」
鈴音のスマートフォンには、位置情報を調べられる秘密アプリを仕込ませている。もちろん、既製品では無い……
通常のアプリ一覧には表示はされないし通知情報も出ない。
僕が鈴音のスマートフォンをカスタマイズをして上げると言って、そのアプリを仕込ませた。
「最近……夜遅くに出掛けている雰囲気が有ったが、大抵、比叡の所に行っていたのだろう……」
「あの時から、用心をしておくべきだった……」
ここ最近の鈴音は、親友が失恋してしまったから慰めて来る等と言って、夜に出掛ける事が数回有った……
勿論、疑う気持ちは有ったが、鈴音は絶対に僕を裏切らないと思っていた。
今日の鈴音本来の予定は、失恋した親友達と遊園地に遊びに行って、夜は親友達の家に泊まる話だった…。親友同士で交流を深めると鈴音は言ったが、僕に嘘を付きやがった!!
糞男と交流を深めやがって!!
この位置情報アプリも、本当は保険のつもりで忍ばせた。テストでは試したが、実際に使う日が来るとは……
パソコンの電源を入れて、パソコンが完全に立ち上がってから、位置情報を検索するソフトを起動させる。『位置情報』のボタンを押すが……
「……やはり、鈴音の奴。感づいていたか…」
現在の位置情報を調べると『エラー!』が出て、位置が特定出来ない。
何回試しても、結果は同じだった……
ログに残っていないか調べてみるが、波津音市の中心部で途切れてしまっている。
「賢過ぎる子もいかんな!」
「こっちが折角仕込んだのに、バレてしまっている!」
「これが稀子なら、馬鹿だから直ぐに場所が分かるのに…」
「スマートフォンの電波から、探る方法は出来ない事は無いが、リスクがデカすぎる!」
「それに鈴音の事だ…。SIMカードも抜いている可能性が高い」
通信会社に僕の親友(奴隷)は居るが、一個人の情報を調べて、それを提供して貰うのはリスクが大きすぎる。一昔前なら良かったが……
奴隷がクビに成るのは知った事では無いが、僕まで巻き添えを食らう。
「このご時世……色々と締め付けが厳しいからな」
鈴音のスマートフォンからの捜索は諦める。
「道具の準備でもするか…」
「仕事は、段取りが大事だからな!」
……
僕は今、工場で道具の手入れをしている。
ランドセル製造のためでは無い。比叡のお仕置きのために、道具の手入れをしている。
裁ちばさみを砥石で研いで、錐も同じ様に研ぐ…。鋸も比叡のために、目立てをして置いて上げるか……。鋸で太ももを少しでも切れば、彼奴の事だ。直ぐに泣いて謝るだろう…。勿論、許さないが!!
研いだ錐を、工程不良品で使わないランドセルのベルトに突き刺す。穴開けはポンチ等の専門道具を使うから、錐は補助的な道具だ。
『ドス!』
鈍い音と共に、錐の先端がベルトに食い込む。
比叡に対する怒りを錐の先端に集中させる。
「比叡の心臓にこれを突き刺したい…」
“ぐりぐり”しながら錐を食い込ませる……
「少し切れ味が悪い方が痛いからな。錐だから関係無いか!」
比叡のお仕置き道具の手入れが終わったら、長居(鉄工所)に電話連絡をして、お仕置き道具の材料が揃うかどうか聞く。勿論、長居にはそんな事は言わない。
適当な理由を付けて、使えそうな材料を聞く。
そうすると都合良く、丸鋼直径55mm、長さ1mの品が有るそうだ。
何かの部品を作る時に使ったが、余ったらしく在庫として保管して有るらしい。
俺はそれを借りるので無く格安で譲って貰う。お仕置きで使った丸鋼を返す訳にはいかんからな。何が付着するか分からんし……
都合の良い鉄板は見付からなかったが、そこら辺に転がっている鉄板でも良い。潰せば良いのだから……
俺は頭の中で比叡のお仕置きと、万が一に、鈴音が刃向かった時の事を考えながら、お仕置きの材料を揃えていく。
長居との話も終わって、俺は直ぐに長居の所に行って丸鋼を貰いに行った……
お仕置きなんか……数年ぶりに行う。族時代は見せしめの定番だった。
基本は、鉄パ○プで殴るか、錐で刺すか、安○靴を履いて人をサッカーボールにする位だ。
過激なお仕置きは仲間達も顔をしかめるし、それにやり過ぎると警察に逃げ込むからな……。安○靴サッカーボールをやった日には、チーム内でも非難囂々だったし後日、敵対チームの頭からも『やり過ぎだよ馬鹿! ヤ○ザの抗争じゃ無いんだぞ!!』と言ってきたな……
その後、その敵対チームは直ぐに解散に成った……
少し粋って、“ごっこ”を楽しんでいたのを僕が全力で潰したからな…。その御陰で俺は一気に地域を纏める事が出来た…。僕の当時のあだ名は『報復屋』だっけ……。僕に刃向かった人は必ず仕返しをする。それも倍返しだ!!
比叡に対するお仕置きは、殆どが初めて試す物だ!
あの時は、少年刑務所にぶち込まれる事は避けたかったし、殺意よりも優越感が強かった……
「死なない程度に抑えないと、長時間のお仕置きは出来ないからな…」
今からそれを考えるとゾクゾクする。
「楽しみしていろよ! 比叡君……」
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