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第46話 初めての揚げ物 その1
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今回は少し戻って、秋頃のお話……
私が料理を作るように成ってから、数ヶ月が過ぎた。
味付けも上手に出来るようになり、作れる料理も段々と増えていった。
料理が楽しいと感じるように成ると、少し難しい料理にも挑戦してみたくなる。
……
ある日の晩ご飯。
今日の晩ご飯は、スーパーの惣菜コーナーで買った揚げ物(唐揚げ・かき揚げ)と、私が作ったポテトサラダと“わかめ”とネギのお味噌汁。
お姉ちゃんと『いただきます!』をして、晩ご飯を食べ始める。
私は、かき揚げを箸でつかみ口に含む。
惣菜コーナーで買った揚げ物だから、もちろん『サクッ』とは言わない。
私は『油っぽいな…』と、感じながら”かき揚げ”を食べる。
お姉ちゃんの方をチラッと見ると、お姉ちゃんは何も言わず、かき揚げを食べている。
お姉ちゃんは私の視線に気付き、声を掛けてきた。
「んっ、どうしたの…? 恵那」
「いや、このかき揚げ……ちょっと油っぽいなと…」
私は正直な感想を言ったけど……
「まあ、仕方ないんじゃない。恵那!」
「夕方のスーパーで買って来た、かき揚げだし!!」
お姉ちゃんはそう言って、食事に戻る。
私が買って来たのに『今日のは特に美味しくないな…』と感じながら、今度は唐揚げを取る。
唐揚げの表面は『サクッ』と一応歯触りはするが、揚げたてとはほど遠い味だ……
(お母さんが作ってくれた、唐揚げ美味しかったな~~)
(やっぱり、揚げ物、天ぷらは揚げたてが一番だよな~~)
私は出来たての唐揚げが食べたいと感じ、ビールを『グ~』と飲んでいる、お姉ちゃんに聞いてみる。
「……ねぇ、お姉ちゃん」
「唐揚げって……作るの難しい?」
「えっ!?」
お姉ちゃんは驚く!
私、別に変な事は聞いてないよ…
「私、唐揚げを作ってみたいの!!」
「お母さんも偶にだけど、作っていたよね!!」
「スーパーのが不味い訳では無いけど、揚げたてのを唐揚げを食べたいの!!」
するとお姉ちゃんは『ジーー』と、私は観察し始めた!?
今晩のお姉ちゃんは、少し変だぞ!!
私をしばらく見ていた後、お姉ちゃんは話し始める。
「恵那……」
「私も、お家で揚げたての唐揚げを食べたいと言えば、食べたいけどさ……」
お姉ちゃんは、後ろめたい顔をしながら言う!?
「私、作り方大体分かるよ!!」
「お姉ちゃん。どこか問題有るの?」
「……油を使うから、恵那1人では危ないのね」
「今の時代、小学生1人に揚げ物をさせる事がタブーの時代だから……」
「じゃあ、お姉ちゃんと一緒なら良いの?」
「お姉ちゃん! 一緒に唐揚げを作ろうよ!!」
「まぁ……お姉ちゃんと一緒なら良いね」
「お姉ちゃんは大人だし……」
歯切れの悪いお姉ちゃん!?
揚げたてを食べたいと言っていた割に、唐揚げを作りたくはない感じで有る。
「なら、今度の土曜日。晩ご飯に唐揚げ作っても良い?」
「お姉ちゃん!」
「う~ん…。作っても良いけど……お姉ちゃん、揚げ物した事無いんだね…」
「……」
(それが、お姉ちゃんが嫌がっていた理由か!)
(私も、お母さんの作り方を全部見ていた訳では無いから、自信が有るとは言えないしな……)
「そっか~~。でも、お姉ちゃん!」
「料理の本やWebで調べれば、何とかなるんじゃない!」
「味付けはお母さんから聞いた事有るし、揚げ方だけ調べれば出来ると思うの!」
「……恵那、やる気一杯だね」
「うん。一杯だよ!」
「分ったわ!」
「じゃあ、恵那。今度の土曜日。唐揚げ作りましょうか!」
「うん。決まりだね!」
「美味しいの作るから!」
こうして、私は初めての揚げ物に挑戦する事になった。
1人でなく、お姉ちゃんと一緒だから、何か問題が発生しても大丈夫だ!?
揚げ物が出来る様になれば、コロッケやエビフライも作れる様になるし、冷めた揚げ物を買わなくても良くなる。
私は、週末の土曜日を楽しみに待つので有った。
私が料理を作るように成ってから、数ヶ月が過ぎた。
味付けも上手に出来るようになり、作れる料理も段々と増えていった。
料理が楽しいと感じるように成ると、少し難しい料理にも挑戦してみたくなる。
……
ある日の晩ご飯。
今日の晩ご飯は、スーパーの惣菜コーナーで買った揚げ物(唐揚げ・かき揚げ)と、私が作ったポテトサラダと“わかめ”とネギのお味噌汁。
お姉ちゃんと『いただきます!』をして、晩ご飯を食べ始める。
私は、かき揚げを箸でつかみ口に含む。
惣菜コーナーで買った揚げ物だから、もちろん『サクッ』とは言わない。
私は『油っぽいな…』と、感じながら”かき揚げ”を食べる。
お姉ちゃんの方をチラッと見ると、お姉ちゃんは何も言わず、かき揚げを食べている。
お姉ちゃんは私の視線に気付き、声を掛けてきた。
「んっ、どうしたの…? 恵那」
「いや、このかき揚げ……ちょっと油っぽいなと…」
私は正直な感想を言ったけど……
「まあ、仕方ないんじゃない。恵那!」
「夕方のスーパーで買って来た、かき揚げだし!!」
お姉ちゃんはそう言って、食事に戻る。
私が買って来たのに『今日のは特に美味しくないな…』と感じながら、今度は唐揚げを取る。
唐揚げの表面は『サクッ』と一応歯触りはするが、揚げたてとはほど遠い味だ……
(お母さんが作ってくれた、唐揚げ美味しかったな~~)
(やっぱり、揚げ物、天ぷらは揚げたてが一番だよな~~)
私は出来たての唐揚げが食べたいと感じ、ビールを『グ~』と飲んでいる、お姉ちゃんに聞いてみる。
「……ねぇ、お姉ちゃん」
「唐揚げって……作るの難しい?」
「えっ!?」
お姉ちゃんは驚く!
私、別に変な事は聞いてないよ…
「私、唐揚げを作ってみたいの!!」
「お母さんも偶にだけど、作っていたよね!!」
「スーパーのが不味い訳では無いけど、揚げたてのを唐揚げを食べたいの!!」
するとお姉ちゃんは『ジーー』と、私は観察し始めた!?
今晩のお姉ちゃんは、少し変だぞ!!
私をしばらく見ていた後、お姉ちゃんは話し始める。
「恵那……」
「私も、お家で揚げたての唐揚げを食べたいと言えば、食べたいけどさ……」
お姉ちゃんは、後ろめたい顔をしながら言う!?
「私、作り方大体分かるよ!!」
「お姉ちゃん。どこか問題有るの?」
「……油を使うから、恵那1人では危ないのね」
「今の時代、小学生1人に揚げ物をさせる事がタブーの時代だから……」
「じゃあ、お姉ちゃんと一緒なら良いの?」
「お姉ちゃん! 一緒に唐揚げを作ろうよ!!」
「まぁ……お姉ちゃんと一緒なら良いね」
「お姉ちゃんは大人だし……」
歯切れの悪いお姉ちゃん!?
揚げたてを食べたいと言っていた割に、唐揚げを作りたくはない感じで有る。
「なら、今度の土曜日。晩ご飯に唐揚げ作っても良い?」
「お姉ちゃん!」
「う~ん…。作っても良いけど……お姉ちゃん、揚げ物した事無いんだね…」
「……」
(それが、お姉ちゃんが嫌がっていた理由か!)
(私も、お母さんの作り方を全部見ていた訳では無いから、自信が有るとは言えないしな……)
「そっか~~。でも、お姉ちゃん!」
「料理の本やWebで調べれば、何とかなるんじゃない!」
「味付けはお母さんから聞いた事有るし、揚げ方だけ調べれば出来ると思うの!」
「……恵那、やる気一杯だね」
「うん。一杯だよ!」
「分ったわ!」
「じゃあ、恵那。今度の土曜日。唐揚げ作りましょうか!」
「うん。決まりだね!」
「美味しいの作るから!」
こうして、私は初めての揚げ物に挑戦する事になった。
1人でなく、お姉ちゃんと一緒だから、何か問題が発生しても大丈夫だ!?
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私は、週末の土曜日を楽しみに待つので有った。
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