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第43話 すき焼き大戦争 その3
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「そろそろ、すき焼きがよさそうね!」
「じゃあ、みんなで乾杯しましょうか?」
お姉ちゃんがすき焼きの主催者なので、お姉ちゃんが音頭を取る。
「じゃあ、みんなで楽しく、食べましょう!」
「乾杯~~」
「乾杯~」
お姉ちゃんはビール。私達はジュースを飲んだ後、私達よりも素早く木華ちゃんがお肉を取り、溶き卵に付けて頬張る。
「美味しい~~。家で食べるお肉と全然違う!♪」
お肉を食べて、木華ちゃんは大喜している。
私もお肉を取り、溶き卵を付けて口に含む。
柔らかいお肉が、口の中で溶けるようにほどけ、脂の美味しさと甘辛いたれが肉と絡まり幸せを感じる!
「本当、凄く、美味しい!」
「お肉も美味しいけど、恵那ちゃんの味付けも美味しいよ!!」
音羽ちゃんは、お肉と私の両方褒めてくれる!
「みんなが美味しい、美味しいと言ってくれると、お姉ちゃんも嬉しいわ!」
そう言いながら、ビールを『グーー』と飲み干すお姉ちゃん。
今晩は特にご機嫌だ!
「みんな、たくさん食べてね!」
「うん、どんどん食べる♪」
お姉ちゃんがそう言うと、木華ちゃんはそう言いながら、お肉を箸で掴んでいた。
(本当に凄く、食べるな。木華ちゃん……給食でもこんな感じなのかな…)
木華ちゃんの食べっぷりを眺めながら、私は“もそもそ”食べていると、音羽ちゃんが木華ちゃんの袖を引っ張り始めた!?
「木華。ちょっとペース早すぎだって!」
「え~~、だって……お肉が美味しいだもん!」
「木華『美味しいだもん』じゃないの!」
「あんた、さっきから肉ばっかり取っているでしょ!!」
「そんな事無いよ。焼き豆腐も取っているよ!」
何故かいきなり口論を始めた、音羽ちゃんと木華ちゃん!!
「……焼き豆腐も取っているらしいけど、まだ、始まって20分も経たないのに、お肉だけが殆ど空とはどういう事!!」
「えっ……」
私は、その話を聞き、急いで鍋(フライパン)を覗くと、野菜と焼き豆腐は3分の1位有ったが、メインのお肉は1~2枚しか残ってなかった!!
フライパン1杯に作った、すき焼きがあっという間に無くなってしまっている……
私はお姉ちゃんに相談しようと、お姉ちゃん方に顔を向けると、少し肩が震えていた!!
「まだ、1枚しか食べてないのに……」
お姉ちゃんは、怒りを含ませながら呟いていた!?
(やばい。鳩の時と同じ現象だ!!)
「大体ね、木華は何時も食べ過ぎなんだよ。何でそんなに食べて―――」
「音羽ちゃんが、食べないだけなんだよ!」
「私のお姉ちゃんは、―――」
音羽ちゃん達の方も、口論が本格化していた。
このままでは、すき焼きパーティーが台無しに成ってしまう。
私は取り敢えず、お姉ちゃんの肩を叩き、こっちに意識を振り向かす。
木華ちゃんに当たり出したら、事が大きく成るからだ。
「何よ、恵那!!」
お姉ちゃんは、私に噛み付くような口調で行ってきた!!
けど、此処で怯んではいけない。
「……お姉ちゃん」
「そっ、そろそろ、2回目行こうかなと……」
私がそう言うと、お姉ちゃんの顔から怒りが消えていく!
「な~んだ、まだ有るの!」
「どうりで、少ないと思ったわけだ!!」
お肉が有るのが安心した所為か、お姉ちゃんの表情が和やかに戻る。
ちなみに材料はテーブルでは無く、台所に置いてある。
「流石に、1回では入りきらないよ。だけど……」
まだ、お肉が残っているとの話を聞いた、音羽ちゃん、木華ちゃんも一時的に口論を止めていた。
もう少し遅かったら、掴み合いまでに発展していただろう。
それだけの勢いがさっきまで有った。
「だけど……何、恵那?」
「お肉が足りない……。野菜と豆腐は大丈夫そうだけど、お肉が……」
私はフライパン2杯分で、大丈夫だろうと思い、お肉を1杯目で大半入れてしまったけど、木華ちゃんの意外の食欲では当然足りそうでは無い。
お肉は、その残りの分しか無いから、かなり厳しい所か、すき焼きから肉豆腐に変更しなければ成らない状態で有った。
『グツグツ♪』すき焼きが煮詰まる音が、空しく私達の周りで響く。
楽しい、すき焼きパーティが、一気に暗礁に乗り上げてしまった。
「じゃあ、みんなで乾杯しましょうか?」
お姉ちゃんがすき焼きの主催者なので、お姉ちゃんが音頭を取る。
「じゃあ、みんなで楽しく、食べましょう!」
「乾杯~~」
「乾杯~」
お姉ちゃんはビール。私達はジュースを飲んだ後、私達よりも素早く木華ちゃんがお肉を取り、溶き卵に付けて頬張る。
「美味しい~~。家で食べるお肉と全然違う!♪」
お肉を食べて、木華ちゃんは大喜している。
私もお肉を取り、溶き卵を付けて口に含む。
柔らかいお肉が、口の中で溶けるようにほどけ、脂の美味しさと甘辛いたれが肉と絡まり幸せを感じる!
「本当、凄く、美味しい!」
「お肉も美味しいけど、恵那ちゃんの味付けも美味しいよ!!」
音羽ちゃんは、お肉と私の両方褒めてくれる!
「みんなが美味しい、美味しいと言ってくれると、お姉ちゃんも嬉しいわ!」
そう言いながら、ビールを『グーー』と飲み干すお姉ちゃん。
今晩は特にご機嫌だ!
「みんな、たくさん食べてね!」
「うん、どんどん食べる♪」
お姉ちゃんがそう言うと、木華ちゃんはそう言いながら、お肉を箸で掴んでいた。
(本当に凄く、食べるな。木華ちゃん……給食でもこんな感じなのかな…)
木華ちゃんの食べっぷりを眺めながら、私は“もそもそ”食べていると、音羽ちゃんが木華ちゃんの袖を引っ張り始めた!?
「木華。ちょっとペース早すぎだって!」
「え~~、だって……お肉が美味しいだもん!」
「木華『美味しいだもん』じゃないの!」
「あんた、さっきから肉ばっかり取っているでしょ!!」
「そんな事無いよ。焼き豆腐も取っているよ!」
何故かいきなり口論を始めた、音羽ちゃんと木華ちゃん!!
「……焼き豆腐も取っているらしいけど、まだ、始まって20分も経たないのに、お肉だけが殆ど空とはどういう事!!」
「えっ……」
私は、その話を聞き、急いで鍋(フライパン)を覗くと、野菜と焼き豆腐は3分の1位有ったが、メインのお肉は1~2枚しか残ってなかった!!
フライパン1杯に作った、すき焼きがあっという間に無くなってしまっている……
私はお姉ちゃんに相談しようと、お姉ちゃん方に顔を向けると、少し肩が震えていた!!
「まだ、1枚しか食べてないのに……」
お姉ちゃんは、怒りを含ませながら呟いていた!?
(やばい。鳩の時と同じ現象だ!!)
「大体ね、木華は何時も食べ過ぎなんだよ。何でそんなに食べて―――」
「音羽ちゃんが、食べないだけなんだよ!」
「私のお姉ちゃんは、―――」
音羽ちゃん達の方も、口論が本格化していた。
このままでは、すき焼きパーティーが台無しに成ってしまう。
私は取り敢えず、お姉ちゃんの肩を叩き、こっちに意識を振り向かす。
木華ちゃんに当たり出したら、事が大きく成るからだ。
「何よ、恵那!!」
お姉ちゃんは、私に噛み付くような口調で行ってきた!!
けど、此処で怯んではいけない。
「……お姉ちゃん」
「そっ、そろそろ、2回目行こうかなと……」
私がそう言うと、お姉ちゃんの顔から怒りが消えていく!
「な~んだ、まだ有るの!」
「どうりで、少ないと思ったわけだ!!」
お肉が有るのが安心した所為か、お姉ちゃんの表情が和やかに戻る。
ちなみに材料はテーブルでは無く、台所に置いてある。
「流石に、1回では入りきらないよ。だけど……」
まだ、お肉が残っているとの話を聞いた、音羽ちゃん、木華ちゃんも一時的に口論を止めていた。
もう少し遅かったら、掴み合いまでに発展していただろう。
それだけの勢いがさっきまで有った。
「だけど……何、恵那?」
「お肉が足りない……。野菜と豆腐は大丈夫そうだけど、お肉が……」
私はフライパン2杯分で、大丈夫だろうと思い、お肉を1杯目で大半入れてしまったけど、木華ちゃんの意外の食欲では当然足りそうでは無い。
お肉は、その残りの分しか無いから、かなり厳しい所か、すき焼きから肉豆腐に変更しなければ成らない状態で有った。
『グツグツ♪』すき焼きが煮詰まる音が、空しく私達の周りで響く。
楽しい、すき焼きパーティが、一気に暗礁に乗り上げてしまった。
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