恵那のどたばた日記

小春かぜね

文字の大きさ
上 下
20 / 53

第19話 何時もの日常

しおりを挟む
 夏休みも終わり……2学期が始まる。
 まだまだ、昼間は汗をたくさんかくけど、夜はクーラーを付けない日も、少しずつ多くなってきた。

 お姉ちゃんは夏休みの旅行以来、家事の手伝いを積極的に手伝ってくれるようになった。
 時間に追われていた、今までの生活が嘘見たいに余裕が出来て、音羽ちゃん達と遊べる時間も以前のように戻ってきた。

 ☆

 朝食後……

 お姉ちゃんは朝ご飯を食べた後は、必ずコーヒーを飲みながら朝刊を読む。

「最近、良いニュースより悪いニュースばっかりだね」
「こんなのばかりだと、私も気が滅入るわ!」

 お姉ちゃんは、朝刊を読みながら呟く。

「外国の大きな会社が潰れたんだよね…」

「そう!」
「良く新聞読んでいるね、恵那!!」
「それが発端で、世界の経済が悪く成ってきているのよ」

「お姉ちゃん!!」
「確か……経済が悪く成ると、色んな会社が潰れちゃうんだよね!!」

「ん~~、簡単に言うとそうなるわね」

「お姉ちゃん。そうなると、変な人もたくさん出て来るんだよね?」

「ん~~~、どうなんだろうね…?」
「ふふ…。恵那は時々、おもしろいこと言うね!」

「そうかな~~。普通の考えだよ!」
「えへっ!!」

 私は笑いながら答える。
 お姉ちゃんとの、楽しいと感じる会話も倍近く増えた。

「恵那、そろそろ時間だよ!」

 お姉ちゃんは、壁時計に指を差しながら私に言ってくる。

「あっ、うん。時間だ!!」

 私は椅子の横に置いておいた、ランドセルを背負い、学校に向かう準備をする。

「じゃあ、お姉ちゃん。学校行ってくるね!」

「行ってらっしゃい、恵那。車に気をつけるのよ!!」

「うん。行ってきま~す!!」

 旅行前までは、私が朝ご飯の後片付けをしていたが、旅行後は手伝ってくれる様になり、お姉ちゃんが片付ける様になった。
 おかげで朝の時間帯でも、のんびりと過ごせる様になった!
 私は玄関の扉を開けると、お向かいに住んでいる音羽ちゃんが、門の所で待っていてくれる。

「おはよう、恵那ちゃん!」

「おはよう、音羽ちゃん!!」

「恵那ちゃん、今日の体育さぁ~~、―――」

 音羽ちゃんと今日の授業の話とか、日常会話を話しながら学校に向かう。
 いつも通りの日常……

 今日も学校が終わったら、家に帰ってから買い物、掃除、……。何故か、最初の頃よりも楽しく感じる!!

(買い物帰りに、公園でも寄ってみようかな?)
(公園で遊ぶ、元気な子ども達の顔が見たいし!!)

「恵那ちゃん。最近元気になって来たね!!」

 音羽ちゃんは、私の顔を見ながら言う。
 私の思っていた事が、顔に出ていたのかな?

「そう?」

「うん。すごく元気だよ、恵那ちゃん!!」
「恵那ちゃんの両親が海外赴任する前と、同じ位の元気だよ!!」

「ありがと~~! 音羽ちゃん~~!!」

 私は元気一杯の笑顔で、音羽ちゃんに答える。
 私とお姉ちゃんとの生活。これからも元気で楽しみたいです!!
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

わたし雑草がぼうぼうと生えているおばあちゃんの家にお邪魔します!(猫と不思議な生き物が住みついています)

なかじまあゆこ
児童書・童話
猫好きな小鳥浜ことりが最近気になるのは雑草がぼうぼうに生えているおばあちゃんの家だ。 その家に大好きな猫が通っているのを見かけめちゃくちゃ興味を持っていた。 そんなある日、猫と遊んでいると、その家に住むおばあちゃんに声を掛けられて。 小鳥浜ことり小学五年生と幼なじみの紫美紀香と町田結太におばあちゃんと猫。それからちょっと不思議なあやかしの物語です。 よろしくお願いします(^^)/

【クラフト小学校】消えた水着写真と爆破予告【ぬいぐるみグループ】

弓屋 晶都
児童書・童話
私には誰にも言っていないヒミツがある。 それは、私が金色の魔法の針で、ぬいぐるみに命をあたえられるってこと。 ある日、親友の咲歩が学校で水着の写真をぬすまれてしまう。 教室には誰もいなかったけど、咲歩のランドセルについていたぬいぐるみなら、何か見てたかも? これは、魔法の針の出番だよね! ……でも、咲歩になんて言ったらいいのかな? ---------- このお話は、五年生の樹生みこと(主人公)が、友達やぬいぐるみたちの力を借りて写真をぬすんだ犯人を探すうちに、新しい出会いや事件に巻き込まれてゆくワクワクドキドキのお話です。 お話自体は小学四年生から読めますが、ふりがなは振っていないため、分からない漢字はお家の人に聞くか、国語辞典で調べてみてくださいね。

しずかのうみで

村井なお
児童書・童話
小学五年生の双子姉弟がつむぐ神道系ファンタジー。 春休みの始まる前の日、息長しずかは神気を見る力に目覚めた。 しずかは双子の弟・のどかと二人、琵琶湖のほとりに立つ姫神神社へと連れて行かれる。 そして叔母・息長みちるのもと、二人は神仕えとしての修行を始めることになるのだった。

ゲームシステムから自由になったNPCの私が勇者様を助けようとしたお話

めぐめぐ
児童書・童話
ストック村のアリッサは、村の名を伝えるだけのNPC。 そんな彼女が何故か心を持ち、勇者に恋をしました。 そんな彼女の元に、気まぐれな神様がやって来て願いをかなえてくれると言います。 大好きな勇者の手伝いをしたいと願い、アリッサはゲームシステムから自由になりましたが、役に立たないと思っていた彼女には、大切な役目があったのです。 とても、とても大切な役割が――

湯本の医者と悪戯河童

関シラズ
児童書・童話
 赤岩村の医者・湯本開斎は雨降る晩に、出立橋の上で河童に襲われるが…… ‪     ‪*‬  群馬県の中之条町にあった旧六合村(クニムラ)をモチーフに構想した物語です。(河童の妙薬)

ジュエリー戦士Shining Guardians

岩下穂乃香
児童書・童話
 中学1年生の日野愛華は、中学校の入学式を終えた日の夕方、ジュエリー王国からやって来たクォーツに出会った。クォーツは、愛華がジュエリー王国の戦士の生まれ変わりだということ、そして、地球にジュエリー王国を滅ぼしたドンケル王国が襲撃にやってくるをことを告げてくるのだった。愛華は地球を救うために戦うことを決意し、炎と愛の戦士シャイニールビーへと変身する。  同じようにジュエリー戦士の生まれ変わりだと判明した同じクラスの友達の輝東希実、同じ中学校に通う中学3年生の先輩の水川優美の3人の戦いが始まった。 こちらの作品は、小説家になろうにも掲載中です。

転生チートがマヨビームってなんなのっ?!

児童書・童話
14歳の平凡な看板娘にいきなり“世界を救え”とか無茶ブリすぎない??しかも職業が≪聖女≫で、能力が……≪マヨビーム≫?!神託を受け、連行された神殿で≪マヨビーム≫の文字を見た途端、エマは思い出した。前世の記憶を。そして同時にブチ切れた。「マヨビームでどうやって世界を救えっていうのよ?!!」これはなんだかんだでマヨビーム(マヨビームとか言いつつ、他の調味料もだせる)を大活用しつつ、“世界を救う”旅に出たエマたちの物語。3月中は毎日更新予定!

くまさん

こぐまじゅんこ
児童書・童話
春風さんが、そよそよそよそよ。 くまさんの顔をなでていくよ。 絵本にできたらいいなと思っています。

処理中です...