10 / 53
第9話 清美お姉ちゃん
しおりを挟む
土曜日や日曜日にはお姉ちゃんが朝ご飯を作る事に成っている。
私はごはんや味噌汁等の和食だけど、お姉ちゃんはパンとスープ等の洋食が好き見たいだ。
「恵那~、ご飯出来たよ~」
「は~い。今行く」
私は玄関の掃除を終えて、台所に向かう。
今日の朝ご飯は炒り卵、コーンスープ(インスタント)、バターロールである。
お姉ちゃんは、料理はあまり得意ではない見たいだ。
『いただきまーす』
食事の前の挨拶をして、朝ご飯をお姉ちゃんと一緒に食べ始める……
私はお姉ちゃんの予定を聞いてみる。
「お姉ちゃん、今日の予定は?」
「今日はバイトが休みの日だから、特に無いよ!」
「ふ~ん」
スープを口に含みながら、私は答える。
「恵那は今日ひま?」
「別に予定は無いよ…」
「なら休みだし、どこか出掛けようか?」
お姉ちゃんはそう提案してくる。
今日は雨の予報も無いし、出掛けるのも悪くは無いが……
「どこへ?」
「う~ん」
「郊外のショッピングモールぐらいかな~?」
「ショッピングモール?」
「……私は、特に欲しいもの無いな~。私はいいや!」
「そう……」
お姉ちゃんは、少し寂しそうな顔をしている。
私と一緒に買物に行きたかったのだろうか?
「何か最近……恵那変わったね」
「そう?」
「私的には変わっていないと思うけど…」
「ううん……変わったよ…」
「昔はもっと、お姉ちゃんに懐いてきたのに」
「恵那も大人に成って来たのかな?」
お姉ちゃんはそんな風に言うが、私はお姉ちゃんに其処まで懐いていた覚えは無い。
「そんな事ないよ。本当に欲しい物がないだけ」
その後の朝食は、何時もより口数の少ない朝食で終わった。
……
「じゃあ、恵那。出掛けてくるね!!」」
「お昼は外で食べてくるから、恵那も好きにしていてね!」
「行ってらっしゃい~」
家事の一段落が付いた後、お姉ちゃんはショッピングモールに買物に出掛ける。
そして、お姉ちゃんを見送る私。
お姉ちゃんの車が出て行った後、私はため息をつく。
「何で…だろう?」
確かに昔は『お姉ちゃん、お姉ちゃん』と言っていた時期も有った。
でも、お父さん・お母さんが海外に行ってからは、殆ど言わなくなっていた……
「別に、お姉ちゃんが嫌いな訳じゃないのだけど…」
自分が成長したのか、それともお姉ちゃんが嫌な人に成ってしまったのか……、私は答えを出せなかった。
だって、お姉ちゃんを嫌いの答えを出したら、お姉ちゃんがじゃ無くなって、嫌いな人に成っちゃうから!
やっぱり、そんなのは嫌だから!!
私はしばらく、その場で立ち尽くした。
私はごはんや味噌汁等の和食だけど、お姉ちゃんはパンとスープ等の洋食が好き見たいだ。
「恵那~、ご飯出来たよ~」
「は~い。今行く」
私は玄関の掃除を終えて、台所に向かう。
今日の朝ご飯は炒り卵、コーンスープ(インスタント)、バターロールである。
お姉ちゃんは、料理はあまり得意ではない見たいだ。
『いただきまーす』
食事の前の挨拶をして、朝ご飯をお姉ちゃんと一緒に食べ始める……
私はお姉ちゃんの予定を聞いてみる。
「お姉ちゃん、今日の予定は?」
「今日はバイトが休みの日だから、特に無いよ!」
「ふ~ん」
スープを口に含みながら、私は答える。
「恵那は今日ひま?」
「別に予定は無いよ…」
「なら休みだし、どこか出掛けようか?」
お姉ちゃんはそう提案してくる。
今日は雨の予報も無いし、出掛けるのも悪くは無いが……
「どこへ?」
「う~ん」
「郊外のショッピングモールぐらいかな~?」
「ショッピングモール?」
「……私は、特に欲しいもの無いな~。私はいいや!」
「そう……」
お姉ちゃんは、少し寂しそうな顔をしている。
私と一緒に買物に行きたかったのだろうか?
「何か最近……恵那変わったね」
「そう?」
「私的には変わっていないと思うけど…」
「ううん……変わったよ…」
「昔はもっと、お姉ちゃんに懐いてきたのに」
「恵那も大人に成って来たのかな?」
お姉ちゃんはそんな風に言うが、私はお姉ちゃんに其処まで懐いていた覚えは無い。
「そんな事ないよ。本当に欲しい物がないだけ」
その後の朝食は、何時もより口数の少ない朝食で終わった。
……
「じゃあ、恵那。出掛けてくるね!!」」
「お昼は外で食べてくるから、恵那も好きにしていてね!」
「行ってらっしゃい~」
家事の一段落が付いた後、お姉ちゃんはショッピングモールに買物に出掛ける。
そして、お姉ちゃんを見送る私。
お姉ちゃんの車が出て行った後、私はため息をつく。
「何で…だろう?」
確かに昔は『お姉ちゃん、お姉ちゃん』と言っていた時期も有った。
でも、お父さん・お母さんが海外に行ってからは、殆ど言わなくなっていた……
「別に、お姉ちゃんが嫌いな訳じゃないのだけど…」
自分が成長したのか、それともお姉ちゃんが嫌な人に成ってしまったのか……、私は答えを出せなかった。
だって、お姉ちゃんを嫌いの答えを出したら、お姉ちゃんがじゃ無くなって、嫌いな人に成っちゃうから!
やっぱり、そんなのは嫌だから!!
私はしばらく、その場で立ち尽くした。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
生贄姫の末路 【完結】
松林ナオ
児童書・童話
水の豊かな国の王様と魔物は、はるか昔にある契約を交わしました。
それは、姫を生贄に捧げる代わりに国へ繁栄をもたらすというものです。
水の豊かな国には双子のお姫様がいます。
ひとりは金色の髪をもつ、活発で愛らしい金のお姫様。
もうひとりは銀色の髪をもつ、表情が乏しく物静かな銀のお姫様。
王様が生贄に選んだのは、銀のお姫様でした。
ローズお姉さまのドレス
有沢真尋
児童書・童話
最近のルイーゼは少しおかしい。
いつも丈の合わない、ローズお姉さまのドレスを着ている。
話し方もお姉さまそっくり。
わたしと同じ年なのに、ずいぶん年上のように振舞う。
表紙はかんたん表紙メーカーさまで作成

お姫様の願い事
月詠世理
児童書・童話
赤子が生まれた時に母親は亡くなってしまった。赤子は実の父親から嫌われてしまう。そのため、赤子は血の繋がらない女に育てられた。 決められた期限は十年。十歳になった女の子は母親代わりに連れられて城に行くことになった。女の子の実の父親のもとへ——。女の子はさいごに何を願うのだろうか。

昨日の敵は今日のパパ!
波湖 真
児童書・童話
アンジュは、途方に暮れていた。
画家のママは行方不明で、慣れない街に一人になってしまったのだ。
迷子になって助けてくれたのは騎士団のおじさんだった。
親切なおじさんに面倒を見てもらっているうちに、何故かこの国の公爵様の娘にされてしまった。
私、そんなの困ります!!
アンジュの気持ちを取り残したまま、公爵家に引き取られ、そこで会ったのは超不機嫌で冷たく、意地悪な人だったのだ。
家にも帰れず、公爵様には嫌われて、泣きたいのをグッと我慢する。
そう、画家のママが戻って来るまでは、ここで頑張るしかない!
アンジュは、なんとか公爵家で生きていけるのか?
どうせなら楽しく過ごしたい!
そんな元気でちゃっかりした女の子の物語が始まります。
【総集編】日本昔話 パロディ短編集
Grisly
児童書・童話
❤️⭐️お願いします。
今まで発表した
日本昔ばなしの短編集を、再放送致します。
朝ドラの総集編のような物です笑
読みやすくなっているので、
⭐️して、何度もお読み下さい。
読んだ方も、読んでない方も、
新しい発見があるはず!
是非お楽しみ下さい😄
⭐︎登録、コメント待ってます。
運よく生まれ変われたので、今度は思いっきり身体を動かします!
克全
児童書・童話
「第1回きずな児童書大賞」重度の心臓病のため、生まれてからずっと病院のベッドから動けなかった少年が12歳で亡くなりました。両親と両祖父母は毎日のように妾(氏神)に奇跡を願いましたが、叶えてあげられませんでした。神々の定めで、現世では奇跡を起こせなかったのです。ですが、記憶を残したまま転生させる事はできました。ほんの少しだけですが、運動が苦にならない健康な身体と神与スキルをおまけに付けてあげました。(氏神談)
王女様は美しくわらいました
トネリコ
児童書・童話
無様であろうと出来る全てはやったと満足を抱き、王女様は美しくわらいました。
それはそれは美しい笑みでした。
「お前程の悪女はおるまいよ」
王子様は最後まで嘲笑う悪女を一刀で断罪しました。
きたいの悪女は処刑されました 解説版
黒地蔵
紫音
児童書・童話
友人と肝試しにやってきた中学一年生の少女・ましろは、誤って転倒した際に頭を打ち、人知れず幽体離脱してしまう。元に戻る方法もわからず孤独に怯える彼女のもとへ、たったひとり救いの手を差し伸べたのは、自らを『黒地蔵』と名乗る不思議な少年だった。黒地蔵というのは地元で有名な『呪いの地蔵』なのだが、果たしてこの少年を信じても良いのだろうか……。目には見えない真実をめぐる現代ファンタジー。
※表紙イラスト=ミカスケ様
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる