チー牛おっさんが自殺を計ったら、何故か異世界に飛ばされた。―自炊スキルを生かし、俺は異世界で養護施設を切り盛りしながら魔王も討伐する―

小春かぜね

文字の大きさ
上 下
55 / 56
初冒険と鉱床探索

第54話 気を抜かずに……

しおりを挟む
「スズヤ!」
「アスの事だけど……また、眠らせようと思う!!」

「あの状態では戦闘は疎か、歩く事もならないでしょう///」

 コハルは困った笑顔で俺に話す。
 リンが一生懸命。アスの心のケアをしているが、フウゴルを殺した罪悪感をぬぐうには長い時間が必要だろう。

 俺は『仕方ない』の表情で、コハルに話し始める。

「そうするしか無いね。コハルさん!」

「分かった。スズヤ!」
「じゃあ、私が今からアスを眠らせるからね!!」

 コハルは和やかな表情で俺に言い終えると、アスの方に向かって行った。
 コハルがアスの方に向うと……入れ替わる様にリンが俺の方に来る。

 側に来たリンは悲しい表情で、俺に話し始める。

「スズヤ///」
「アスちゃん。大分悔やんでいました!///」

「『もっと他の方法は無かったとか』、『タングステン鉱石は諦めるべきで有ったとか!!』を、アスちゃんは悔しそうな表情で言っていました///」

「アスは、フウゴルの事が好きだったのか?」

「さぁ……どうでしょう。スズヤ?」
「アスちゃんは母性本能が強い人ですから、好きの言葉よりに成ってしまったのでしょう///」

 リンの言葉の後。俺は怪訝な表情でリンに話す。
 リンは悩んだ表情で言った後。困った微笑み表情で俺に話す。

 俺は難しい表情をしながら、リンに話し始める。

「俺はアスのお陰で助かったが、そうで無ければフウゴルに間違いなく殺されていた」
「フウゴルに勝つ事が出来たから、タングステン鉱石も採取できたが、フウゴルに負けていれば、俺とコハルはフウゴルに殺され、リンとアスはこの場で犯されていただろう……」

「……//////」

 のキーワードで、リンは頬を染めて恥ずかしい表情に成る。
 だが、リンはその表情で、俺に話し始める。

「スズヤ//////」
「私は男に犯されるなら、みずからピストルで自害します//////」

「あんな男の遺伝子が入った子どもなんて産みたく無いですし、私の初めては……スズヤ専用ですから//////」

「!!//////」

 リンの言葉聞いていた俺は、頬を染めて仰天する。
 リンは俺に愛の告白をした上。処○もささげると言ってきた!!//////

(リンが本当の少女で俺は嬉しいが……前世界で有ったら、俺はロリコン扱いされただろう///)
(そうすると……この異世界での恋愛イベントは、リンだけに成るのか!?)

(だけど……アスは俺が大事と言って、フウゴルを魔法で焼いた!)
(まさかのまさかの、ハーレムも有り得るのか!??)

 俺がそんな事を心の中で思っていると、コハルが俺とリンの方にやって来る。
 コハルの背にはアスが寝ている。

「スズヤ! アスは寝かしたよ!!♪」
「そろそろ、戻ろうか!!」

 コハルは笑顔で俺とリンに話す。
 フウゴルは倒したが、鉱床内の魔物は逃げ出したり、消滅はしていないだろう。

 俺は穏やかな表情で、リンに話し始める。

「リン!」
「また、二人で戦う事に成るが、サポートを引き続き頼むぞ!!」

「任せてください! スズヤ♪」
「フウゴル戦で魔力は大分消費しましたが、まだアンプルが有りますし、私もピストルで応戦しますから♪」

 リンは笑顔で俺に話す。
 リンのピストルは余り有効的では無いが、魔物の意識を一時的に逸らすことは出来る。

 俺たちは鉱床入口(出口)に向けて、出発を始めた……

 ……

「ギュ、ギュギュンンーー」←オークの雄叫び

「ギュ、ギュギュンンーー」

「リン! スタチヂル」

「はい!」
「スタチヂル!!」

 鉱床入口に戻っている途中。魔物と何回か遭遇する。
 今回はオーク二体で有った!

 俺はフウゴルとの戦いで、皮の盾が破損したので防御力は下がっている。
 なので、リンから魔法で防御力を一時的に高める『スタチヂル』で、俺自身の防御力を上げる。

 その代わり。剣が片手持ちから、両手持ちに成ったので攻撃力はかなり上がった。
 片手では一発で倒せなかったオークが、両手に成ると一発でオークを倒せる事が分かった!

 RPGの先入観に囚われて、俺は左手には盾。右手には剣を、フウゴルの戦いまでして来た。
 俺は力(腕力)が並しか無いのに、重い剣を片手で扱う事に対し、何の疑念を感じなかった。

(盾は持てないが、俺の場合は両手で剣を持った方が良い!)
(スタチヂルをリンから掛けて貰えば、フウゴルこそは例外だが、ゴブリンの棍棒攻撃を肩に受けても、肩に致命的な損傷を受けない事も分かった!!)

(盾より剣の方が硬性が強いから、軟弱な皮の盾より、剣で抑えた方が効果的かも知れない?)
(俺は何だかんだで……定番RPGを模倣していたんだな///)

 これは、フウゴルから得たかてでも有った。
 リンも上手にウリンの杖で防御して、万が一ダメージを喰らっても、自分で『スイスイ』を掛けているから、俺とリンの戦闘は確実に成長していた……←スズヤも『スイスイ』を習得しているが、その前にリンが素早く掛けてくれている

 ☆

 無事に鉱床外へ出られた俺たちは、コハルの魔法でリュウガンロ鉱床から王国城に戻る。
 タングステン鉱石も採取出来たから、俺たちが今後。リュウガンロ鉱床に行く事は無いだろう?

 目的も達成出来た事から、王国城に戻った俺たちは達成報告を、王に報告をしないと行けないのだが……アスの精神状態は非常に良くない。
 王に報告する時にアスが居なければ、王は不審に感じるが、今のアスを王の前に出すのもよろしく無いだろう?

 俺は、どの様に行動するべきか?
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

収納大魔導士と呼ばれたい少年

カタナヅキ
ファンタジー
収納魔術師は異空間に繋がる出入口を作り出し、あらゆる物体を取り込むことができる。但し、他の魔術師と違って彼等が扱える魔法は一つに限られ、戦闘面での活躍は期待できない――それが一般常識だった。だが、一人の少年が収納魔法を極めた事で常識は覆される。 「収納魔術師だって戦えるんだよ」 戦闘には不向きと思われていた収納魔法を利用し、少年は世間の収納魔術師の常識を一変させる伝説を次々と作り出す――

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する

カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、 23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。 急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。 完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。 そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。 最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。 すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。 どうやら本当にレベルアップしている模様。 「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」 最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。 他サイトにも掲載しています。

【改稿版】休憩スキルで異世界無双!チートを得た俺は異世界で無双し、王女と魔女を嫁にする。

ゆう
ファンタジー
剣と魔法の異世界に転生したクリス・レガード。 剣聖を輩出したことのあるレガード家において剣術スキルは必要不可欠だが12歳の儀式で手に入れたスキルは【休憩】だった。 しかしこのスキル、想像していた以上にチートだ。 休憩を使いスキルを強化、更に新しいスキルを獲得できてしまう… そして強敵と相対する中、クリスは伝説のスキルである覇王を取得する。 ルミナス初代国王が有したスキルである覇王。 その覇王発現は王国の長い歴史の中で悲願だった。 それ以降、クリスを取り巻く環境は目まぐるしく変化していく…… ※アルファポリスに投稿した作品の改稿版です。 ホットランキング最高位2位でした。 カクヨムにも別シナリオで掲載。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

[完結]異世界転生したら幼女になったが 速攻で村を追い出された件について ~そしていずれ最強になる幼女~

k33
ファンタジー
初めての小説です..! ある日 主人公 マサヤがトラックに引かれ幼女で異世界転生するのだが その先には 転生者は嫌われていると知る そして別の転生者と出会い この世界はゲームの世界と知る そして、そこから 魔法専門学校に入り Aまで目指すが 果たして上がれるのか!? そして 魔王城には立ち寄った者は一人もいないと別の転生者は言うが 果たして マサヤは 魔王城に入り 魔王を倒し無事に日本に帰れるのか!?

本当の仲間ではないと勇者パーティから追放されたので、銀髪ケモミミ美少女と異世界でスローライフします。

なつめ猫
ファンタジー
田中一馬は、40歳のIT会社の社員として働いていた。 しかし、異世界ガルドランドに魔王を倒す勇者として召喚されてしまい容姿が17歳まで若返ってしまう。 探しにきた兵士に連れられ王城で、同郷の人間とパーティを組むことになる。 だが【勇者】の称号を持っていなかった一馬は、お荷物扱いにされてしまう。 ――ただアイテムボックスのスキルを持っていた事もあり勇者パーティの荷物持ちでパーティに参加することになるが……。 Sランク冒険者となった事で、田中一馬は仲間に殺されかける。 Sランク冒険者に与えられるアイテムボックスの袋。 それを手に入れるまで田中一馬は利用されていたのだった。 失意の内に意識を失った一馬の脳裏に ――チュートリアルが完了しました。 と、いうシステムメッセージが流れる。 それは、田中一馬が40歳まで独身のまま人生の半分を注ぎこんで鍛え上げたアルドガルド・オンラインの最強セーブデータを手に入れた瞬間であった!

処理中です...