チー牛おっさんが自殺を計ったら、何故か異世界に飛ばされた。―自炊スキルを生かし、俺は異世界で養護施設を切り盛りしながら魔王も討伐する―

小春かぜね

文字の大きさ
上 下
33 / 56
俺は異世界で化ける?

第32話 白か黒。それとも無!?

しおりを挟む
「では、早速始めましょうか?」
「私の側に来てくれるかな?♪」

「はい……分かりました」

 コハル(大蛇)は、笑顔で俺に向けて話す。
 俺は緊張した表情で、コハルに近付く。

 後。コハルは性別を言わなかったが、名前と話し方から見て雌蛇なんだろう。
 これで、雄蛇で有ったなら怖すぎる!///

「よっと……じゃあ始めるけど、もし、苦しかったら言ってね!」
「少し緩めるから!!」

 コハルは澄ました表情で有るが、口調は優しい口調で俺に話す。
 言葉の後。コハルは俺の体に巻き付き始める!

『にょろ、にょろ、―――』

『にょろ、にょろ、―――』

「……///(汗)」

 コハルは慣れた動作で、俺の体に巻き付く。
 苦しくは無いが……とても恐怖感は感じる。

 俺の体に巻き付き終わったコハルは、俺に笑顔を向けて話し始める。

「では、今から、適性診断を始めます!」
「よろしいですか?」

「……はい!」

 俺は少し恐怖感を感じながら、コハルに返事をする。
 さて、俺の適性診断の行方は!?

 ……

 コハルは診断を始めるが、悩んだ表情で一人しゃべりを始める?

「うーん?」
「これは、これは……まさか、有り得ないと思うんだけど…」

「私が先代から引き継いで、何百人と見てきたけど……こんな事が起きるなんて!?」

「あっ、あの。コハルさん///」
「何か、問題でも起きました?」

 俺は、恐る恐るの表情でコハルに尋ねる。
 コハルは『あはは』の表情で、俺に話し始める。

「いや~~、あなた凄いよ!」
「でも、もう少し待ってね。この診断を確実にする為に…」

「……///」

 俺はと思うけど、コハルに異世界から来たのがバレてしまったのかと感じる。
 コハルは俺から情報を得る為に、俺の体に巻き付いているのだから、適性診断以外に色々な部分も、きっとコハルは見ているのだろう?

(もし、俺が異世界からの住人だと、コハルに知られたらどう成るのだろうか?)
(そのまま喰われる!?)

 ……

 だが、俺はコハルに喰われる事は無く、適性診断は終わりを迎える。
 俺の体はコハルから解放されて、俺はコハルの真正面にいる。

 何故かコハルは、にこにこ笑顔で俺に話し始める。

「では、診断結果を報告します!♪」
「あなたの診断結果は、でした!!♪」

「?」

(灰…?)
とかでは無く!?)

 コハルの言葉に理解出来ない状態で有るが、コハルはその表情で勝手に言葉を続ける。

「私。初めて見たよ!♪ 属性の人なんて!!♪」
「これは、王国の救世主になるかもね!!♪」

「!?///」

(俺が救世主!?)
(全然。コハルの言っている事が理解出来んぞ!!///)

 俺はリンやアスから、魔法に関する事は聞いているが、白魔法や黒魔法が有っても、灰魔法なんて無いはずだ!
 と考えれば辻褄が合うが、素質が無い人間をコハルが喜ばないだろう!?

「あっ、あの……すいません。コハルさん」
の結果はどう言う意味ですか? 白や黒とはまた別物なんですよね??」

 俺の言葉の後。
 コハルは嬉しそうな表情で、俺に話し始める。

「あぁ!///」
「あなたは灰魔法を知らないのね///」

「別名。陰陽いんよう魔法!」
「あなたは、白と黒のハーフなんだよ!!♪」

「先代の時も居たらしいけど、私が見るのは、本当初めて~~♪」
「多分……先代も加えて、二人か三人目ぐらいじゃないかな♪」

「…………」

(なんか、凄い結果が出たと言えば良いんだよな?)
(白・黒魔法が両方扱える、エリート魔法使いに俺は為るの!?)

 コハルの言っている言葉を俺はようやく理解して、コハルに興味を持った表情で話し始める。

「コハルさん!」
「俺は両方を兼ね備えた、スーパー魔法使いになるのですよね?♪」

「んっ…?」
「為らないよ!♪」

「はっ……」

 コハルが笑顔で、拒絶の言葉を出す!
 俺はその言葉を聞いて『鳩が豆鉄砲を食ったよう』な表情と声を出す!

 コハルは困った微笑み表情で、俺に説明する様に話し始める。

「あなたの属性は確かに、白・黒の両方が扱えるけど、どちらも中級程度の魔法までしか扱えない!」
「白魔法で有るならスイスイ程度だし、黒魔法もブランド・イス位しか扱えない!」

「灰(陰陽)魔法使いは、非常にレアな魔法使いで有るけど、魔法使いとしては外れの部類となる!」

「……(汗)」

(なんだそれ! 只のぬか喜びでは無いか!!///)
(白黒両方扱えても、大怪我程度までのスイスイと、コウモリや鼠しか焼けない火球魔法など、町の便利屋並みのレベルだよ!?)

 俺が心の中で感じていると……コハルが顔をながら話し始める!?

「魔法使いとしては外れだけど、これに戦士の力を加わると、一気に最強へ成るんだよ~~♪」
「灰魔法使いだけが唯一使える特殊技。魔法剣を作り出す事が出来るんだから~~♪」

「!!!」

 コハルの言葉を聞いて、俺は著しく驚く!!
 魔法剣って……剣に魔術を掛ける事だろ!?

 映画の名シーン等でも、良く描写される魔法の剣!
 俺は心の中で思い始める。

(剣にブライドなどの魔法を掛けて、炎を纏った剣でゴブリン等を切れば、剣で切るより遙かに大ダメージを与える事が出来るだろう!!)
(それにこの異世界はRPG要素が出ているから、魔法剣で戦わないと勝てない魔物も居るんだろ!?)

 俺は異世界で子ども食堂を開いて、のんびり過ごそうと思っていたが、話の流れが変わり始めていた……
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

最強無敗の少年は影を従え全てを制す

ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。 産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。 カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。 しかし彼の力は生まれながらにして最強。 そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

異世界で穴掘ってます!

KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語

スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する

カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、 23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。 急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。 完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。 そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。 最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。 すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。 どうやら本当にレベルアップしている模様。 「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」 最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。 他サイトにも掲載しています。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第三章フェレスト王国エルフ編

スキルが【アイテムボックス】だけってどうなのよ?

山ノ内虎之助
ファンタジー
高校生宮原幸也は転生者である。 2度目の人生を目立たぬよう生きてきた幸也だが、ある日クラスメイト15人と一緒に異世界に転移されてしまう。 異世界で与えられたスキルは【アイテムボックス】のみ。 唯一のスキルを創意工夫しながら異世界を生き抜いていく。

処理中です...