28 / 56
攻勢をかけ始める魔王軍
第27話 勝った事は勝ったが……
しおりを挟む
アスの攻撃魔法で火だるまに成っているゴブリンから、俺は逃げ出して、リンは俺の元に駈け寄る。
俺はうめき声を出しながら、リンと合流する。
「ぐうぅぅーーー」
「スズヤさん///」
「直ぐに、治して上げますからね!///」
「スイスイ!」
『キラーン☆』
リンは焦った表情で言いながら、回復魔法で有る『スイスイ』を掛けてくれる。
青白い光が、俺を優しく包む。
『グル、グル、―――』
「……凄いな。痛みが一気に引いた…!」
「RPGの世界も、こんな風に回復していたよな…」
絶対に両肩骨折や、筋の断裂が起きていたのに……俺は両肩を回しながら、感心した表情で呟く。
大破していた俺の両肩は『スイスイ』一発で、完治した感じだ。
これも、リンが飲んだ丸薬のお陰だろうか?
「グオォォォーーー」
『ゴロ、ゴロ、―――』
「グオォォォーーー」
『ゴロ、ゴロ、―――』
「…………」
アスの攻撃魔法で火だるまにされたゴブリンは、一体目と同じ様に地面を転げ回っている。
一体目の方は……既に絶命した感じだ。
もう一体の方も、時間の問題だろう。
俺は申し訳ない表情で、リンにお礼を言い始める。
「リン…。ありがとう!」
「そして、無様な姿を見せてしまったな…///」
「……仕方ないですよ。スズヤさん!」
「スズヤさんは、普通の男性何ですから…!」
リンは困った微笑み表情で俺に話す。
『てく、てく、―――』
「…………」←ゴブリンの死骸
「……」
ゴブリン二体目の方も絶命したらしく、俺とリンが話している間。アスは澄ました表情で近付いてゴブリン絶命確認をしている。
大型コウモリの時もそうで有ったが、アスは用心深い性格の様だ。
確認を終えたアスは、俺とリン側に来てから疲れた表情で話し始める。
「短時間で二発の魔法を唱えるのは、やはり大変でした…」
「あの時は、ありがとう。アス!」
「アスが魔法支援が無ければ、俺はゴブリンに殺されていたよ…」
俺はバツの悪い表情でアスに話す。
でも、アスは穏やかな表情で俺に話し始める。
「いえ、いえ」
「スズヤさんが時間稼ぎしてくれたお陰で、二体のゴブリンを倒す事が出来ました!」
「私だけでしたら一体目を倒す事が出来ても、二体目の襲撃で、間違いなく私はやられています…」
「ゴブリンの棍棒攻撃は、見掛けの割りに強力ですから……」
「俺も、ゴブリンを侮っていたよ!」
「マッチョチー牛の癖に、俺の両肩が一発で大破したから……」
『キョロ、キョロ、―――』
「……」
アスの言葉の後。
俺は、眉をしかめながらアスに話す。
俺とアスが話している間。リンは周りの監視をしている。
リンは周りを監視しながら、俺に落ち着いた口調で話し掛けてくる。
「スズヤさん。ゴブリンが何体侵入したかは分かりませんが、後はこちらに来る気配は無いですね?」
「後はみんな。王国城へ向った可能性が高いです…!」
「これで、終わってくれると良いのだがな……リン」
俺は悩んだ表情でリンに話す。
再びゴブリンが現われても、アスが三発目の『ブランド』を打てるかは怪しいし、俺はリンに『スイスイ』で両肩を治して貰ったが、再び両肩を壊されるのも嫌で有る。
だけど、予断を許さない状態で有るには変わりないから、俺は新たな敵が来ない事を祈りながら、三人で教会周辺の監視及び、教会の防御に努める。
……
先ほどのゴブリンとの戦いから、1時間ぐらいの時間が経過した頃。
神父が教会から出て来て、俺たちの側に近付きながら、和やかな表情で話し掛けてくる。
「スズヤ、リン、アス!」
「先ほど……王国城から伝書鳩が来まして、王国城に侵入したゴブリンは退治されたそうです!!」
「そして、市街地手前で起きていた、ゴブリンの群れとの戦いは、王国軍の勝利で終わったそうです!!」
「三人とも、ありがとうとお疲れ様でした!」
「……」
(神父はそう言うが、まだ、市街地の掃討が残っているよな?)
(でも、それは俺たちでは無く、軍の仕事だよな……)
神父の言葉の後。
俺は尋ねる表情で、神父に話し始める。
「神父!」
「では、俺たちは後。どれぐらい監視を続ければ良いのですか?」
「王国城の方や、P4ゲート付近で起きた大規模な戦闘が終わったそうですが、まだ市街地の掃討が残っていますよね?」
「スズヤ! 私の力で見る限り……市街地に魔物を感じる気配は感じない!!」
「だから、安心してくれたまえ!!」
神父は、自信を満ちた表情で俺に話す。
神父がそう言うのなら間違いないのだろう……
……
俺は両肩を大破する怪我をしたが、リンの魔法で治してくれたので、俺の実質ダメージはノーダメージだ。
だが、今後も必ずこの様な事は起きるだろうし、戦闘の度に大怪我をしていたら、リンも呆れてくるはずだ!
そして何時も必ず。今日の様なパーティー組めるとは限らない。
俺とリンだけの場合も有るし、俺単独だけの場合も有る。
俺がこの世界で生きて行くには、もっと強く成らないと行けないし、リンは白魔法使いでも、樫の杖やピストル等を持ってでも戦って欲しい…!
今回はやむを得ないが、次回からは前世界の理想で言えば、マシンガンを持ってリンには応戦して貰いたい!?
流石のゴブリンも、マシンガンには勝てないだろう!
そんな幻想を、俺は抱いていた……
俺はうめき声を出しながら、リンと合流する。
「ぐうぅぅーーー」
「スズヤさん///」
「直ぐに、治して上げますからね!///」
「スイスイ!」
『キラーン☆』
リンは焦った表情で言いながら、回復魔法で有る『スイスイ』を掛けてくれる。
青白い光が、俺を優しく包む。
『グル、グル、―――』
「……凄いな。痛みが一気に引いた…!」
「RPGの世界も、こんな風に回復していたよな…」
絶対に両肩骨折や、筋の断裂が起きていたのに……俺は両肩を回しながら、感心した表情で呟く。
大破していた俺の両肩は『スイスイ』一発で、完治した感じだ。
これも、リンが飲んだ丸薬のお陰だろうか?
「グオォォォーーー」
『ゴロ、ゴロ、―――』
「グオォォォーーー」
『ゴロ、ゴロ、―――』
「…………」
アスの攻撃魔法で火だるまにされたゴブリンは、一体目と同じ様に地面を転げ回っている。
一体目の方は……既に絶命した感じだ。
もう一体の方も、時間の問題だろう。
俺は申し訳ない表情で、リンにお礼を言い始める。
「リン…。ありがとう!」
「そして、無様な姿を見せてしまったな…///」
「……仕方ないですよ。スズヤさん!」
「スズヤさんは、普通の男性何ですから…!」
リンは困った微笑み表情で俺に話す。
『てく、てく、―――』
「…………」←ゴブリンの死骸
「……」
ゴブリン二体目の方も絶命したらしく、俺とリンが話している間。アスは澄ました表情で近付いてゴブリン絶命確認をしている。
大型コウモリの時もそうで有ったが、アスは用心深い性格の様だ。
確認を終えたアスは、俺とリン側に来てから疲れた表情で話し始める。
「短時間で二発の魔法を唱えるのは、やはり大変でした…」
「あの時は、ありがとう。アス!」
「アスが魔法支援が無ければ、俺はゴブリンに殺されていたよ…」
俺はバツの悪い表情でアスに話す。
でも、アスは穏やかな表情で俺に話し始める。
「いえ、いえ」
「スズヤさんが時間稼ぎしてくれたお陰で、二体のゴブリンを倒す事が出来ました!」
「私だけでしたら一体目を倒す事が出来ても、二体目の襲撃で、間違いなく私はやられています…」
「ゴブリンの棍棒攻撃は、見掛けの割りに強力ですから……」
「俺も、ゴブリンを侮っていたよ!」
「マッチョチー牛の癖に、俺の両肩が一発で大破したから……」
『キョロ、キョロ、―――』
「……」
アスの言葉の後。
俺は、眉をしかめながらアスに話す。
俺とアスが話している間。リンは周りの監視をしている。
リンは周りを監視しながら、俺に落ち着いた口調で話し掛けてくる。
「スズヤさん。ゴブリンが何体侵入したかは分かりませんが、後はこちらに来る気配は無いですね?」
「後はみんな。王国城へ向った可能性が高いです…!」
「これで、終わってくれると良いのだがな……リン」
俺は悩んだ表情でリンに話す。
再びゴブリンが現われても、アスが三発目の『ブランド』を打てるかは怪しいし、俺はリンに『スイスイ』で両肩を治して貰ったが、再び両肩を壊されるのも嫌で有る。
だけど、予断を許さない状態で有るには変わりないから、俺は新たな敵が来ない事を祈りながら、三人で教会周辺の監視及び、教会の防御に努める。
……
先ほどのゴブリンとの戦いから、1時間ぐらいの時間が経過した頃。
神父が教会から出て来て、俺たちの側に近付きながら、和やかな表情で話し掛けてくる。
「スズヤ、リン、アス!」
「先ほど……王国城から伝書鳩が来まして、王国城に侵入したゴブリンは退治されたそうです!!」
「そして、市街地手前で起きていた、ゴブリンの群れとの戦いは、王国軍の勝利で終わったそうです!!」
「三人とも、ありがとうとお疲れ様でした!」
「……」
(神父はそう言うが、まだ、市街地の掃討が残っているよな?)
(でも、それは俺たちでは無く、軍の仕事だよな……)
神父の言葉の後。
俺は尋ねる表情で、神父に話し始める。
「神父!」
「では、俺たちは後。どれぐらい監視を続ければ良いのですか?」
「王国城の方や、P4ゲート付近で起きた大規模な戦闘が終わったそうですが、まだ市街地の掃討が残っていますよね?」
「スズヤ! 私の力で見る限り……市街地に魔物を感じる気配は感じない!!」
「だから、安心してくれたまえ!!」
神父は、自信を満ちた表情で俺に話す。
神父がそう言うのなら間違いないのだろう……
……
俺は両肩を大破する怪我をしたが、リンの魔法で治してくれたので、俺の実質ダメージはノーダメージだ。
だが、今後も必ずこの様な事は起きるだろうし、戦闘の度に大怪我をしていたら、リンも呆れてくるはずだ!
そして何時も必ず。今日の様なパーティー組めるとは限らない。
俺とリンだけの場合も有るし、俺単独だけの場合も有る。
俺がこの世界で生きて行くには、もっと強く成らないと行けないし、リンは白魔法使いでも、樫の杖やピストル等を持ってでも戦って欲しい…!
今回はやむを得ないが、次回からは前世界の理想で言えば、マシンガンを持ってリンには応戦して貰いたい!?
流石のゴブリンも、マシンガンには勝てないだろう!
そんな幻想を、俺は抱いていた……
0
お気に入りに追加
28
あなたにおすすめの小説

収納大魔導士と呼ばれたい少年
カタナヅキ
ファンタジー
収納魔術師は異空間に繋がる出入口を作り出し、あらゆる物体を取り込むことができる。但し、他の魔術師と違って彼等が扱える魔法は一つに限られ、戦闘面での活躍は期待できない――それが一般常識だった。だが、一人の少年が収納魔法を極めた事で常識は覆される。
「収納魔術師だって戦えるんだよ」
戦闘には不向きと思われていた収納魔法を利用し、少年は世間の収納魔術師の常識を一変させる伝説を次々と作り出す――
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する
カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、
23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。
急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。
完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。
そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。
最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。
すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。
どうやら本当にレベルアップしている模様。
「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」
最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。
他サイトにも掲載しています。
【改稿版】休憩スキルで異世界無双!チートを得た俺は異世界で無双し、王女と魔女を嫁にする。
ゆう
ファンタジー
剣と魔法の異世界に転生したクリス・レガード。
剣聖を輩出したことのあるレガード家において剣術スキルは必要不可欠だが12歳の儀式で手に入れたスキルは【休憩】だった。
しかしこのスキル、想像していた以上にチートだ。
休憩を使いスキルを強化、更に新しいスキルを獲得できてしまう…
そして強敵と相対する中、クリスは伝説のスキルである覇王を取得する。
ルミナス初代国王が有したスキルである覇王。
その覇王発現は王国の長い歴史の中で悲願だった。
それ以降、クリスを取り巻く環境は目まぐるしく変化していく……
※アルファポリスに投稿した作品の改稿版です。
ホットランキング最高位2位でした。
カクヨムにも別シナリオで掲載。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
[完結]異世界転生したら幼女になったが 速攻で村を追い出された件について ~そしていずれ最強になる幼女~
k33
ファンタジー
初めての小説です..!
ある日 主人公 マサヤがトラックに引かれ幼女で異世界転生するのだが その先には 転生者は嫌われていると知る そして別の転生者と出会い この世界はゲームの世界と知る そして、そこから 魔法専門学校に入り Aまで目指すが 果たして上がれるのか!? そして 魔王城には立ち寄った者は一人もいないと別の転生者は言うが 果たして マサヤは 魔王城に入り 魔王を倒し無事に日本に帰れるのか!?
本当の仲間ではないと勇者パーティから追放されたので、銀髪ケモミミ美少女と異世界でスローライフします。
なつめ猫
ファンタジー
田中一馬は、40歳のIT会社の社員として働いていた。
しかし、異世界ガルドランドに魔王を倒す勇者として召喚されてしまい容姿が17歳まで若返ってしまう。
探しにきた兵士に連れられ王城で、同郷の人間とパーティを組むことになる。
だが【勇者】の称号を持っていなかった一馬は、お荷物扱いにされてしまう。
――ただアイテムボックスのスキルを持っていた事もあり勇者パーティの荷物持ちでパーティに参加することになるが……。
Sランク冒険者となった事で、田中一馬は仲間に殺されかける。
Sランク冒険者に与えられるアイテムボックスの袋。
それを手に入れるまで田中一馬は利用されていたのだった。
失意の内に意識を失った一馬の脳裏に
――チュートリアルが完了しました。
と、いうシステムメッセージが流れる。
それは、田中一馬が40歳まで独身のまま人生の半分を注ぎこんで鍛え上げたアルドガルド・オンラインの最強セーブデータを手に入れた瞬間であった!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる