心のリミッター

小春かぜね

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第217話 包丁を研ぐ

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 包丁を使っていると、段々と切れにくく成ってくる。
 これは、”はさみ”でも同じで有るだろう。

 最近は、100円ショップで包丁が買えてしまうから、使い捨て感覚で包丁を使っている人も多いだろう。
 それに、100円ショップで売っている包丁は、ぐことを前提にした作りには成っていない。

 私は料理人では無いが、包丁を研ぐことは同時に、心も研ぐことで有る。
 会席料理を作るのには、繊細な腕前と舌。

 そして……純粋な心が、求められて居るのだろう!!
 これは、私の勝手解釈だがw

 そんな訳で私も、切れにくく成った包丁を研ぐ!
 私が持っている包丁は、研げる包丁だからで有る。

 だが、昔ながらの砥石では無く、お手軽に研げる現代品を使う。
 ワンタッチ品とでも言えば良いのだろうか。

『シャー、シャー、―――』

『シャー、シャー、―――』

 お手軽品を包丁に当てて、包丁を研ぐ……
 本来は、真剣作業に成らなければ成らないのに、お手軽品だから簡単に研げてしまう!!

 ☆

『トン、トン、―――♪』

 言うまでも無く、包丁は凄く切れるように戻ったが……私の心までは、研がれ無かったようだ……
 包丁を研いだのに、いやしい・さもしい心が残っている!?

 理由は分かっている。
 に成る時間が、無いからだ。

 やる気の無い工員が作業をする感じで、包丁をお手軽品で研いでしまう。
 そんな気持ちでは、包丁は研げても、心までは研げない!!

 便利な時代も、問題だな…!
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