78 / 90
第2部 第1章 俺の過去……
第78話 大蛇との別れと第二の人生
しおりを挟む
『…ゴクン!』
「うーん。やっぱり、美味しい~~♪」
「何でもそうだけど、若い命は美味しいね!♪」
結花胎内から取り出した魂を飲み込んだ大蛇は、笑顔で感想を言っている!
その言葉の後。大蛇は和やかな表情で俺に話し始める。
「準備出来たよ♪」
「後は、あなたが結花胎内に潜り込めば、転生は無事に完了だよ!」
「こんどこそ、素晴らしい人生を楽しんでね!♪」
「蛇さん…。転生の手助け手をしてくれて凄く嬉しいけど、魂を食べるのは少し酷すぎない?///」
「蛇さんは神様なんでしょ!///」
「神様が、そんな事をしても良いの!?///」
俺は、頬を染めた困った表情で大蛇に言う。
命の殺生を神様がしては駄目だろう。
けど、大蛇は困った笑顔で俺に言い始める。
「……残念だけど、こうするしか無いのだよ!」
「私がさっき取り出した魂は、まだ良い事や悪い事もしていないから、天国・地獄に行きようが無い」
「勿論、死神だって無視する」
「この世界も、最近はコンプライアンスが厳しいからね///」
「このまま逃がしても、この魂は消滅するしか道が無い」
「私が食べれば、この魂は私に捕食された理由が出来るから、殆どの確率で天国に行ける!」
「私だって……本当は辛いのだよ!///」
「……」
(けど、言葉の割には、美味しそうに食べていたよな!///)
(だが、こうしないと俺は、この女性の胎内へ転生出来ない)
(多少の犠牲は付き物か…)
「……ううっ…!」
俺が心の中で感じている時。寝ている結花が、苦しそうな表情で唸り声を上げる!
その声を俺と大蛇は聞くが、大蛇は困った微笑み表情で俺に話し始める。
「あらら……胎内の魂が抜けたのに、結花が気付き始めているね」
「心は気付いていなくても、体は流石……お母さんだわ!」
「……ほら。結花が目覚める前に潜り込まないと、確実の転生保証が出来なく成るよ」
「結花が目覚めてしまうと、体や魂の自己防衛が動き出すから、あなたの魂を拒否するかも知れない」
「そう成ると、結花の魂はあなたを敵と見なして、あなたを追い出す=死産に成ってしまう///」
「それだけは、私としても避けて欲しいな!///」
「……時間が無い訳か」
「じゃあ、蛇さん…。ありがとうしか言えないけど、俺はこの女性の中に入っていくよ」
「……楽しい人生を今度こそ、楽しんでね♪」
「……うーん…」
俺は穏やかな表情で大蛇にお礼を言うと、大蛇は笑顔で俺に言ってくれる。
少し苦しそうな表情と、唸り声をあげている結花を俺は見ながら、結花の胎内に向かう。
(……新しいお母さん!)
(僕を幸せにしてくれるなら、僕もお母さんを幸せにしてあげるね!///)
『すぅ~~』
僕は心の中で思いながら、結花胎内へ入っていく……
その時点で俺の記憶が途絶え……、自我が芽生え出すまでは普通の赤ちゃんで僕は過ごす……
☆
「―――zzz」
『すや、すや、―――』
「結花の表情から苦しさが消えた♪」
「無事にあの男性は、結花の胎内に入り込めたようだね♪」
大蛇は陽気な口調で呟く。
「さて、用も終わったし、夜が明ける前に私も帰るか!」
「久しぶりに、赤子の魂が食べられたし♪」
私(大蛇)は、山の神様でも有るけど、同時に人食い蛇でも有る。
けど、無闇に人を食べ過ぎると、人に退治されるから、この数百年の間は人を食べていない。
あの男性を、結果論で言えば私は助けたが、本当の目的は赤子の魂で有る。
私が観察中に男性が勝手に死んだ時。転生を口実に言い寄ったら、男性は乗り気に成った。
この男性の悲観さから、天国に行ける可能性はかなり高かったが……そうすると、合法的に赤子の魂が食べられなく成ってしまう!///
私にとって、赤子の魂は何よりのご馳走だ♪
生命力も半端ないし、味も大人の魂と比べて遙かに良いし、何より私の寿命も、赤子の魂のお陰で更に延びる!
「これで、数百年以上の命が確実に延びたな♪」
「思った以上に活きの良い魂で有ったから、やっぱり勝ち組一家のは環境が良いのだね♪♪」
「男性は転生が出来て、良い人生を勝手に歩めるだろうし、私も赤子の魂が食べられたし、赤子の魂も私に食べられたから、問題なく天国へ行ける♪」
「まさに一石三鳥だ!♪♪」
『すぅ~~』
大蛇は陽気な口調で言いながら、自分の住処に帰って行った。
大蛇の真の目的は、男性を転生させるためでは無く、赤子の魂を合法的に捕食する事で有った。
勿論、その事を現世で有る僕は知らないし、前世の俺も知らない……
……
第2部 第1章 俺の過去……
おわり
第2部 第2章 突然の珍客? へ続く……
「うーん。やっぱり、美味しい~~♪」
「何でもそうだけど、若い命は美味しいね!♪」
結花胎内から取り出した魂を飲み込んだ大蛇は、笑顔で感想を言っている!
その言葉の後。大蛇は和やかな表情で俺に話し始める。
「準備出来たよ♪」
「後は、あなたが結花胎内に潜り込めば、転生は無事に完了だよ!」
「こんどこそ、素晴らしい人生を楽しんでね!♪」
「蛇さん…。転生の手助け手をしてくれて凄く嬉しいけど、魂を食べるのは少し酷すぎない?///」
「蛇さんは神様なんでしょ!///」
「神様が、そんな事をしても良いの!?///」
俺は、頬を染めた困った表情で大蛇に言う。
命の殺生を神様がしては駄目だろう。
けど、大蛇は困った笑顔で俺に言い始める。
「……残念だけど、こうするしか無いのだよ!」
「私がさっき取り出した魂は、まだ良い事や悪い事もしていないから、天国・地獄に行きようが無い」
「勿論、死神だって無視する」
「この世界も、最近はコンプライアンスが厳しいからね///」
「このまま逃がしても、この魂は消滅するしか道が無い」
「私が食べれば、この魂は私に捕食された理由が出来るから、殆どの確率で天国に行ける!」
「私だって……本当は辛いのだよ!///」
「……」
(けど、言葉の割には、美味しそうに食べていたよな!///)
(だが、こうしないと俺は、この女性の胎内へ転生出来ない)
(多少の犠牲は付き物か…)
「……ううっ…!」
俺が心の中で感じている時。寝ている結花が、苦しそうな表情で唸り声を上げる!
その声を俺と大蛇は聞くが、大蛇は困った微笑み表情で俺に話し始める。
「あらら……胎内の魂が抜けたのに、結花が気付き始めているね」
「心は気付いていなくても、体は流石……お母さんだわ!」
「……ほら。結花が目覚める前に潜り込まないと、確実の転生保証が出来なく成るよ」
「結花が目覚めてしまうと、体や魂の自己防衛が動き出すから、あなたの魂を拒否するかも知れない」
「そう成ると、結花の魂はあなたを敵と見なして、あなたを追い出す=死産に成ってしまう///」
「それだけは、私としても避けて欲しいな!///」
「……時間が無い訳か」
「じゃあ、蛇さん…。ありがとうしか言えないけど、俺はこの女性の中に入っていくよ」
「……楽しい人生を今度こそ、楽しんでね♪」
「……うーん…」
俺は穏やかな表情で大蛇にお礼を言うと、大蛇は笑顔で俺に言ってくれる。
少し苦しそうな表情と、唸り声をあげている結花を俺は見ながら、結花の胎内に向かう。
(……新しいお母さん!)
(僕を幸せにしてくれるなら、僕もお母さんを幸せにしてあげるね!///)
『すぅ~~』
僕は心の中で思いながら、結花胎内へ入っていく……
その時点で俺の記憶が途絶え……、自我が芽生え出すまでは普通の赤ちゃんで僕は過ごす……
☆
「―――zzz」
『すや、すや、―――』
「結花の表情から苦しさが消えた♪」
「無事にあの男性は、結花の胎内に入り込めたようだね♪」
大蛇は陽気な口調で呟く。
「さて、用も終わったし、夜が明ける前に私も帰るか!」
「久しぶりに、赤子の魂が食べられたし♪」
私(大蛇)は、山の神様でも有るけど、同時に人食い蛇でも有る。
けど、無闇に人を食べ過ぎると、人に退治されるから、この数百年の間は人を食べていない。
あの男性を、結果論で言えば私は助けたが、本当の目的は赤子の魂で有る。
私が観察中に男性が勝手に死んだ時。転生を口実に言い寄ったら、男性は乗り気に成った。
この男性の悲観さから、天国に行ける可能性はかなり高かったが……そうすると、合法的に赤子の魂が食べられなく成ってしまう!///
私にとって、赤子の魂は何よりのご馳走だ♪
生命力も半端ないし、味も大人の魂と比べて遙かに良いし、何より私の寿命も、赤子の魂のお陰で更に延びる!
「これで、数百年以上の命が確実に延びたな♪」
「思った以上に活きの良い魂で有ったから、やっぱり勝ち組一家のは環境が良いのだね♪♪」
「男性は転生が出来て、良い人生を勝手に歩めるだろうし、私も赤子の魂が食べられたし、赤子の魂も私に食べられたから、問題なく天国へ行ける♪」
「まさに一石三鳥だ!♪♪」
『すぅ~~』
大蛇は陽気な口調で言いながら、自分の住処に帰って行った。
大蛇の真の目的は、男性を転生させるためでは無く、赤子の魂を合法的に捕食する事で有った。
勿論、その事を現世で有る僕は知らないし、前世の俺も知らない……
……
第2部 第1章 俺の過去……
おわり
第2部 第2章 突然の珍客? へ続く……
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説

如月さんは なびかない。~片想い中のクラスで一番の美少女から、急に何故か告白された件~
八木崎(やぎさき)
恋愛
「ねぇ……私と、付き合って」
ある日、クラスで一番可愛い女子生徒である如月心奏に唐突に告白をされ、彼女と付き合う事になった同じクラスの平凡な高校生男子、立花蓮。
蓮は初めて出来た彼女の存在に浮かれる―――なんて事は無く、心奏から思いも寄らない頼み事をされて、それを受ける事になるのであった。
これは不器用で未熟な2人が成長をしていく物語である。彼ら彼女らの歩む物語を是非ともご覧ください。
一緒にいたい、でも近づきたくない―――臆病で内向的な少年と、偏屈で変わり者な少女との恋愛模様を描く、そんな青春物語です。
明智さんちの旦那さんたちR
明智 颯茄
恋愛
あの小高い丘の上に建つ大きなお屋敷には、一風変わった夫婦が住んでいる。それは、妻一人に夫十人のいわゆる逆ハーレム婚だ。
奥さんは何かと大変かと思いきやそうではないらしい。旦那さんたちは全員神がかりな美しさを持つイケメンで、奥さんはニヤケ放題らしい。
ほのぼのとしながらも、複数婚が巻き起こすおかしな日常が満載。
*BL描写あり
毎週月曜日と隔週の日曜日お休みします。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI

好きな人の好きな人
ぽぽ
恋愛
"私には10年以上思い続ける初恋相手がいる。"
初恋相手に対しての執着と愛の重さは日々増していくばかりで、彼の1番近くにいれるの自分が当たり前だった。
恋人関係がなくても、隣にいれるだけで幸せ……。
そう思っていたのに、初恋相手に恋人兼婚約者がいたなんて聞いてません。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる