僕は結花が好きなのに、結花は勝手に僕へ女を紹介してくる。ー僕は意図的に結花の子どもに成ったのにー

小春かぜね

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第2部 第1章 俺の過去……

第72話 勝手に相手を想う

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 ……

 とある日の夜。アパートの居間に当たる部分で、俺は晩ご飯を食べながら青い鳥であるSNSを眺めていると……とあるツイートが、俺のタイムラインに表示される。

『今日の晩ご飯~~♪』
『カツカレー(*^o^*)♪』
『――――――✿』

「……」

『…ごくり』

「美味しそうな、カツカレーだな…」
「きっと、料理上手な人なんだろうな!」

 カツカレーの写真も同時に上げて、その人(結花)はツイートしていた。
 俺はそれを見て、思わずつばを飲み込んでしまう。

 その人の本名を知るのは当然後で有るが、SNS上の名前は花凛かりん(結花)で有った。
 花凛は顔の一部分をアイコンにしており、顔の一部分で有るが、俺は美人な人だと直感で感じる。

 今ではSNSの名前を結花は『花凛』から『ゆいか』に変えているが、その理由はまだ聞いていない。
 俺(僕)の勝手推測で有るが、偽名で活動するより、本名で近い名前で行動した方が、結花にとっては有利になると考えているのだろう?

 けど、アイコンは顔の一部分から、アニメアイコンに変えてしまっている。
 これは身バレを防ぐためだと思われるが、その割には『ゆいか』で活動している結花で有る!

 俺は花凛を直ぐフォローして、花凛のツイートを見始める……
 花凛のツイートは料理投稿が中心で有るが、文体やリプライからのメッセージを読んでいると……段々、俺好みの女性だと感じるように成って来る……

 花凜のツイートを大体読んだ所で、俺は喚くように呟く。

「俺の晩ご飯は、みすぼらしコンビニ弁当になのに、花凛はカツカレーか…!」
「そして花凛は既婚者らしい……。俺も、花凛と出会って花凜と結婚したかったな……///」
「子ども居るとは書かれて無かったが、これから幸せな家庭をきっと作っていくんだろうな……」

「……何だか、無性にムカついてきたな!///」
「なんで俺の人生は、こんなクソ人生に成ってしまったのだ!!///」
「俺は何も悪い事をしていないのに!!(怒)」

 俺だって……望んで、クソ人生を選んだ訳では無い。

『グィッ』

『…ドン!』

 日本酒やウィスキーでは無く、が○が○君などの格安焼酎を水で割った、水割り焼酎を俺は一気に口へ流し込む!
 これを飲めば、旨い事は無いが酔うことは出来る。

 俺の人生は、アル中一歩手前で有った。

「くそっ!」
「こんな人生やってられないよ!!」

「派遣人生に落ちた俺には結婚はおろか、彼女が出来る事も無いだろう!」
「このまま、一生素人○貞で孤独死していくんだ…!」

「まだ体力が有れば、土木や介護業界で復活を目指せるが、俺は昔から体力に関しては“の○太”だからな!///」
「土木業界に行ったら初日で、俺は三下り半を上司から突きつけられるし、最近の介護業界は体力だけでは無くスキルも求められる……」

「俺の様な、完全駄目人間には務まる仕事では無い事を、俺自身でも理解している!」

 俺は愚痴をこぼしながら、空と成ったコップに“が○が○”君を新たに注ぐ。
 何時もなら、この後水で割るのだが、今晩はそのままストレートで行きたい気分で有った。

『グィ!』

 コップ八分目まで注いだ、焼酎のストレートを俺は一気にあおる。
 体に悪いことは理解しているが、今晩ぐらいは良いだろう。

「ふぅ~」

 俺は軽い溜め息を付いた後。腹が一気に熱く成ってくると同時に……視界もボヤケ始めてくる。
 少し、無茶をし過ぎたようだ。

「……いかん!」
「飯を食っている途中なのに、一気に睡魔がやって来た…」

 せめて、晩ご飯であるコンビニ弁当だけは食べてから横に成ろうと俺は思い、一気にコンビニ弁当を掻き込んで、食べ終わったら直ぐに畳へ横に成る。

「ふぅ~~」

「何だか凄く良い気持ちだ……片付けは、少し寝てからしよう…」

 俺は満足な溜め息を吐いた後。『仕方ない』の表情で呟く。
 明日も派遣の仕事が有るが、それでも少し横に成りたかった。

「……zzz」

 少しの眠りに就くが当時の俺は……これが永遠の眠りに成る事を知らなかった。
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