僕は結花が好きなのに、結花は勝手に僕へ女を紹介してくる。ー僕は意図的に結花の子どもに成ったのにー

第1部 第4章 僕の幼なじみが急接近してきた！

第61話 二学期中間テストの結果

　……

　しばらくの時が過ぎて……

　二学期中間テストも無事に終わり、テスト返却も始まり……そして、テスト結果発表の日がやって来る。
　僕（俺）が前世時代の中学校テスト結果発表は、学年掲示板にテスト順位が張り出されていたが、近年はプライバシーの観点から個別で伝える方式に変わった。

　今日はその発表日と言うか、中間テスト順位が判る日で有った。
　夕方HRの時間に、その結果が担任から各個人へ用紙が手渡される。

『がや、がや、―――』

「……」

（二学期中間テストの順位は、学年158人中……25位か！）
（やっぱり真剣に勉強をすれば、テスト順位は大分改善されるな！）

　ちなみに、僕の一学期期末テスト順位は40位で有った。
　もし、これが今まで通りのノー勉で有ったら、50位前後まで落ちていたかも知れない！？

（恵那の方は、どうなんだろうな…？）
（50位は無理でも、中央と成る80位より上位に居るのかな？）

　……

　夕方のHRも終わり、僕は教室から部活動に向かおうとすると、とあるクラスメイトから陽気な口調で声を掛けられる。

「新居浜君！」
「今回のテスト結果は、どうだった？」
「良い結果だった？♪」

「あぁ！」
「榛原はいばら君か！」

　クラスメイトの榛原君。
　このクラスを纏めている、学級委員長でも有る。

　榛原君は真面目君で有り、成績も学年トップクラスに居る。
　華やかさは無いけど素朴な子で有るから、普通の人からは好かれている。

　DQN系は榛原君の事を好んではいないが、虐めなどは受けていない。
　榛原君の部活動が、剣道部なのも関係していると思うが……

　榛原君は、僕の数少ない親友の一人で有る。
　DQN系や馬鹿陽キャラ系は、僕（俺）が前世から好かないから、真面目系や好青年陽キャラ以外とは付き合わない。

「僕は今回…。25位だったよ！」

「ちなみに……榛原君は？」

　僕は和やかな表情で榛原君に言った後。僕は尋ねる表情で、榛原君のテスト順位を聞いてみる。
　榛原君は謙遜の表情を見せながら、僕に言い始める。

「僕は今回……8位だったよ///」

（8位か！）
（やっぱり、榛原君は凄いな…）

　僕は中学に進学してから、一桁台のテスト順位は取れていない。
　これは僕がノー勉の所為でも有るが、僕の中学校は複数の小学校が集まって来るので、小学校時代のような『井の中の蛙大海を知らず』では無くなる。

　僕の小学校はどちらかと言えば、勉強には厳しくない学校だったから、小学校時代僕は無双出来たが、中学校からは、そうも行かなく成っている。
　僕は羨ましそうな表情を見せながら、榛原君に言い始める。

「凄いね…。榛原君！」
「毎回……一桁台を維持するなんて…！」

　榛原君は、本当に優秀な子で有る。
　きっと、こう言う人達は人生二周目とかでは無く、元から頭の作りが違うんだろうな？

「そんな事無いよ、新居浜君！」
「僕は塾へ通っているし、両親にも勉強を教えて貰っているからね///」
「新居浜君なんか、塾や通信ゼミもしていないのに、その成績を出せるなんて凄いよ！」

　榛原君は、困った微笑み表情で僕に言った後。和やかな表情に変わって言う。
　普通の人が自主勉強だけで、成績上位をキープさせるのはかなり難しいだろう。

　まぁ、僕の場合は前世からの知力・知識を持っているから、今の所はどうにか成っている。

「そうかな…///」
「僕も本当は、塾に行きたいけどね……」

　僕は困った笑顔で榛原君に言う。
　榛原君と言うか僕のクラスメイトは、僕の家が母子家庭で有ることを知っている。

　今の時代でも『母子家庭＝裕福な家庭では無い』と理解してくれるから、僕はやむを得る事情で塾に通えない事を演じている。
　実際は只、僕が塾に通いたくないだけで有るが……