僕は結花が好きなのに、結花は勝手に僕へ女を紹介してくる。ー僕は意図的に結花の子どもに成ったのにー

第1部 第4章 僕の幼なじみが急接近してきた！

第46話 晩ご飯も終わる

「陽向君…」
「特別のすき焼きって、どう言う意味？」

「言葉の通りだよ…。恵那」
「僕の亡くなったお父さんは…、すき焼きが大好きなんだけど、お父さんの誕生日を祝う“すき焼き”は肉がランクアップしていたんだ！」

　僕は穏やかな表情で恵那に言うと、恵那は納得した表情で話し始める。

「……そう言う事なんだ！」
「普段の“すき焼き”と比べて、お肉が超豪華なんだね！♪」

「私、もてなされてる～～♪」

「～～～♪」

　恵那は嬉しそうな表情で僕に言い終えると、勢いよく“すき焼き”を食べ始める。
　心底歓迎されていると、恵那は感じたのだろう。
　結花も嬉しそうな表情で、恵那の食べる姿を見ている。

　だけど、結花は僕の幼なじみで有る恵那に、其処までの事をする必要性は有るのだろうか？
　客への“もてなし”は確かに必要だが、此処まで好待遇する必要も無いだろう。

　すき焼きまでは普通としても、A5ランク牛肉はやり過ぎだと僕は感じてしまう……
　並の家庭ならスーパーで売っている国産牛肉で多分、もてなすだろう？

　そもそも、すき焼き系の鍋料理を、もてなし料理で出すのは余程の信頼・信用関係がないと出せない。
　すき焼きを調理する時は菜箸を使うが、小鉢に取るときは各個人の箸で有る。

　僕と恵那の関係は“それだけ”深い関係だと、結花は僕に言いたいのだろうか？

　……

　すき焼きが大好きで有る恵那は、おやつにホットケーキを食べたのに食欲は旺盛で有った。
　ご飯もお代わりして、すき焼きも僕並みに食べていた。

　そして、結花もそれを非常に嬉しそうに見ていた。
　恵那は女性でも、まだ中学生だから成長期で有る！

　今日、恵那が食べた栄養はお腹の方には行かず、多分胸などの方へ行くのだろう！？
　恵那の体は……少し小柄な体格と成る。
　胸も標準より……まぁ、そんな事はどうでもいいや！///

　すき焼き鍋は見事に空と成って、三人での晩ご飯を終える……
　恵那はお客さんに成る為、晩ご飯後は恵那から入浴に入って貰う。

　その間。僕と結花は、晩ご飯の後片付けをキッチンでしている。

『ジャ～～♪』

　結花が洗い物をしながら、僕に和やかな表情で話し掛けてくる。
　結花が洗い物担当で、僕が食器などを拭く担当で有る。

「恵那ちゃん。美味しそうに“すき焼き”を食べてくれたね！♪」
「残っても良いように作ったけど、晩ご飯で食べきってくれて良かったわ！」

「僕も……恵那が“すき焼き”が好物だとは知らなかったよ…」

　僕は穏やかな表情で結花に言う。
　結花は表情を変えずに、僕へ言葉を続ける。

「みんながお風呂に入り終わった後の時間は、トランプをしたいと恵那ちゃんは言っていたね。陽向！」

「そう言っていたね。お母さん…」

「恵那ちゃんは陽向との久しぶりの再会で、仲良く出来るかなとお母さんは心配していたけど、杞憂で済んで良かったわ！♪」

　結花は、嬉しそうな表情で僕に話す。
　僕が恵那と仲良くなれば、僕が結花に向ける視線は減るだろうと思っているのだろう。

「……僕も、恵那と昔の関係に戻れて、良かったと感じて居るよ！///」

　僕は困った微笑み表情で結花に言うが、これは表上の言葉で有る。

（結花の前で、恵那を否定する事は言えないからな）
（ホットケーキにすき焼き…。結花が望んで恵那を招待した気もするが、恵那のおばさんも僕と恵那を仲良くさせたいのだろう…）

　僕は心の中で思いながら、結花と晩ご飯の後片付けをする。

　……

　恵那は長風呂派なのか、僕と結花が後片付けを終えても、恵那の入浴は終わっていなかった。

　恵那は完全に、僕の家で寛くつろいでいる感じだ。
　僕と縒よりを戻せて、ご満悦で湯船に浸かっているのだろう？

　みんなの入浴後は、恵那が提案したトランプが始まる。
　今晩は恵那が居るため、普段より長い団らんに成りそうで有った……