僕は結花が好きなのに、結花は勝手に僕へ女を紹介してくる。ー僕は意図的に結花の子どもに成ったのにー

小春かぜね

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第1部 第4章 僕の幼なじみが急接近してきた!

第29話 結花が帰ってくる

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「……」

「結花は恵那のおばさんと、お茶をしに行ったか!」
「僕と恵那の関係は希薄にしてしまったが、結花と恵那のおばさんは、今でも仲が良いからな…」

 僕は結花からの置き手紙を読んだ後。僕は澄ました表情で一人喋りをする。
 僕と恵那で昔からの関係が有るように、結花と恵那のおばさんとの関係も長い。
 多分だが、近所の中では一番の仲が良いだろう。

(恵那のおばさんとお茶をしているなら、余計な心配は無用だな!)

(……それしても、今日は鯛焼きか!♪)
(最近何だか、おやつが少し豪華だぞ!!♪)

 僕は置き手紙を元の場所に戻し、学生カバンは適当な床に置き、ダイニングテーブルに向かう。
 ダイニングテーブル上には、紙袋に入った鯛焼きが置かれて有る。

 紙袋の上から鯛焼きを触ると、まだ少し温かいから、この鯛焼きは俺が帰って来る直前に買って来たのだろう。

(おやつの鯛焼きを食べて、結花が帰ってくるまでは、自室で宿題とテスト勉強をするか…!)

 俺は心の中で今後の予定を決めて、鯛焼きの入った紙袋を右手で掴み、鯛焼きを温めるために、キッチンの電子レンジが置いて有る場所に向かった。
 冷めた鯛焼きも悪くないが、やはりこの手の物は温かい方が美味しいからだ!

 鯛焼きは2個入っていて、鯛焼きを美味しく食べた後は、用心のために玄関ドアの施錠をしてから、2階に有る自室に向かい、普段着に着替えてから自室で宿題とテスト勉強を始める……

 ……

 僕が自室で、宿題とテスト勉強を始めてから……約二時間ぐらい経過した頃だろうか?
 階下の方で、物音が聞こえ始める。
 間違いなく、結花が帰った来たのだろう。

 俺はその時。机に置いて有る、目覚まし時計で今の時刻を確認する。
 目覚まし時計の時刻は、17時33分と表示されていた。

「……」

(17時半か……かなりの時間。結花は恵那のおばさんと、お茶を楽しんでいたのだな…)
(勉強疲れも出てきたし、休憩も兼ねて、結花の所に行くか…!)

 テスト勉強にも疲れを感じていたので、僕は小休止も兼ねて、結花の元に行くことを決める。
 僕は自室を出て、結花が居ると思われるリビングへ向かう。

『ガチャ!』

(……あれ?)
(結花が居ない…)

 しかし、リビングには結花の姿は見えなかった。
 寝室で、結花はまだ着替えているのだろか?
 結花のプライベート空間は寝室で有る。

「……」

 僕はリビングに有るソファーに座って、結花がリビングに戻って来るのをしばらく待つ。

『ガチャ!』

 やはり、結花は寝室で着替えていたらしく、見慣れた普段着姿の結花がリビングに入ってくる。
 僕は結花が入って来ると同時に、和やかな表情で話し掛ける。

「お母さん!」
「お帰りなさい!!」

「……あら?」
「いつの間にリビングへ来ていたの!?」

「ただいま……陽向!」

 結花は少し僕に驚きながらも、優しい表情で僕に言ってくれる。
 僕は早速。結花が出掛けていた内容を、和やかな表情で聞き始めた。
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