☆第二集☆ チー牛おっさんが自殺を計ったら、何故か異世界に飛ばされた。―王者の剣と二人の美少女との冒険ー

小春かぜね

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王者の剣と魔法剣

第16話 俺とリンは訓練に励む その2

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「ふぅーーー」

『ゴロン』

 私は王国城内の中庭に到着して、其処に設置して有る東屋あずまやに駆け込む様に入る。
 私は女の子だけど、ベンチに直ぐ寝転がる。

「あーー。疲れた~~///」
「ランニングがこんなに辛い物だったとは~~///」

 私は疲れた表情で、一人しゃべりをする。
 コハルさんは私の真横で、困った笑顔で話し始める。

「あら、あら……私しか居ないから良いけど、少しリンちゃん!」
「スズヤが見たら、きっと幻滅するよ(笑)」

「スズヤはリンちゃんを、名家めいかのお嬢様と見ているからね!」
「それにショーツも見えているよ(苦笑)」

「でっ、でも、でも……コハルさん///」
「こんなに走ったのは、産まれて初めてですから!///」

「今はスズヤが居ないから良いのです!///」

 私は困った表情でコハルさんに話す。
 白魔法使いへ為る時は、こんな訓練は無かった。

(スズヤが見たら幻滅するか……いや、多分しないだろう!)
(幻滅するのはアスちゃんの方だと思う……///)

(あの子は、私より気丈な子だから///)
(スズヤは、私の事をどう見ているのだろう?///)

 私が心の中で感じていると、コハルさんは和やかな表情で私に話し始める。

「リンちゃん!」
「今。使いの者に、冷たい物と甘い物を持って来させる様に手配したから、しばらくしたら姿勢を正してね!!」

「リンちゃんは女性なんだから(笑)」

 私の周囲に使いの者なんて居ないが、コハルさんはそう言う。
 コハルさんはこの王国城の守り神で有るし、不思議な力をたくさん持っている。

 なので、その不思議な力で、コハルさん誰かにメッセージを送ったのだろう?

『スッ…』

 私はだらしない姿から、普通にベンチに座り直して、その状態で体を休ませていると、メイド服を着た私ぐらいの少女がトレイを両手に手に持って、私とコハルさんが居る東屋に近付いて来る。

 その少女は東屋に入って、東屋に設置して有るテーブルにトレイを置きながら、穏やかな表情でコハルさんに話し始める。

「コハルさん!」
「言われた物をお持ちしました!!」

「ありがとう。ココアちゃん!」
「あぁ、ついでだから、リンちゃんにも紹介しておくね!!」

「私の世話係である、ココアちゃん!」
「年は……リンちゃんの一歳下かな?♪」

 コハルさんはココアちゃんに笑顔で話し終えた後。その表情で私に話す。
 メイド服を着たココアちゃんは、セミロングヘアーの少女である。

(私の一歳下か……でも、身長は私と同じぐらいだし、私より気が強そうに見える?)
(……そして、美人だな///)

 私が心の中で感じていると、ココアちゃんは和やかな表情で私に話し始める。

「初めまして。リンさん!」
「コハルさんの世話係をさせてもらっている、ココアです」

「どうか、お見知りおきください」

『ペコリ』

「あぁ、こちらこそ……初めまして///」
「白魔法使いで有る、リンです///」

 私はかしこまった表情で、ココアちゃんに挨拶をする。
 私の年下になるから、其処まで丁寧しなくても良いが、ココアちゃんの礼儀正しさで思わずそうしてしまった///

 ココアちゃんはコハルさんと私に向けて、穏やかな表情で話し始める。

「では、失礼します!」
「コハルさん、リンさん!」

 その言葉で、ココアちゃんは東屋から離れていく。
 コハルさんは和やかな表情で、私に話し始める。

「リンちゃん!」
「ティタイムを始めようか!♪」

「……はい///」

 私は控えめな笑顔で、コハルさんに返事をする。
 コハルさんが用意させた物は、氷が入ったアイスティに……これはもしや、カスタードプディングで有った!!

「うぁ……コハルさん……これって、カスタードプディングですよね!?」

 私は、歓喜の表情でコハルさんに話す。
 カスタードプディングは昔。一度だけ食べた事が有る。

 それは……お父さんが師団長に就いた時。王国からプレゼントされた菓子で有った。
 牛乳や卵を原材料で作るらしいが、王国民が気軽に食べられる菓子では無い。

 コハルさんは嬉しそうな表情で、私に話し始める。

「そうだよ♪」
「リンちゃんはホーリーフレアを習得する、特別訓練を受講しているのだから、ティータイムに出すお菓子も特別にしたよ!♪」

「まぁ、後は食べながら話そうか!♪」

「はい♪」

 私は笑顔でコハルさんに返事をする。
 まさか、こんな所でカスタードプディングが食べられるとは、夢にも思っていなかった♪

 私とコハルさんは食事前の挨拶の後。
 私はスプーンを使って、カスタードプディングをすくって口に含む。

「うーん///」
「美味しい~~///」

「口の中でとろける~~♪///」

 私は至福の表情で呟く!
 前回食べた時よりも、今回のは更に美味しく感じる!!

 コハルさんも不思議な力でスプーンを操作して、カスタードプディングを食べている。
 コハルさんは笑顔で私に話し始める。

「リンちゃん!」
「このカスタードプディングは、ココアちゃんのお手製なんだよ♪」

「凄いですね。コハルさん!」
「ココアちゃんが、こんな美味しいカスタードプディングを作れるなんて!♪」

 私は感心した表情でコハルさんに話す。
 ココアちゃんは只の世話係では無く、スイーツも作れる世話係で有ったとは……
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